生産職さんの苦悩
私は日奈子。最近とある女探索者さんと協力して、MPポーションの開発に携わっている。
MPポーション第一弾は期待したほどの効果は無い事がわかり、今は上質な材料の調達の準備を進めている。しかし、進捗は芳しくない。
その女探索者さんはMPポーションを飲みまくるという脳筋作戦を実行中のはずだが、定期的に腹部がまんまるに膨らんだ写真が送られてきている割には追加のポーションは請求されない。
「美人でおっぱい大きいから、広告塔になってくれることを期待してたんだけどなあ。これだとビール腹の酒飲みだよ〜」
たまに送られてくる腹は、座っていると腿に乗っており、なかなかの重量を感じさせる。後ろには大量のピザやカップ麺の残骸が写り込んでいることもあり、心配を加速させる。
「本人はポーションにはカロリーがなさそうだから大丈夫って言ってるけど、そのうちこのまんまるのお腹が全部贅肉になっちゃうよ..」
ポーション提供を始めて7日目にして、失敗だったかなあと思い始めた。
「1度作戦を練り直そう」
アイデアは全く浮かんでおらず、ほぼ開発を断念する心持ちで、2度目の作戦会議を持ちかけることにした。