↑ページトップへ
表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
13/34

解放

雪クマは息遣い荒く俺を睨みつける。

その眼光の鋭さは、ただ見られているというだけなのに、こんな寒い環境の中でも汗が止まらなくなる。


短刀を持つ手が汗ばみ、滑りそうになる。


「まっすぐツッコんだら…。いやだめだ。あの立派な腕で払いのけられるだろうな」

「雪で滑らせるか?これも無理だな。雪クマの足には毛が生えていて、雪の上でも滑りにくくなってるしな」

一人でぶつくさ言っている俺。


でも、そんなこと雪クマはお構いなしで襲ってくる。


雪クマは勢いをつけて俺のほうへと走ってきた。

雪クマの巨体×スピードはものすごいエネルギーを生み出しながら俺のほうへと向かってくる。


俺は、走る勢いで雪クマが方向転換をしづらいことを利用して、横へとさっとよける。


そのままの勢いを保持したまままっすぐ進んだ雪クマは、壁へと勢いよく当たる。


ゴォォン。

ドスン。

と、激しく、そして鈍い音を出す。


グルルル。フシュゥ。


と、思いっきり息を吐いてから再び攻撃態勢に入る雪クマ。


突進攻撃ではなく、今度は肉弾戦に持ち込もうとしているらしい。

二足で立ち上がり、両手を上に広げ、威嚇するようなポーズをとる雪クマ。

4足の時とは違い、かなり大きく、そして威圧感を感じる立ち姿は立派なもので自然の偉大さ、雄大さすら感じられる。


そして雪クマは俺のほうへと、覆いかぶさるようにして次の攻撃を仕掛けてくる。



「この距離だったら、くらわないはずだ」


俺は熊から遠ざかるようにして後ろのほうへとよける。


ドッシャァァ。


雪に向かって思いっきり、倒れこむ雪クマ。

あまりの重さ、勢いに雪がバッサーと周りに舞い上がり俺の足元まで到達する。


「しまった。雪が俺のほうに…」


舞い上がった雪は俺の足元へとかぶさり、俺は身動きがうまく取れなくなる。


「くそっ。足が…。雪から、抜けないっ」


立ち上がった雪クマは俺の目の前へと歩を進めていた。

そして再び二足で立ち上がり、攻撃を仕掛けようとしている。


「抜けろっ。抜けてくれ。頼むッ」

どれだけ引っ張ろうとしても抜けない足。


「俺は、こんなところでは死ねない。死にたくない」



そんな俺の願いをよそに倒れかかるようにして全体重を乗せて俺への攻撃を仕掛ける雪クマ。


バシィィィィン。

いきなりすごい音が響く。


なぜか途端に雪クマの体が何かにはじき返されるようにして、攻撃の反動で後ろへと倒れる。


「はっ?えっ?なに?」

今起こったことに理解が追い付かない。


俺の目の前には何もないのに、まるで何かがそこにあるかのように、雪クマの攻撃を防いでくれたように感じる。


『スキル《数値固定(マスマティカ)》が解除されました』

『再びスキルが使えるようになります』


頭の中で響く、機械音のような声。


「なんだっ?それは?こんな時に」



「今のこのタイミングで?どういうこと?」


いや、そんなことを言っている暇なんてない。使えるものは使わねば。


俺はステータスを開く。


―――――――――――――――――――――――――


ステータス


狩集夏

レベル                 : 1

HP                  : 5/10 

MP                  : 10/10

SP                  : 0

スピード                : 10

攻撃力                 : 2

レベルアップに必要な経験値       : 10

スキル                 : 《数値固定(マスマティカ)

呪文                  : None


―――――――――――――――――――――――――


「うぉっ。なんでか知らないけどスキルが見えるようになってる」

「雪クマが倒れてるうちに使わないと」

「《数値固定(マスマティカ)》っ」


『何の数値を固定しますか?』


うん。ここは、一択しかない。

「のこりHPを固定する」


『了解しました。ストックされていた経験値を使用したのちに、数値固定します』


すると、見る見るうちにステータスが変化していく。


―――――――――――――――――――――――――


ステータス


狩集夏

レベル                 : 10

HP                  : 15/20 

MP                  : 20/20

SP                  : 10

スピード                : 10

攻撃力                 : 12

レベルアップに必要な経験値       : 100

スキル                 : 《数値固定(マスマティカ)

呪文                  : 炎呪文 Lv.1(ファイア)


―――――――――――――――――――――――――


「ああっ。レベルが上がってる。マジか」

圧倒的にやばい状況なのに初めてレベルが上がったことがうれしくて声をあげる。


「しかも、呪文まで使えるようになってる。やっべぇ」

再び起こる語彙力の欠如。


「いやいやこんなこと言ってる暇じゃねぇな。まだ戦いは終わっちゃいないからな」

胸の奥から湧き上がる興奮をどうにか頑張って抑える


「とりあえず、《炎呪文 Lv.1(ファイア)》」

俺は、手を足元のほうに向け呪文をかけ、雪を解かす。


「おおっ。呪文が使えるって。こんな感じなのか」

手をぐっぱぐっぱ、開いたり閉じたりする。


そして、俺は雪クマのほうを見て挑発する。

「やってやるぞ。かかって来いや。クマ野郎め」

(※気が強くなっているだけでそこまでステータスは強くなってはいません)


なんでいきなりスキルが使えるようになったのかは後々わかるようになります。

ステータスは後々変更することがあるかもしれませんのでご容赦くださいますようお願いいたします。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。