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相手に合わせる気なんて一切ありません 後半戦

天使がおります、まごう事なき天使が私に駆けてくる!

風によって外れたベールや白金の髪がまるで羽のように神々しい!

黒いドレスを白い大量のレースであしらった様子が天使でありながら、小悪魔的に可愛い!

「ディア!私の天使!小悪魔チックで可愛すぎる!」

私の元に駆けてきた(天使)を抱きしめながら思いを叫ぶ。

自重?可愛すぎる(天使)と殿下の前では不可能です!

この二人を相手に自重なんて、いけ好かない竜帝を半殺しで我慢するほうが楽だ!

「お姉さま!新しいお義兄さまどこ?」

「?お兄様・・・お父様養子でも取られるの?」

「叔父様がおっしゃったんですよ?」

「え、どっち?」

「俺じゃないから、陛下だな。」

先程まで私の妹(天使)の登場により静かだったホールが再度ざわつく。


現王に仕える最強の騎士、黒騎士アレックス。

私の母の妹を嫁に迎えた関係で叔父であり、私の人生の師匠。

相変わらず40を過ぎているとは思えない壮健さに、どこか狂気を含んだ赤目が印象的な方だ。

初対面の人物には血縁問わず泣かれるといわれる師匠が現れると場が騒がしくなるのは理解できる。

だが、今それ以上に違和感がすごい。


「・・・師匠、なぜパーティで鎧を着ていらっしゃるのですか?」


そう、師匠の装いはこれから戦争でもするのか思うような重装備。

黒騎士の称号持ちとはいえパーティでは礼装が一般的。

・・・これ絶対陛下が何か企んでるな。


「あー、その疑わしいって顔やめろ。」

「疑わしいんだから仕方ないでしょう。で、今度は一体何をしでかす気ですか?

私の妹(天使)を巻き込んだ場合は問答無用ですが?」

デビュタント前の妹がここにいる時点で疑うべきだった。

恐らく母か陛下が妹に何かを役目をつけてパーティに潜り込ませたな!!

「・・・身内の欲目から見ても理解できん。

殿下はやっぱり趣味が悪いのだろうか・・・。」

「師匠!殿下は趣味はものすごく良いですよ!少なくともお二人より!」

「あーはいはい。それよりお前今何かしてなかったか?」

「は!(天使)と師匠の登場で失念するところでした!ちょっとそこの勘違い公爵令嬢殺ってきます!」

私としたことが!獲物を前に戦意喪失なんてありえない!

視線を件の馬鹿に視線を向けると怒りに染まって赤くなっていた。


「あなた・・・伯爵程度の身分で公爵令嬢である私に楯突く気なの?

伯爵は一体あなたをどんな育て方したのかしら?ああ、伯爵自体礼儀知らずなのかしら?

・・・ちょっとそこの衛兵、この無礼者を外にだして頂戴、目障りだわ!」

手に持った扇が軋む音が聞こえた。

怒りに任せて怒鳴りつける令嬢の声がホールに響いたが、動くものはない。

「衛兵!次期王妃である私の命令が聞けないの!早くなさい!」

誰一人動かない。

一人ぐらい動く馬鹿がいるかと思っていたんだけど、視線を見る限りそれもないか。

この場にいる衛兵は全員、”指示を伺う”時の視線で、目の前で喚いてる公爵令嬢でなく私を見ている。


「エリザベート!」

「アイザック!丁度よかったこの娘を早く外にだして頂戴!」

騒ぎを聞きつけた例のあれが沸いた。

そういえばこの二人も幼馴染にあたるのか、まとめて潰していいかな。

「君は・・・クレメンタイン嬢。

なるほど、やはり君は貴族の礼儀というのが理解できない輩だったんだな。」

「本当ですわ、アイザックもなぜこんな無礼な小娘と見合いなぞ?

お父上の独断だというならお父様にお願いして破断にして差し上げますわ。」

「エリザベート・・・すまない、普段俺に何も期待しない父からの期待ならと・・・。」

「可哀想なアイザック・・・。」


突然、悲劇?な茶番を始めた二人を周りがどんな白い目で見てるか分からないのだろう。

まあ他人なら笑い話で済むんだけど、

少し遠くにいる侯爵達が大変そうなんだけど?

特にセンティリミア候爵は顔を両手で覆って・・・たぶん泣いてる。

アリエル候爵は何か家令を呼びつけて指示してるから、無事ここを出れても詰んだな。


「で、右足と左足どっちがいい?

ああ、最終的に四肢全部切り落とすけど、最初は選ばせてあげる。」

瞬間、場の空気が凍った。

こういった場はあんまり経験ないから知らなかったけど、こういう話まずいのかしら?

見た感じ顔面の二人以外も結構青くなってるのが多いし。

・・・ちなみに隣の(天使)は首傾げてる、可愛い、本当に可愛い。


「この、ふざけるのはいい加減にしろ!

きみは今ここがどこだと・・・そもそも身分が上の人間に対する礼儀すら・・・!」

「身分?それなら断然クレムのほうが上だろう?」

温度の一切ない殿下の声が響く。

先ほどから話す声が響きすぎじゃないか?このホール。

あのバカは声の主を睨むも、相手が殿下だと知ると慌てて礼を取る。

よかったね、そこで睨みつけてるようなら両腕一緒に切り落としてた。

「殿下・・・何を言われるかと思えば、侯爵令息である俺と伯爵令嬢である彼女では・・・。」

「クレムは、いやクレメンタイン・アレクシス・ハルディリート伯爵令嬢は私の黒騎士だ。」

「は?」

「クレム、私の願いを聞いてくれるか?」

「殿下・・・!もちろんです、殿下の願いなんなりと叶えて見せます!」

殿下のお願い!隣国の滅亡かな?辺境にでも沸いた魔物退治かな?

今の衰退した隣国なら3日もあれば潰せる!

他国への政治的配慮?そのために第二王子生かしてるんでしょ!第二王妃の不義を隣国の策略にすれば万事問題なし!

辺境、特に国境で魔物が現れたって報告も婚活中だからって報告読むだけの日々、

討伐隊は2年ぶりに部下たちの成長を見るいい機会だ!


「7歳で暗殺者を弑し、13歳で隣国の計略を潰し、15歳で第二王妃粛清した私だけの黒騎士。

3年の猶予は与えた、

私のただ唯一の妻として、この国のために共に戦って、生きて欲しい。


クレメンタイン・アレクシス・ハルディリート伯爵令嬢また、黒騎士アレックス子爵。

今日この場を持って、王太子妃となることを命ずる。」

「御意。」


・・・ん?あれ王太子妃?


拝啓、我が至上たる神すらひれ伏す殿下をお産みになられた王妃様。

よく分からない成り行きにて次期王妃となりましのでご教授のほどお願いいたします。

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