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ザルの動きは正確だった
急遽提案したクナイの的当てで、中心にヒットし続け、刺さったクナイにぶつかって落ちるほどだ
ちなみに、スザカもやったが、得点にすらならなかった
俺も興味本位でやったが、十本中二本だった
さらにカナミがやると、特定一名に必ず当たった。的にやった、と彼女は言うが、それが本当だとしたらすごいコントロール技術があると思う。まあ、『的』がなにを示してるかは分からんが…
俺たちは村を散策した
結果としては、焦げた家しか見当たらず、人はほぼいない
「…たく、こんなになったのに、神だ神子だって言ってる場合か」
とスザカはぼやく
実際には俺もそう思う。人がいないのだから…
「にしてもさ、マッキー置いてきちゃってよかったのかなー?」
と、心配そうな目で言う
回ってくる、と言って俺たちが立ったとき、
「神子様はここにいてください」
とザルが言ったから置いて行った
「ま、あいつは忠実だから変な気は起こさないだろうさ」
「だといいんだけど…」
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私とザルは静かにじっとしていた
村人はすぐに散りじりになって、私とザル以外いない
ちょっと飽きたぐらいには
ザルは目をつぶっているが、動こうとすると起き上がり止められる
––––こっちにおいで
ふと、そんな声が聞こえた
ザルは動かない
聞こえてないのだろうか?
––––こっちにおいで
また声
でも、懐かしい声
心が温まる声
なんでも出来そうな声
辛いことも消えそうな声
声の高さが違うけど、彼の声に似ている
「…シン?」
ガバッとザルは起きた
「い、今なんて…」
まるで恐怖の目で私を見る
「そうだ、シンだよ」
そう聞こえて、後ろに引っ張られて、瞬きしたときには空に浮いていた
「迎えに来たよ、マキ」
そう、あのとき一緒に遊び、いろんなことを知り、私をかばったばかりに首を落とされた、私の大好きだった友達が、一回り成長した姿で私を担いでいた




