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転生したら太子だったんだが、なぜか後宮が私と息子の禁忌の恋に沸き立っている  作者: zhaozhao


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第46話 黙ってろ。体力を使うな

その後の七日間、私は息つく暇もなかった。


睿王派の粛清、城門と城防の掌握、朝臣たちの懐柔、そして山積みの奏状。


毎日眠れるのは二時間ほど。


濃い茶だけが、私の命綱だった。


小満は毎日私についてきて、東宮の書斎で積み木遊びをしていた。


私が奏状を読んでいる横で遊び、時々、お菓子を一つ差し出してくる。


「ママ、痩せたね。」


「そう?」


「うん。顔がシュッとして、ひまわりの種みたい。」


私は思わず頬に触れた。


……確かに、少し痩せたかもしれない。


八日目。


ようやく前線から軍報が届いた。


突厥軍、撤退。


――だが。


皇帝、重傷。


意識不明。


現在、帰京中。


私は報告書を見つめたまま、震える手で紙を支えきれなかった。


「ママ?」


「……大丈夫。」


私は深く息を吸い込む。


「パパを迎えに行こう。」


三日後。


京城から三十里離れた街道。


私は道端に立ち、小満もその隣にいた。


彼女は飾り気のない淡い色の衣をまとい、装飾品は何一つ身につけていない。


やがて遠くに土煙が上がる。


軍勢が、ゆっくりと近づいてきた。


中央には龍輿。


私は迷わず駆け出した。


護衛が制止しようとする。


だが、私が一睨みすると、そのまま道を開けた。


私は龍輿の簾を勢いよくめくる。


中には皇帝が横たわっていた。


顔色は真っ白で、胸には幾重にも包帯が巻かれている。


その隙間からは、まだ血が滲んでいた。


それでも――


彼は目を開けていた。


「……奥さん?」


かすれた声。


以前とは別人のように弱々しい。


私は龍輿へよじ登り、その手をぎゅっと握る。


「しゃべらないで。」


「体力を使うな。」


彼は口元をわずかに緩める。


笑おうとして――笑えなかった。


その時、小満が下からひょこっと顔を覗かせた。


「パパ!」


「……小満。」


「ウルトラマン買ってくれるって約束したよね!」


「買う……」


「それと、ママにもキスするって約束した!」


「……」


「……」


私も皇帝も、同時に黙り込んだ。


彼は一度目を閉じ、またゆっくり開く。


その瞳には、ようやく少しだけ笑みが戻っていた。


「忘れてない……。」


「動けるようになったら……まとめて、ちゃんと果たす……。」


私は彼の手をさらに強く握る。


涙がぽたり、と彼の手の甲へ落ちた。


「忘れたら承知しないから。」


「……忘れない。」


そう答えた直後。


彼は静かに意識を失った。


けれど――


私の手だけは、最後まで離さなかった。


固く、強く。


まるで、二度と離すものかと言うように。

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