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好敵手(ライバル)は藤吉郎⁉ 【改訂版】  作者: ケロボッチ


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第六話

 ふもとの茶店にもどると龍馬と藤吉郎が笑顔で二人を出迎えた。


 十三を二人に引合わせ双葉と十三は別行動で国友村に鉄砲を買いに行ってから

 清州の町に向かうと言う。


 十三は小柄なので夏風に二人乗りで問題ない。


 国友村は以前は静かな村だったが、鉄砲鍛冶が始まってからは見違えるほどに人も増え、発展しつつある。


 鍛冶場には職人が十数名に交渉係までいる。


 今や鉄砲は静かなブームと言えるだろう。


 無名の足軽でも名だたる勇将すら倒せるのだから無理もない。


 交渉係が言うには、今は注文が殺到していて最低でも1か月はかかるらしい。


 だからといって、このまま帰るわけにはいかぬ事情もある。


 国友善兵衛に会えないかと聞いてみたら、最近機嫌が悪くてどうだろうかと。


 小銭を少し包んで渡すと聞いてくるからとチョロ松兄さん。


 案内されると確かに不機嫌そうだ。


「無駄足踏ませて悪かったな。見ての通りつまらぬ注文でごった返してる」


(つまらぬ注文! これはうまくいけば...)


「それがしどもが求める鉄砲は大量生産のものではありませぬ。

 射撃距離、命中精度、破壊力に優れた最高の芸術品を貴殿自らに作ってもらうために参りました」


「ほう、芸術品とな。久しぶりにやりがいのある仕事がきたな。

 で、誰が使うんだ?」


「拙者でござる」十三が一歩前に出た。


「注文どうりだとかなり重くなるぜ、あんたに...


「心配ご無用!」皆まで言わせず、十三は部屋の隅に置いてある越冬用の火鉢をひょいと片手で持ち上げた。


「こりゃあ、たまげた! よし、最高の鉄砲を作ってやるよ。

 あんたのだからあんたも手伝えよ」


「心得た!」


 出来上がるまでの数日間、十三は別行動となる。


 双葉は単独で清州の町に向かう。


 一方、龍馬と藤吉郎は上機嫌で清州に向かっている。


 懐が温かいと自然と表情も緩《ゆる》む。


 まもなく清州の町に着く寸前で、後ろから夏風が飛んできて追い越していった。


 二人は顔を見合わせて何だったんだ今のは?と言いたげな顔。


 清州の町の座で茶と茜を売り、一旦藤吉郎のあばら家に戻った三人。

 藤吉郎はこれから清洲城まで主命の報告に行く。


 龍馬は藤吉郎に自腹から三貫渡して103貫渡すようにと言う。

 100貫ちょうどだとさすがに話ができすぎるのでと。


 藤吉郎が清洲城で主命の報告に103貫の銭を渡すと信長に呼ばれた。


「猿...いや、木下藤吉郎。此度《こたび》の働き、誠に天晴れ!」と信長。


「ははー、ありがたき幸せ!」平伏する藤吉郎。


「10日足らずで103貫も稼ぐとはな、見事なものだ!」


「じつは猿一匹の働きにあらず、協力してくれた者たちのおかげです」


「ほう、詳しく話してみよ」


「はい。清州の町で出会った虎熊龍馬なる人物の助言によるところが大きかったと。

 米を売った銭を元手に、馬を借りて京や堺の町で利益の大きい商品で交易を繰り返す。


 途中でもう一人、東風双葉なる若者を加えて取引できる量を増やしました。


 ある程度まで増やした銭で南蛮商館のぼったくり価格の硝石を買い、他の材料も揃えて雑賀の町の鍛冶職人に依頼して火薬に加工する。


 三人で泊まり込みで下働きを手伝い仕上げるまでの日数を縮め、出来た火薬を売って全て完了!


 二人には働きにふさわしい報酬を渡して残った銭が103貫。

(三人がネコババして豪商に預けた銭は絶対に言えない。ばれたら首が飛びかねない⁉)

 とまあ、こんな感じでした」


「うーむ...よくよく考えたらほとんど虎熊龍馬とやらの手腕による成果ではないのか?」


「その通りです、面目ございません」


「いや、良い協力者を得たのも運もあろうが、それも含めてお主の力じゃ。

 よって今回の功績により足軽組頭にしてやろう。」


「おお!ありがたき幸せ⁉ この藤吉郎より一層の働きをしてみせまする」


「うむ、励むが良い。 ところでその二人は今どうしてる?」


「我があばら家で休息しておりますれば」


「一度会ってみたい、呼べるか?」


「は!直《ただ》ちに連れて参ります」



 ほどなくして、三人は信長の前で頭を下げている。


「良い、頭をあげてくれ」と信長。


 藤吉郎がすかさず

「大きい方は虎熊龍馬どの、小さい方が東風双葉どの」


 信長は頷いて二人を観察するなり(二人ともただ者ではないな)と直感する。

「まずは藤吉郎への助力感謝する。これこの通り礼を言う」と頭を下げた。


 一介の浪人に頭を下げる大名がいるのか!といささか驚く二人。


「三人の類を見ないほどの見事な働き、誠に天晴れであった!

 よって褒美を取らせたい。


 藤吉郎は足軽組頭への昇進と、城の近くに嫁がもらえる程度の家を与える。

 他の二人は何か望みはあるか?」


 龍馬は少し考えてから

「新参者の私の進言が直接に信長様に伝えることができるなら、織田家に仕官したく存じます」


「ほう、面白いことを言う。よかろう、許す! たった今から仕えよ」


「ありがたき幸せ!」

(桶狭間の戦いの前に織田家に仕官の目標が達成できたな)


 次に双葉が口を開く。「それがしには大望があります。

 それを達成するのが最優先ゆえに、自由に行動したいと思います。


 とは言ってもいつ叶うかもわからぬので、できれば客分として当分の間、虎熊どのとともに織田家に協力できればと」


「家臣ではなく客分が良いとな...分かった、許す。

 猿! 二人に屋敷と不自由のないように手配してやれ」


「承知しました。万事この猿におまかせを!」


「誰ぞある?」 

 駆けつけた小姓に「明日の朝、巳《み》の刻(午前10時)に主《おも》だったものに登城するように伝えよ」


 信長はもう一度三人をよく見ると全身が埃《ほこり》や煤《すす》にまみれている。

 どれだけ一生懸命に働いたかが伺《うかが》える。


「今日はゆっくり風呂にでも入ってのんびりするが良い」と言う信長の目が優しく笑っていた。



 藤吉郎の案内で今日から住む屋敷は龍馬と双葉が住むのに十分な広さがあった。

 とりわけ風呂場が湯舟も洗い場も個人宅にしては相当大きい。


 名物屋敷?として知らないものはいないと言う。


 近所の者たちが寝具や家財道具一式を運んでくれて、片付けから掃除まで済ませてくれた。


 礼を述べる龍馬に、代表して若い娘がおそるおそる頼み事があると言う。


 なんでも屋敷の前の主が、風呂を沸かせた日は近所の者に残り湯を使わせてくれたそうでそれゆえの名物屋敷なのだ。


「もちろん、使ってくだされ。今日からどうぞ」と聞いて喜んで帰っていった。


 なんでも前の家主様からのしきたりでじじばばや男はもらい湯が使えなくて

 ある程度の年齢までの女子だけが許可されるという。


 需要があるなら子供?でもいいという。

 まがうことなき変態助平家主(あるじ)様だったのだろう。


 だがしかし、その恩恵で都合よくサービスシーンが出せるから許すことにする。


 この時代は13歳で嫁に行くことも珍しくはなくいわば合法ロリ全盛。


 この時代に生まれたかったと少しでも思ったそこのあなた⁉

 かなりやばくね?



 藤吉郎は小者《こもの》を一人連れてきた。名は三吉と言う。


 住み込みで掃除、風呂焚き、雑用から留守番まで何でもこなせる働き者で

 さっそく風呂を沸かしてくれるという。


 さらに朝、昼、晩の食事の用意を料理上手な女子《おなごし》が二人ずつ、交代制の通いで来てくれるよう手配してくれた。


 買い出しから戻り次第準備して、今日の夕食から振る舞ってくれるという。

 まさに至れり尽くせり、破格の待遇と言える。


 三吉が風呂が沸きましたと言いに来たので三人は風呂場に向かった。

 すでにもらい湯の再開を聞いた若い娘たちが数十人並んでいるではないか。


 この際、龍馬、双葉、藤吉郎の三人だけでの一番風呂は時間の無駄。

 10人ぐらい同時に入るように勧めてみたら、ではお言葉に甘えてと。


 久しぶりのサービスシーンがここに実現したことを素直に喜びたい。

 大勢の素っ裸の若い娘たちに囲まれて龍馬と藤吉郎はガン見しまくり放題!


 大小様々(な胸)があちこちに! ここは極楽浄土なのだろうか?

 二人は不覚にもビンビン⁉でご理解頂けたでしょうか?


 今日の夜のおかずは大漁豊漁だ⁉ 果たして何発で収まるだろうか。

 いっそのことこの場でぶっこいて...


 いやいや、拙者とて今や武士の端くれ、滅多なことはできかねる...

 妄想が止まらない龍馬。


 一方双葉は長い間間、湯舟に浸《つか》かっている。

 やはり娘たちの胸をガン見しているのだが、龍馬たちとは少し様子が違うようだ。


 胸を見るたびに何やら、つぶやいている。 四類?いやぎり三類か?とか。

 なにかと謎の多い人物である。


 のぼせる寸前まで粘ったが、そろそろ腹も減ってきた。

 後ろ髪を引かれつつ、風呂から上がった。


 湯上りの涼しげな浴衣まで用意してある。

 着ていた着物はめっちゃ汗臭かったので有り難い。


 風呂場を出るともらい湯に来た娘の数が増えてきている。

 好評だったもらい湯が久しぶりに再開されたと噂になって、次から次へと後を絶たない。

 今日中に終わるか心配だったがまあ何とかなるだろう。


 夕食の後でもう一度、ガン見...湯に浸かるのもいいかな。


 なにやら門の外が騒がしい。

 風呂上がりの色っぽい姉ちゃんたちを見ようと男たちも集まってきて、屋敷から娘

 が出てくる度に、おお!とかほう!とか訳の分からぬ歓声まで上がる始末。


 異様なほどの盛り上がりは、もうお祭り騒ぎと言ってもいい。


 娘たちも慣れた様子で乗りがよく、立ち止まってポーズを取ったり、裾をまくってちら見せをする娘さえいる。


 清州小町と評判の伊藤屋の美保が出てきたときなど大歓声が起こった。

 美保の投げキッスで瞬時に数人の男たちが悩殺され昇天した。


 男たちの狂乱を尻目に部屋に戻ると、ちょうど食事の用意ができたという。

 今日は藤吉郎の昇進祝いもかねて少し豪華にしたという。


 三人は意気揚々と席に着き、次々と運ばれてくる料理に舌鼓《したつづみ》を打つ。


 中でも尾頭付きの祝い鯛が飛びぬけて旨い!

 それに何より十分な量が双葉には嬉しい。 

 予《あらかじ》め藤吉郎から食べる量が半端ないと聞いていたようだ。


 食事の後、酒宴が開かれ三人は大いに語りあい大いに笑った。

 例によって酔いつぶれた者から酒宴は終わっていく。


 龍馬は酔いが廻って不覚にも二度目の風呂も、ぶっこくこともできずに眠ってしまった。

 だが相当エロイ夢を見た痕跡が翌朝見つかった⁉

 夢の中で今までに味わったことのない快感に襲われ不覚にも...でご理解頂けるでしょうか?



 ―以下に続く


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