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転生したら太子だったんだが、なぜか後宮が私と息子の禁忌の恋に沸き立っている  作者: zhaozhao


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第13話 朕が女に飢えているとでも?

翌日。御書房。


皇帝は、目の前でずらりと跪いている大臣たちを見下ろし、こめかみを押さえた。


朝から、頭が痛い。


「申してみよ」


皇帝が短く言うと、礼部尚書が覚悟を決めたように一歩前へ出た。


「陛下」


「皇家の血筋は、絶やしてはなりません」


その表情は、まるでこれから国家の存亡に関わる重大な案件を奏上するかのように、ひどく真剣だった。


「僭越ながら、陛下には広く後宮をお迎えいただき、皇室の御子を増やしていただきたく存じます」


言い終わるや否や、戸部尚書がすぐさま続いた。


「臣も賛成いたします」


兵部尚書も続く。


「臣も賛成です」


工部尚書も。


「臣も異議ございません」


「臣も賛成いたします!」


「臣も!」


「臣もです!」


……


ほんの一瞬のうちに。


御書房に集まった大臣たちは、見事なまでに意見を一致させていた。


全員、賛成。


皇帝は、跪き並ぶ大臣たちを黙って見つめた。


しばらくして。


ゆっくりと口を開く。


「つまり」


皇帝は目を細めた。


「お前たちが今日ここに跪いているのは……」


わずかに間を置いて。


「朕に女が足りないと、そう言いたいのか?」


空気が、一瞬で凍りついた。


大臣たちは一斉に顔を伏せた。


誰一人として答えようとはしない。


だが。


その顔に書いてある答えは、あまりにも分かりやすかった。


そうです。


足りません。


ものすごく足りません。


お願いですから。


毎日、太子殿下ばかり見つめていないでください。


一度くらい後宮へお越しください。


皇帝は、そんな大臣たちをじっと見つめた。


そして。


ふっと笑った。


ただし、その笑みには少しも温度がなかった。


「よかろう」


その一言を聞いた瞬間。


跪いていた大臣たちの目が、一斉に輝いた。


通った!


陛下がついに考えを改められた!


ご先祖様、ありがとうございます!


大周の皇室は救われた!


礼部尚書など、感動のあまり涙を流しかけていた。


しかし。


次の瞬間。


皇帝は何でもないことのように、さらりと言った。


「今夜、牌を選ぶ」


「!!!」


大臣たちの顔が一斉に明るくなった。


ついに!


ついに陛下が後宮へ!


これでようやく皇室の御子が増える!


これぞ皇帝陛下!


大周の未来は安泰だ!


……と。


誰もがそう思った。


次の瞬間までは。


「蘇貴妃の牌を」


「…………」


御書房が、完全な静寂に包まれた。


礼部尚書の笑顔が、そのまま凍りつく。


戸部尚書の手から、笏が落ちかけた。


兵部尚書は、思わず自分の耳を疑った。


蘇貴妃?


また蘇貴妃?


陛下。


本当に「広く後宮をお迎えする」という意味を理解しておられますか?


我々が申し上げたのは、皇室の血筋を増やしていただきたいということです。


決して。


場所を変えて、同じ女性を見つめ続けてくださいという意味ではありません!


大臣たちは、互いの顔を見合わせた。


誰も何も言えない。


だが、全員が同じ疑問を抱いていた。


陛下は本当に、妃を増やすおつもりなのか?


それとも。


蘇貴妃に会うための、もっともらしい口実が欲しいだけなのか?


そう考えた瞬間。


御書房の空気が、なんとも言えないものに変わった。


大臣たちの視線が、こっそりと皇帝へ向かう。


皇帝はそんな彼らの視線など気にも留めず、淡々と袖口を整えていた。


まるで今夜、蘇貴妃を呼ぶことなど、ごく当たり前のことのように。


だが。


誰も気づかなかった。


「蘇貴妃」と口にした、その一瞬。


皇帝の唇の端が。


ほんのわずかに、上がっていたことに。


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