表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
無難に生きるのが俺のモットーです。  作者: よにー
第一章 氷人族の少女
38/52

第33話 やっば神様っているんだなって

投稿が遅れてしまい、申し訳ございません

第33話になります

よろしくお願いいたします




 窓から爽やかな日差しが降り注ぎ、ちゅんちゅんと小鳥たちが朝の来訪告げる。空は晴れ渡って雲ひとつない快晴が眩い光を誘い、俺の起床を催促する。


 眠たいまなこをうっすら開いて、むくりと身体を起こす。ぼーっと靄のかかった頭をなんとか起こそうと努力するがどうにもうまくいかない。


 正直、全然眠れなかった。視界をシャットアウトしてるとはいえ背後に気配を感じ、なるべく体が触れないよう寝返りをうたず、彼女の寝息が首筋に当たる度に俺は必死で羊を数え……もとい邪念を振り払うため羊どもと血で血を洗う乱闘を繰り広げていた。んなこと考えてたらそりゃ眠れんわな。


 寝癖がさらに酷くなったボサボサ髪を触りつつ、その寝不足の原因となった隣を見やる。


 そこにはリラックスしきったあどけない表情でまぶたを閉じ、小さく寝息を立てて眠るレイナの姿があった。何回か寝返りをうったのだろう、彼女のネグリジェが若干よれて白い素肌が見え隠れしていた。……いやん、なんて無防備なのかしら……。


 そんな姿をまじまじと見るのはどこか忍びないので俺はなるべく顔を向けず、目だけで堪能することにした。きっと今スラさんが起きてたらこう言うだろう。コーキってば顔真っ赤じゃん、やっぱ男の子だね!って。うるせぇよ、うるうるせぇよ、うるせぇよ。


 そして誰しもきっと気になっていることだろう、昨日の夜ほんとに何も無かったのかどうかを……。


 フハハハハハ! なんもねぇよ!!!! バァーーーーーーカ!!!!


 美人さんが隣に寝てるとはいえこちとら健全な男子高校生だぞ? 欲望より羞恥の方が勝ってなんもできんわ!


 それに実際手を出したらレイナに何されるか分かったもんじゃない。クビキリ、ハラキリ、ケジメ、ユビツメ、オトシマエなんでもこざれになっちまう! 今だって狭いベッドの上でなるべく間を取って空けてんだぞ! 手に汗握る土俵際の駆け引きを一晩中繰り広げてたんだぞ! マジの一人相撲! 間違ってひと触りしようもんなら俺は手首ごと指を切り落とされてしまう!


 というかさっきから朝の陽気に誘われてチュンチュン鳴いてたそこの小鳥ども! 朝チュンじゃねぇからやめなさい!! 焼き鳥にしてやるからな!!


 ぐるんと首を回しキッ!と窓の外の木の小枝にとまるカラフルな鳥どもを睨みつける。すると俺の覇気が伝わったのか慌てて飛び立って行った。フッ……怖気付いたか、他愛ない鳥類よ……。


 しかし、これがいけなかった。ただでさえろくに睡眠を取れていないというのに一人脳内で騒ぎ立てていると注意を怠るというもの。


 まだ寝ているレイナを起こさないようゆっくり身体を動かしてベッドから立とうとした瞬間、フラッと身体が傾き、バランスが崩れる。


「あぶねっ」


 反射的に体が動いてベッドにぽふんと尻もちをつき、身体を支えようと手が動いた。


 ただ、その着地地点はベッドではなかった。



 むにゅん。



 そういう擬音が正しいと俺は思った。ポニュでもムニィでもどたぷんでもない。そしてあえて言うならカタカナよりひらがなの方がより伝わると考えている。手に触れた瞬間の柔らかさと弾力、そして沈み込む指たちを鑑みてそれが一番適していると思ったんだ。


 背後へ追いやった手のひらに伝わる冷たい感触を再度確かめるべく、俺は後ろを確認しないでもう一度揉んでみる。


 もにゅもにゅ。


 なんじゃこのやわこい物体は。なんというか、こう……。いい弾力を持ったヨギボーみたいな……いや、もっとクセになるなこれは。


 ただ、問題はこれが一体何なのかということだ。手をまさぐった感じ柔らかいのだが一部なにか突き出ていてそれが妙に抵抗を生んで……。


 あ、待って。多分知ってる。いや正しくは触ったことないけど大体なんであるか察しがつくぞ。


 答えを確認するべく、俺は意を決して首を後ろへ向ける。すると俺の右手は極楽浄土へと至ったのかなんなのか完全に指が埋もれて、満足気にレイナの右胸へ軟着陸を果たしていた。なるほどなるほど、まさしくこれは禁断の果実。許されたものしか味わうことの出来ない代物。レイナさん、なかなか良いモノをお持ちですね……ってそうじゃなくて。


 ふぉああああああああああああああああああ!??!??!???


 ギョギョギョ〜〜〜!と驚きのあまり顔面ピカソになったり、見せてはいけないレベルの顔面作画崩壊をこれでもかと披露してしまう。なんとか叫ばずに済んだが俺の心の中はどんちゃん騒ぎで収集がつかなくなっていた。


 頭は沸騰してぽっぽー!っと蒸気機関車にも引けを取らないほど警笛を鳴らしまくって心臓はアクセル全開になり、高回転エンジンをレッドゾーンまできっちり回して全身の血をめぐらせる。


 そんな急激に寿命を縮めそうなほどオーバーヒートを起こす中、右手は冷静にワキワキと彼女の胸を吟味するが如く味わっていた。ていうかなんかおててが離れない! なんで! この右手ぼくの言うことを聞きません!!


 まぁこの際だし不可抗力ってことでちょっと楽しませて頂こうかしら!


 しかしそれも束の間、早急に対処しなければいけない緊急事態が起こってしまう。


「んぅ……ん…………」


 その声にビックゥ!??と肩が跳ねて彼女の顔を伺うと、まだレイナは目を瞑ってはいるが寝苦しそうに身を捩り、寝返りがしたいのか身体を翻そうとしていた。


 瞬間、俺はドバッ!!!っと解き放たれた間欠泉のように汗が溢れ出して顔が真っ青になり、咄嗟に右手を彼女の胸から引き剥がしベッドから立った。


 しかし離した瞬間、その衝撃で胸がぷるんと揺れてさらに彼女へなにかしらの感触を与えてしまい、普段からは絶対に聞くことは出来ないであろう小さな嬌声が俺の耳を撃ち抜いてゆく。


「っぁ…………」


 ッッッきゃあああああああああああああああああああ!!!!!?????


 到底思春期真っただ中の俺では耐えきれないほどの甘い声に悶絶して心の中で断末魔が轟く。わたわたと後ずさりすると足がもつれ始め、そしてついには背後にあった椅子に身体が引っかかってしまい盛大な物音を立てて背中から転げ落ち、後頭部を思いっきり床に叩きつけてしまう。


 ドンガラガッシャン、ゴンッ!!!


 聞こえてはいけないような鈍い音が静かな朝の一室にこだまし、当然その音で目を覚ます者がいた。


「んぇ?! なに? もうご飯……?」


 寝ぼけて朝ごはんと勘違いしたスラさんは丸い球体をキョロキョロと動かして周囲を確認する。いや、今の音でご飯はどうなんだ。食い意地張りすぎだろ。


 スラさんの声につられ、レイナものそりと肘をつきながら上体をゆっくり起き上がらせる。


「んぅ……なに騒いでるの……?……ってどういう状況かしら?」


 目を擦りながらひっくり返っている俺を見てレイナはフッと鼻で笑った。どうやら俺が触ったことに気づいていないみたいだ。いや、ウソだろ? 俺結構触っちゃったよ?


「なんでもない……ただの寝不足です」


レイナが立ち上がり、頭と足の位置が逆転している俺の方へ近づいて顔をのぞきこんだ。


「ふーん……」


 上から見下ろすと彼女の髪が垂れて俺の顔に少しかかりかける。青白い髪が光を遮ってレイナの顔が少し見えづらくなった。よく見えないがどこか笑ってるような気がする。まぁ気づいてないならそれはそれで助かる。生き長らえたってだけで儲けもんだろ。バレなきゃ犯罪じゃないんですよ!


 しかし、俺の思考はやはりというべきか寝不足のせいでどこか甘さがあり憶測で語ってしまっていた。彼女は気づいてない、ぐっすり眠ってたからちょっとくらいじゃ起きないだろう、と。


 レイナはジッと俺を見つめたあと、おもむろに自分の右胸に手を当てて言葉を続けた。


「ところで、なにか弁明はあるかしら?」


 その言葉の意味を俺は知らないはずがない、身に覚えがないはずがない。彼女の声音は確実に静かな怒気が宿り、俺の心臓は生命の危機を感じてさっきの高鳴りとはまた違う鼓動を奏で始める。だが、まだ大丈夫なはずだ。まだ舞える。


「な、なんのことですか……?」

「あら、シラを切るの? ふーん、そう」


 するとレイナはおもむろにテーブルに立てかけてあった俺の刀を手に取る。えっ待って。何する気ですかァ!?


物凄い勢いで冷や汗を垂れ流しながら慌てて俺はレイナへ待ったの制止をかける。もう言い逃れはできないだろう。


「あ、ちょ、まっ…………い、いつからです?」

「そうね、あなたがベッドから降りようとして体勢を崩したところからかしら」

「ハ、ハハ……最初からじゃないですかやだー……」


 つまりずっと起きててあんな声出したってこと? それはそれでえっちだな!


「始めの方は不可抗力で仕方ないと思ってたけれど、そのあとは……故意よね?」

「い、いや、身体が意志とは関係なく動くことってあるじゃないですか。それよそれ」

「ふふ、見苦しいわね」


 レイナは変な体勢で取り繕う俺が可笑しいのかここ最近で一番いい笑顔を向けてきた。つーかそんな可愛く笑った後に続く言葉じゃねぇな。


「ま、待って。じゃあなんでその時に起きなかったんですか」

「ちょっと試したのよ」


 いや、試さんでもろてええですか?


「なっ、ズル!」

「ずるい? なら横で寝てる私の胸をまさぐってたあなたはなんなの?」

「け、健全な男子高校生です」


 完全にマウントポジションを取られたまま、俺はヘヘッと笑ってみせるとレイナもその笑顔を崩さず、口を開いた。


「……四回」

「へっ」

「四回かしらね」

「な、なにが」

「あなたの右手が味わった回数よ」

「ッッスゥー…………」


 もはや逃れることは出来ない。レイナは天照の柄と鞘の腹を持って鞘先をそっと俺の身体に突き当てる。ちょっとまって、その位置心臓なんですけど……?


 苦笑いしつつ俺は突き立てられた鞘の位置を見たあとレイナの方を見やる。彼女はさっきから眉ひとつ動かさずずっとニコニコと笑っていた。あー、この子キレたら笑うタイプかぁ〜。こっわ。


 一回目で止めていたらこんなことにはなっていなかった。だが仕方あるまいて、拙僧も男子(おのこ)じゃ、情欲は止められぬ。その罪と罰、甘んじて受け入れてやろうではないか。それに俺はちゃんと罪を雪ぐ人間だからな!


「最期に、なにか言いたいことがあれば聞き流してあげるわ」


 いや、聞き流すんかい。しかしここで懇願したところで彼女の固い意志が揺らぐことはないだろう。ならば意趣返しというわけではないが、感想をくれてやることにした。


「……え、えーと。とても柔らかくて気持ちよかったです! それと随分、可愛い声、出さはるんですね!」

「ッ!!!!」


 その瞬間、彼女が顔を赤くすると同時に俺の頭にとてつもない衝撃が襲った。何度も何度も押し寄せる衝撃に身体が限界だと判断したのか勝手に意識を乖離させ、また嫌な過去の走馬灯がよぎっていく。あーもう見慣れたわ。


 きっと彼女は手加減をするつもりでいたのだろう。身体を軽く小突く程度で収めて、はいこれでおあいこ、という予定だったのだろう。だが、俺がいらんことを言ったせいで力が籠ってしまったのだ。要するに自業自得。口は災いの元。身から出た錆。


 まぁでも言ってしまったもんは仕方ない。これも運命。俺はラッキースケベの神様の奴隷なんだ。


 だからこそ運命を受け入れなければいけない。


 言うべき時が来た。あの黄金の精神を宿した憧れのキャラクターのセリフを。


 覚悟はいいか、俺はできてる。





――――――――――――――――――――――――――――――――――――――





 ギルド内の朝は静かに始まる。それは冒険者の活動時間帯は基本昼から夕方にかけてになるのが多いからである。


 しかし、運営をしていないわけではない。ちゃんと朝早くから職員が書類仕事に勤しみ、昼から殺到する冒険者を捌くために雑務をこなさなければいけないのだ。


 昨今ただでさえ冒険者が急増して日に日に仕事が増え、日夜追われている。興味があると言うだけで冒険者になったり、強いモンスターを倒したいだの冨や名声が欲しいだの言ってテキトーに仕事をする人が増えた。そのせいで中途半端な仕事ばかりして皺寄せが全て職員へ向いてることを知らない。


 しかも極めつけは最近貴族の間で冒険者学校なるものが設立されて温室育ちの子どもたちがこぞって冒険者になりたがったりと、大変だ。


 そんな多忙を極めるギルド職員はどんな時でも常に冷静を保たなければいけない。スタンピードが起きようとドラゴンが襲ってこようと安全と対策を考え、冷静に状況判断をしなければいけない。


 とまあ、ギルドに勤める人間はこんな風に何があっても笑顔を絶やさず冒険者の方々がしっかり活動出来るようサポートしています。


 そんなギルド職員の一介である私、フィリアはつい最近お気に入りの冒険者が出来ました。つい先日に加入したばかりの人であの乱暴者ガルドを赤子のようにあしらい、容姿の雰囲気からは想像がつかないようなスマートな戦いを見せてくれました。眼とかは何があったのか知らないけどとても淀んでいるのが特徴的で、まるで昔、手痛い失恋を経験して歪んでしまったような顔立ちをしてます。ですがとっても良い人です。


 そして、彼はなんと異世界からの来訪者。しかも勇者……ではないんですがそれなりの実力を備えた期待の新人さん。カイトさんやマスターはBランク相当の実力を持ってるとおっしゃってたのでこれからがとても楽しみです!


 と、なぜ私がギルドや彼の話をしているかというと、それは私の目の前に立っている人物に起因します。


 当然話題に上げたように、その人物とは期待の新人さんなのですが……。その彼の顔を見て私は困惑していたんです。ギルドの職員ともあろうものが。


 だって、顔中たんこぶに痣だらけで絆創膏を貼りまくっていたからです。え、なにごと? 昨日確かドレッドビーの討伐から帰ってきた時は普通だったんだけど……???


「…………あの」

「…………」


 もはやたんこぶが大きすぎて彼は前が見えてるのかどうかすら分からない。うーん、私のことも見えてるのか怪しい……。


 どうしたものかと頭を悩ませながら眉をひそめているとその新人さんであるコーキさんが口を開いた。


「……おきゅになひゃらじゅ。めいよのふしょーなので」


 顔がボコボコになっているからか妙に滑舌が悪く、ちょっと聞き取りにくいけどサッと彼は手のひらを私に向けて心配ご無用と意思表明してきた。本当かな……?


するとコーキさんの横からズイッとレイナさんが乗り出し気味に割り込んできた。


「フィリア騙されないで、これは恥辱の勲章だから」


そう言いながら彼女は音を立てて依頼書をバンっ!とカウンターに叩きつけた。なんだか機嫌が悪いみたいです。


「恥辱の勲章……?」

「ええ」

「あのおでのひょうばんおちょすの、やむぇてもりゃえましぇんか?」

「安心なさい、もう地に落ちてるわ」

「ふえ……わりゅかっちゃから、もうきげんにゃおして……」

「コーキもこう言ってるんだし、許してあげてよレイナ」

「スラさん、甘やかさないで」


 よよよと泣きながらコーキさんは手を合わせてレイナさんへ平謝りをし、スラさんも触手で手を合わせるがレイナは微塵も許すつもりはないらしい。


 なるほど……大体察しました。ならコーキさんのために仕事のできる受付嬢としてここは最適解の言葉を選択してみせましょう!


「昨夜はお楽しみでしたね……?」

「ちがうから」


 私の言葉は即座に否定され、レイナさんの鋭い視線が私の眼を貫いていく。ひっ、れ、レイナさんってこんな怖い目できるの……?


「じょ、冗談です! 失礼しました!」

「別に怒っていないわ、そんな怯えないで」


 さっきまで背筋が固まるほどの凍てつく視線を突き刺していたのに、そんな面影は無かったようなふふっと柔らかい笑みを向けてくれた。レイナさんって、百面相なんですかね?


「それより、この依頼を受けたいのだけれど」

「は、はい!」


 本当に私の言ったことなんて気にしていないのかレイナさんはカウンターの上に置いた依頼書を私へ差し出してくる。


「あ、マグナボアですね」

「ええ」


 これを受けるということは……。


「昇級希望ですか」

「そういうこと、昨日の討伐で条件はクリアしているんじゃないかしら?」


 レイナさんの言う通り、昨日のドレッドビーでコーキさんとレイナさん二人のDランク昇級条件はクリアしている。


 EランクからDランクへの昇級条件はEランク程度のモンスター十体の討伐と採取依頼を一つクリアすること、そしてもう一つ、指定モンスターの討伐。今回はレイナさんが申請してきたマグナボアが対象となる。


「はい問題ありません。この依頼を達成していただければお二方ともDランクへ昇格できます」

「じゃあお願いするわ」

「かしこまりました」


 二人からギルドカードと依頼書を受け取り、受注処理を済ませている間、チラッと二人の方を見る。


「えっ、もうDランク昇級できんの?」

「知らなかったの?」

「知る由がない」

「あら、ちょうど良かったじゃない。勉強になって」

「なら次の昇級のことも教えてくれませんかね」

「次回までのお楽しみよ」

「ええぇ……俺を置いて先に昇級するなんてことは……」

「さぁ、どうかしらね? スラさんと先に強くなってるかも」

「うそでしょ……スラさん酷い……」

「えっ!? ボクが悪いの!?」


 ……待って、この二人、こんなに仲良いの? 昨日話した時はそんな感じじゃなかったのに……どうなってるんですか?


 仲睦まじい雰囲気を見せつけられて、水を差すようで話しかけるのが気が引ける。


「あの……」


 すると二人と一体のスライムがこっちを一斉に見てきた。


「本当に何があったんですか?」


 しかし私の言葉の意図が伝わっていないのか全員顔を見合わせた。


「別に?」

「なにも?」


 レイナさんとコーキさんが息ピッタリ言葉を続け合う。


「…………」


 あっけらかんとした二人の表情に私は何も言葉が出なかった。



次回投稿は7月9日予定になります

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ