第十話
三日ぶりの我らが名物屋敷に着くと門前に立札があった。
どれどれ。
「告知! 見物の方々に物申す!
屋敷見物禁止などと無粋なことはせぬ。だがあまりにも人数が多すぎる故、制限を設ける。
自分の誕生日が偶数日なら偶数日は見学してもよい。奇数日なら奇数日に。
良心に従いこのこと守るべし。
管理責任者 丹羽長秀」
なるほど、これなら見物客が半分になるな。これは藤吉郎の所作に違いない。
さす吉!
龍馬が三人を出迎えに駆けつけた。
「思ったより早かったですね、流石は双葉」
「この夏風のおかげです。(もっと褒めても良いぞと得意げな顔の夏風)
残念ながら加藤段蔵どのは不在でしたが、代わりにこの二人を雇いました」
「私は双葉の判断を信用しますよ。その二人はもしや双子ですか?」
「はい。二人とも東雲忍を名乗っていますが、こちらの胸が大胸、こちらの胸が小胸です」
「早めにその呼び方は変えておくれよ」と小胸。
「では今すぐ変えましょう。二人でジャンケンをして勝った者がどちらの馬に乗るかを選んでください。」
大胸が勝ちガッツポーズで、紫雲を選んだ。
「ではこれからは大胸さんは紫忍、小胸さんは黒忍ではいかが?」
「乗る馬の毛色が名前に使われるのか、なんだか馬の方が偉いみたいな感じ?」
「実際、馬の値段は二人の月給の約8倍ですよ」と双葉。
「黒忍で十分良いです」と馬に土下座の小胸改め黒忍だった。
「遠路はるばるさぞかしお疲れでしょう。風呂が沸いてますのでゆっくり浸かって疲れを癒してくだされ」と龍馬。
「ではお言葉に甘えて、早速皆で入りましょう」と双葉。
「今日も貰い湯の希望者が多いので一番風呂から10人ばかり一緒に、あと私も」
どうやら龍馬にとって入浴時の大漁ガン見は普通に当たり前になってるようだ。
さてこの辺で双葉の特技について紹介しておきたい。
そうあの紹介タグにあるスケベ心を誘う胸鑑定について!
双葉は15歳にしては異常に胸の発育が遅く劣等感を持っている。
そのため他人の胸にも敏感でサラシなどで補正していなければ衣服の上からでも
ほぼ確実に判別できるのだ。
大科、中科、小科の三段階をさらにそれぞれ三つに分けて
大科の爆乳を一類、巨乳を二類、豊乳を三類
中科の盛乳は四類、並乳は五類、控乳は六類
小科の貧乳が七類、微乳が八類、無乳が九類の九段階となる。
ちなみに双葉は八類、紫忍は二類、黒忍は七類である。
補足しておくと現時点では、この日の本の国では爆乳一類の報告はまだないらしい。
この胸鑑定の基準はこの物語によって流行りやがて日本全国に広まるに違いない?
仲間由〇恵と言えば誰もが、「ああ、あの七類の女優だな」とか。
話を戻そう。
今まさに龍馬は至福の時間を迎えている。
日々のたゆまぬ研究と努力の結果、洗い場と湯船の二か所に絶好の位置を見つけていた。
まずは洗い場!
娘たちは湯船に浸かるために足を上げて浴槽の淵を跨がざるを得ない。
そのとき、ナニが丸見えになる絶好の位置があるのだ⁉
ナニが何かはご想像にお任せするほかない。
その位置からは左足を上げるときはオケツが丸見え。
右足を上げるときは先述の通り。
以前の藤吉郎のここだけの話のように、下から目線の間近による《《もう大変》》には及ばないまでも十分ずりネタ...もとい夜のおかずになりえる。
次は浴槽!
湯殿全体の中央近くになる湯船の角位置。
ここからは360度どこでも見ることが可能⁉
湯舟の中にいる娘の大小(胸)はもちろん湯舟に浸かろうと近づいてくる揺れる大小、湯舟から上がって遠ざかる揺れるオケツまでエブリシング、カムカム⁉なのだ。
つくづく生きてて良かった、生まれ変われて良かったと龍馬は神に感謝する。
だが龍馬の野望はさらに膨らんでいく。決してこの程度では収まらない。
やれるかも委員会の判定役三人全員が〇の札を上げる状況がくるまでは絶対に死ねないと。
長湯いや長見?の龍馬は放っておいて風呂から上がった三人に夕食の用意ができてますと三吉。
始めて風呂に入った?と言う東雲姉妹は上機嫌で席に着く。
心なしかいつもより少しご馳走な気がする気がする双葉。
炊き立ての銀シャリに大根の味噌汁、刺身の盛り合わせに大きくはないが尾頭付きの鯛も三人それぞれにつけて、天麩羅の盛り合わせに小芋の煮っ転がし、だし巻き卵に冷奴,茄子のお浸しに沢庵と胡瓜の漬け物。
東雲姉妹はよほど美味しいのか涙ぐみながら野良犬のごとく餌を食べ続けている。
全て平らげた三人は箸を置いた。
双葉にとっては何ともない量だが東雲姉妹には多かったようだ。
それでも残さず平らげたのはそうとう美味しかったのだろう。
双葉は明日からの任務に自分も同行すると。
今日は早めに寝て朝一番に岡崎の町に向かうことを姉妹に伝えた。
三吉に朝の食事の手配と二食分のお握りも頼んでおく。
城への報告は龍馬に任せて問題ないだろう。
いつものようにのぼせる寸前までガン見...長湯を堪能した龍馬が部屋に戻ると既に三人は熟睡していた。
三人とも凄まじく寝相が悪いな、着替えた浴衣が開けて目のやり場に《《困るない》》?(造語である、誤植ではない)
こぼれそうな紫忍の胸は先ほど風呂場でしっかりと確認した。
おそらく今まで見たどの乳よりでかいか?
どさくさに紛れていつか揉んでやると野心を隠そうともしない龍馬であった。
夜明け前に双葉は目を覚ました。
見れば東雲姉妹は爆睡している。二人とも相変わらず寝相が悪い。
紫忍の胸は丸出し状態だ。姉の一葉(三類)より一回りでかいか?
姉の胸(三類)は揉んだことがあるが、二類はまだない。
胸鑑定士を自認する双葉は見た目の大きさだけに関心があるのではなく、触り心地も知っておきたいのだ。
ならば今が絶好のチャンスだ。二類(巨乳)の感触をじっくり確認させてもらおう。
タプタプ、ふむふむ。モミモミ、ほうほう。グリグリ、なるなる...
目を覚ました紫忍と目が合った。
「よ、ようやくお目覚めか。これは起こすためにやむなく...
「ふーむ、それなら仕方ないのう、起こしてくれてありん」チョロイな、紫忍。
「もう朝か、寝足りぬがやむなし、飯は?」と黒忍も起きてきた。
「朝飯の用意は既にできております」といきなり後ろから三吉。
「お、驚かすな、いつからそこに?」と双葉。
「タプタプのあたりからです、どうぞこちらの部屋に」
「食べながら聞いてくだされ...無理なようなので食べ終えてから話しましょう」
東雲姉妹は一心不乱に飯...エサを漁る野良犬状態。
食べ終わると片肘、片膝をついて寝そべった東雲姉妹にカチンときた双葉が
「お二方の仕事は飯を食うことですか? 食べ終わったのだから仕事も終わったとでも?
それなら今すぐ軒ざるの里に帰りなされ!」珍しく語気を荒げた双葉。
姉妹は顔を見合わせ、慌てて...揃って土下座した!
「飯が美味くて食べすぎてしまい苦しいのでつい...
反省してます! 御免チャイ⁉」
お互い相手の肩に右手を載せて猿の反省のポーズ!
「これから二人にはそれこそ織田家の命運をかけた重要な仕事があります。
しくじれば織田家が亡び大勢の人が死ぬ。
反省だけなら猿でもできる。 本当にこの仕事、やれるのですか⁉」
「やれます!やってみせます、やらせてけろ⁉」二人は声を揃えて懇願する。
「ではさっそく三人で岡崎の町まで馬で行きましょう。
それがしは町に残り待機。 二人は岡崎城に徒歩で行き任務を遂行」
「了解道中膝栗毛!」流行るかな、これ?
―以下に続く




