第61話:初依頼!
冒険者登録した翌日、俺とルシュは冒険者ギルドに訪れていた。
以前の俺なら取り敢えず数日後にしよう、と後回しにしてもおかしくなかったと思う。
翌日に即行動できたのは、アステノでの生活で多少積極的になったからだろう。
駆け出しの身であるため、駆け出しでも行える依頼がないか確認しに来た。
依頼の貼り紙を見ようとすると、受付のモアさんに声を掛けられる。
「こんにちわ、ヨウヘイさんにルシュさん」
「こんにちわ、モアさん」
「こんにちわ」
俺達も挨拶して返すと、モアさんは笑顔になり、
「依頼のお探しですか?」
と尋ねてきた。ダークエルフで少しツリ目の外見から、勝手に尖った性格をイメージしていたので、この柔らかい応対の仕方に気持ちが解れる。
人は見かけによらないとはこの事だ。
「ええ、駆け出しでもこなせる依頼ってありませんか?」
ここは素直にその道のプロに聞くのが正解だろう。俺はストレートに尋ねた。
「そうですね、色々ありますよ。建設の手伝いとか警備とか」
思いがけない言葉が飛び出す。
「建設……警備……」
ルシュが呟く。ルシュも予想外だった様だ。
「一般の方が受けられるお仕事もギルドに依頼が来ますからね」
俺達の様子を察したのか、モアさんが説明する。
冒険者だから討伐、冒険というイメージを持っている人は結構居るのかもしれない。俺もそうだった。
「もちろん、冒険者の方の為の依頼もありますよ。
えぇと……駆け出しの方にもおすすめ出来そうな依頼で今日は……」
モアさんが書類に目を通しながら話す。
「お二人は戦闘経験はありますか?あるならどれくらいでしょうか?」
俺とルシュは顔を見合わせる。俺一人の実力で解決した戦いは無いが、ルシュは十分な実力を発揮してきたと思う。
「ええ、俺は少しだけですがラズボード、スケルトン、グアンプとなら……ルシュはラズボード、グアンプですね」
俺の言葉にモアさんは少し目を丸くする。
「まあ、経験あるんですね!ならこの依頼は問題ないかと思います」
モアさんが差し出した依頼用紙には『ガワ討伐』と書かれていた。
昨日バルドーが退治したと言っていた魔獣の名前だ。




