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AM9:00 会場
『では、危険極まりない決勝戦! 赤コーナー、良くも悪くも相棒の必要性なしでの戦い続きの《ゲンキ&スザカ》! 対して白コーナー、闘ったら最後、帰らぬ人にさせる《ザイガ》!』
俺だけでリングに立った
『あれ? この闘いはチームで闘わないと死んでしまいますよ!?』
「あー、大丈夫だと思う…動けない奴動かすとかえって死ぬから」
『おー、これは余裕の発言だーー! 観客から乱闘希望が出て来たぞー!』
あれはまあ、あいつらに任せよう
『では、これまでの成績を』
「それ省いていい?」
「……どうでもいいから殺させろ」
『両者が恥ずかしいらしく省きまーす』
「誰が言った!?」
まあ、始まるのが早いに越したことはない
俺は愛刀、ではなく木刀を所持した
『では、レディー、ファイト!』
シーン
『「「えっ?」」』
シーン
『あれ? 両者が動かない!? これはどういうことだーー!』
もう司会の声は聞こえない
「……こい」
「余裕かましてくれるなー」
「……こないなら、俺から行く!」
「それを待ってました!」
同時に動いた
実力は互角かそれ以上…
たったの一撃で決まる
ガギン!
「……………!?」
やつの武器と俺の武器はへし折れた
「どうした? 武器無しはきついか?」
「……そんなことはない」
と、奴はすかさず短刀を腰から出した
あの形状、異世界で言う『サバイバルナイフ』だろう
「……貴様が不利だ。いいように鳴け!」
「そのままの言葉で返してやるよ」
と、脇に吸い込まれるように来るナイフを奪った
「さあ、どうする?」
「……生きてる限りは無駄だ」
「そうか」
「……俺は知っている。貴様らは人を殺さないと」
「そんな情報が仕入れられてるなんてな」
そう、決して人を殺しはしない
大概はみねうち、悪くて睡眠薬を使って倒して来た
「……俺にそんな小細工は効かん!」
「そうかい!」
と、奴が握り出したナイフに向かって攻撃する
「だったらこれでどうだ!」
俺は目にも留まらぬ速さで斬りかかる
奴はそれを追いついて行く
「あんた人間か?」
「……そっちもな」
キンキン響かせ続けた
(やっぱ悪に落ちてもらうか)
ドスッ
突然奴の胸に刺さる何かがあった
そして急に倒れた
「おい! どうした!?」
俺は刺さってるのが何か塗られた矢だと気づき、その矢が飛んできた方向を見る
誰もいない暗闇の通路だった
「……ぐぅ……ぐぁ………グルァァァァァ!」
突然 ザイガ の体に異変が起こった
突然、鱗が出て
口が細くなり
爪が伸び
猫背になって
背中から翼がはえ
「グルァァァァァ!!」
雄叫びを上げた《元 ザイガ》の体はもう…
《人型サイズの》ドラゴンにしか見えなかった




