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転生したら太子だったんだが、なぜか後宮が私と息子の禁忌の恋に沸き立っている  作者: zhaozhao


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第67話 朕の皇太子は万能の駒だ

丞相が失脚してからというもの、朝廷は半分近く空席になってしまった。


私は吏部から新たに届けられた官員名簿を睨みつけながら、割れそうな頭を押さえる。


空いた役職は三十七。


半月かけて補充しても、まだ十二の席が埋まらない。


人材がいないわけじゃない。


送られてくる連中が問題なのだ。


年を取りすぎて目もおぼつかない者。


頭の中まで空っぽな者。


一見できそうに見えて、中身は真っ黒な腹黒ばかり。


「これは却下。」


私は一枚の経歴書を机へ放り投げた。


「四十三歳で三十年も科挙を受け続けて、やっと及第した? 目まで悪くしてるじゃない。こんなのを戸部で帳簿担当にしたら、計算を間違えた時に誰が責任を取るのよ。」


隣で影七が手話を動かす。


【陛下は、『使える』と。】


「使えるわけあるか。」


私はもう一枚を投げ捨てた。


「こっちはもっとひどい。十九歳。丞相の遠縁の甥じゃない。姓だけ変えて紛れ込めると思ったの?」


影七は淡々と続ける。


【陛下は、『見せしめに一人斬った後なら使える』と。】


「……は?」


私はぽかんとして振り返った。


「それ、いつ言ったの?」


影七は無言で懐から一冊の小さな手帳を取り出した。


ぱらり、とページを開く。


中にはびっしりと文字が書き込まれている。


私は思わず身を乗り出した。


どの履歴書にも、


「可」


「再調査」


「嶺南送り」


――そんな具合に、皇帝自らの朱筆が細かく書き込まれていた。


「……傷、もう治ったの?」


影七は首を振る。


【まだです。】


【ですが陛下は、『寝ていても暇なだけだ。太子の負担を減らした方がいい』と仰せでした。】


私はその手帳を見つめたまま、思わず笑ってしまう。


……ほんと、この男。


「監国はお前に任せる」なんて言っておきながら、


実際は後宮から全部指揮してるじゃない。


私は毎日前朝を走り回り、足が地につかないほど忙しい。


あの人は後宮で寝たまま、この手帳にあれこれ指示を書き込み、


そのうえ一日三回、福海に命じて私へ薬膳スープや点心まで届けさせる。


まるで私が少しでも痩せたら大事件だと言わんばかりに。


私は手帳を影七の胸へ押し返した。


「行って。」


「陛下に伝えて。」


「今夜は私が直々に取り調べに行くって。」


影七がぴたりと動きを止める。


【……殿下。】


【その『取り調べ』という字、間違えていませんか?】


「間違ってないわ。」


私はにやりと笑った。


「取り調べよ。」


「いったいいつになったら、あの人は朝議に戻って来るつもりなのか――」


「徹底的に問い詰めてやる。」

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