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第72話:厄介なヤツ

「真っ青なルッタ……だよな、あれ……」


「うん、私にもそう見える」


 俺の呟きにルシュが答える。単なる個体差だろうか。

 他のルッタは濃い緑色の個体しかいなかったが……。

 取り敢えずルッタには違いない。


 気付かれないように二人で少しずつ距離を詰めていく。


 ……


 青いルッタの10メートルほどの距離まで詰めた時、青ルッタが跳躍する。


「あっ!」


 空高く跳躍した青ルッタは、遥か上空を飛び、100メートル以上先に着地する。


「跳びすぎだろ……」


 俺達は再び青ルッタに向かって移動する。

 今度は逃げられない程度に距離を離した位置で、ルシュに話しかける。


「ルシュ、あのルッタ……一筋縄ではいかないかも知れない。任せられるか?」


 俺の言葉にルシュは頷く。


「うん、まかせて」


 そう言ってルシュは素早く駆け出した。

 見る見る内に青ルッタへと近づき、そして……ルシュがルッタに触れる直前に再びルッタが跳躍する。


 跳んだ青ルッタを眺めるルシュの隣へ俺も走る。


「んー……」


 ルシュは不満そうに唸っている。珍しい顔だ。


「次こそは……!」


 そう言ってルシュは再び青ルッタの場所まで走る。

 今度は石を拾い、離れた位置から投げる。

 だがその石も青ルッタに当たる事はなかった。


 ここから俺達と青ルッタの追いかけっこが始まった。


 青ルッタは通常のルッタよりも明らかに感づくのが早く、動きも素早く高く跳ぶ。

 俺が殴りかかろうとしても気づかれて跳ばれる。

 ルシュが素早く仕留めようとしてもこれも気づかれる。

 逃げる事に関しては、こいつは規格外だった。


 俺達は翻弄されながら、ひたすら青ルッタを追いかけた。


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