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クラスごと異世界転移されましたが今後の事を考えて脱走することにしました  作者: イプシロン・モッド
第三章 地下都市編
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第十七話 夢

俺はなぜか都市の中にいた。さっきまで洞窟の中にいたのだから、これが夢だとは直ぐに気付いた。俺がいるところでは何やら争いがあったらしい。ものすごく腐った匂いがするので、人が死んでから日が浅いのだろう。

しかし、ここはどこだ?見覚えがない。王都と比べてあまり技術が進んでいないように見える。構造物はすべて石でできているようで、都市の周りは壁で囲まれているように見える。天気は曇っているように見えるが、光が入って来てはいる。

俺の視界の中には、血痕、切り傷、死体、飛び出た臓器であった。皆即死だったのだろうか?いや、ただの夢だ。現実なんかじゃ…ちょっと待て、腐った匂いがする?おかしい。夢なら、匂いなんてないはずだ。これは夢じゃないのか?


そう思っているのに急に歩き出した。


俺は一回も歩こうなんて思って、体を動かしていないので、現実ではないはず。じゃあ一体これは何なんだ?


俺があるいって行った場所は、議会のような場所だった。そういえば、ここに城は見えなかった。王政ではないのだろう。そして、秘密の地下室の入口ような所から、下に入って行った。

そこには、首に鎖で繋がれた少女がいた。まだ生きている。少女は俺の存在に気付いたのか、こちらを見てきた。その顔は、目玉をくり抜かれており、鼻はそぎ落とされていた。耳も無くなっており手足も無くなっていた。


「これ以上は、変われない。俺の肉体を返して貰おう」


その言葉は明らかに俺が放った言葉であった。その言葉に反応に少女は、困惑の顔をしていた。


「期限はだいぶ前に過ぎている。体の一部を変える変わりに、お前の力の一部を借りた。俺はすでに、返せと言ったが、お前が頑なに断ったから、今までの恩もあるし、貸しにしといてやったんだ。だか、この前のあれは…やり過ぎだ。」


俺の顔は今どうなっているのだろうか?恐らく、無表情なのだろう。淡々とこんなこと言っているのに、表情があるとは、思えない。少女は、何かを決めたのか、頷いた。

次の瞬間、少女が失っていたものが元からそうであったように再生していた。


「声は残したのか?」


今までの少女の行動を見るに喋れないのだろう。


「ううん。動ける最低限の力だけ、あげる」


全然違ったわ。こいつ喋れたんか。


「なぜ?俺の体は全て戻ったのに…」


「私のわがままに付き合ってもらちゃってたし、話相手がいなくなるのは、嫌だったから。後は謝罪の気持ちよ」


「お前には頭が上がらないな」


「いつでも、ここに来てね」


「ああ、もちろんさ。お前はそろそろそこから出たらどうだ?」


「ううん。いいの。ここだと、あいつらから観測されないし、あなたと見た景色で十分よ。あ、あと嵐ちゃんにありがとうって伝えといて」


「?分かった女神様伝えておくよ。じゃあ俺はこれで」


「ちょっと待って。ねえ貴方、私と取引しない?」


「は?何言って…」


「貴方に言ってない。もう一人の貴方よ」


「あー、思い出した。初めての出会いはこんな感じだったな。懐かしい」


「え、何言ってるの。この会話は初めてよ。私は言ったことないわよ?」


「「え?」」


目が覚めた。何じゃあの夢は。最初シリアスかと思ったら、最後ギャグみたいになってるし、理解が全く追いつかなかったし。どうなってんだ。でもただの夢だし、どうせ直ぐに忘れるさ。


嵐は寝てしまっている。こいつこんなに眠って大丈夫か?まあ、いい起こしてしまおう。


「起きろよ嵐。起きないと飯抜きにするぞ~」


その言葉で、嵐が飛び起きた。反応が早いな。俺でなきゃ見逃しちゃうね。


「ご飯早く頂戴」


起きてすぐの言葉がそれかよ。


「はいはい分かりましたよ。ところでぐっすり寝ていたようですね」


そう言って干し肉を出す。そろそろ、干し肉以外のものを食べたい。


「嵐。今日はここから出るための周囲の探索だ。分かったか?」


「分かった。…もうちょっとご飯頂戴」


「分かったよ。…そういえば、お前の今のレベルは?」


そういえば、この世界にはレベルがあることを思い出したので聞いてみる。レベルである程度強さは分かりそうな気がするから。俺達召喚された奴らみたいな例外がいるけど。


「今は7」


俺のレベルが確か3だったはず。この低さだと、不安があるな。ここを探索するときは、慎重に行こう。


「ありがとう。ほらご飯」


「ん。もっと」


「ダメだ。これ以上やると、食料がなくなりそうだし、お前多分腹一杯になるまで食うだろ?」


「えーケチ」


「ケチじゃねえよ。ほら、さっさと行くぞ。時間は有限なんだ」


渋々嵐は立ってくれた。こいつほんとに手間がかかるな。


「嵐、一応抜刀しておいて」


「分かった」


「んじゃ、扉を開けるぞ」


そう言って、扉をそっと開けた。

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