お披露目パーティ!
移動中廊下が長いので部屋に入ったらどんなことを言われるかなどを想像していた。
”いつもの50倍かわいい” ”これが本当に僕の婚約者なのかい?感動なんだが” とか
いつも何考えてるかわからない透かし顔のあいつのびっくりする顔が目に浮かぶわ。
そんな事を考えてるとあっという間に部屋についてしまった。
「ルキハ様、リルです。入ってもよろしいでしょうか?」
「ああ、構わない。入ってくれ。」
「では失礼します。」
使用人がギィと扉を開けた。
さぁなんていうかしら。私はちょっとワクワクしながらルキハの元へ向かった。
ルキハがこちらを見た。さぁなんという、と一人で盛り上がっていたら。ルキハは何にも言わず手元でしていた書類作業へともどった。
え、嘘でしょ。反応無し。これほどまでの絶世の美女が前にいるのに褒めないの。あり得ない。ほんとに嫌い。大嫌い!
私はムスッとしながらルキハの部屋のソファに座り馬車が来るのを待った。
馬車が来たとサスタが呼びに来た。
私は頬を膨らませたままでルキハにエスコートされて馬車に乗った。
サスタとろこ、他の使用人たちはリルたちの後ろの馬車に、国王と王妃はリルたちの前の馬車に乗っている。
馬車に乗ってもルキハは窓の外ばかりを見ていてこっちを向いてくれなかった。
でも考えたらムカつくけど、お披露目パーティーでもこの調子じゃだめでしょ。
だから今回は私が負けてやった。
「ルキハ様、今回の衣装はどうでしょうか?髪飾りは殿下の目と同じ赤ですよ。先ほど見せたときはすぐに作業に戻ってしまわれたので似合ってなかったのでは、と心配になってしまって。」
といってもルキハはまだ窓の外を見ている。無視された!!
ホント無い。最低。
そんなことを思っているとルキハが
「可愛くてそんなに長く見ていられなかった」とぼそっと言った。
私はその言葉が聞き取れず
「なんといいましたか?もう一度伺ってもよろしいでしょうか?」といった。
するとルキハが「だから可愛くて直視できなかった!」といった。
はっ?えっ?何?自分でも顔が赤くなるのがわかるくらいほっぺたが熱い。
なんで急に褒めるのよ。しかもこんなのに褒められたくらいで顔が赤くなるだなんて私どうかしちゃったの。熱でもあるの?望んでいた回答でしょう!?
そう考えているとルキハがニヤッと嫌な笑みを浮かべながら
「どうしたんだ顔が赤いぞ。熱でもあるのか。まさか俺に褒められて照れてる?」
なんて言ってくる。もうホント嫌い
誰のせいだとお思いで。ふざけないでほしい。
「かわいいなほんとにお前は」
私が一人で顔を冷ますのを頑張っている間に言ったルキハのこの言葉はリルの耳には届いていなかった。
サスタが馬車のドアを開けた。
ルキハが先に降り、私はルキハの手を借りて馬車から降りた。
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お披露目パーティの会場についた。会場はとても巨大な建物で人が300人は余裕ではいるだろうなと言うくらいの広さで、いたるところに金のかかってそうなオブジェクトが置かれていた。
「明るい。」
私がぼそっと言ったその言葉に
「ああ。夜でもしっかり見えていいな。」
とルキハが言葉を返してきた。
あの一件からなんだか距離が近くなっていってるわ。ホント嫌い。近づかないでほしい。
「リル迷子になるなよ。お前を守れるのは俺だけなのだから傍から離れるなよ。」
何よそれ。離れたくても離れさせてくれないでしょう。
「はい。わかっております。」
また熱くなってきそうな顔を全力で冷まそうとしながら会場の中に入っていった。
会場内も外から見てわかるように全体的に金色でピカピカしている。
目がチカチカしそうだわ。
そこにはとても高そうな服を着た貴族たちがたくさんいた。
はぁ、今からこの中に入ってなんか頭使いながら挨拶して回るのでしょう。
気分が乗らないわ。
私達が建物に入った瞬間笛がなり
「国王様並びに第一王子がお入りになられます。」
という声が聞こえてきた。
その瞬間貴族同士で交流していた人達がこちらに注目した。
だが食べ物に目を奪われていたり、なんにも興味がないかのように座っている者たちも居た。
それを確認したと同時に貴族たちからは
「誰あの隣りにいる女。」「まさか王子の婚約者。」「まぁなんてお美しい方なの。」
などの声が聞こえてくる。
さてはこいつらお披露目パーティとか言っときながらなんにも私の説明してないわね。
するとさっき私達が入室したのを知らせた騎士のような男にこちらでございますと案内された。
案内された場所は貴族たちが居たホールから階段を登った先にある上段の謁見スペースだった。
その空間には椅子が置かれており一番大きいすが国王のものだろうとわかるほど豪華に飾られていた。
その空間では下のホール全体を見渡せいかにも位の高いものがいそうな空間だった。
すると国王がホールに向かって
「皆のもの今日はこのパーティーに来てくれたことに感謝しよう。本日は皆に伝えていなかったが我が息子であるトニミスタ・ディア・ルキハに婚約者ができたことの報告とその婚約者のお披露目パーティである。そして今から紹介するのがルキハの婚約者であるトニミスタ・ディア・リルである。」
はぁ!急に挨拶。聞いてない聞いてない。てか名前変わってる!結婚はまだしてないのに。
というか今はそれよりも挨拶。どうしよう。ええーいどうにでもなれ。
私はそう思いながら一歩前に足を踏み出しホールに居る貴族に向かって
「この度はルキハ第一王子の婚約者となりましたトニミスタ・ディア・リルと申します。以後お見知り置きを。本日はわたくしのお披露目パーティにご参加していただきましたこと心よりお礼申し上げます。どうぞこれからよろしくお願いいたします。」
一旦行けたのでは?良かったんじゃないの。貴族っぽくなかった?
やっぱこの体は天才ね。
挨拶が終わった後は私とルキハがホールに降りて貴族たちに個々で挨拶をすることになっているらしい。
(本当になんにも教えてくれてないのねアイツら)
私はルキハと腕を組んで階段を降りていった。
みんなこっちに注目してるわ。下手なことはできないわね。
降りている間は組んでいる手からルキハの体温が感じられる。少し肌寒かったのであったかくて気持ちよかった。
私が小声で
「ルキハ様の手が暖かくて少し安心しました。」といった。
でもルキハはこっちを少し見てまた正面を向いて階段を降りていった。
(こんな美少女がこんな事言ってるのに顔色一つ変えないの?なんで、でもいま何故か少し動きが止まったような⋯ 気のせいか)
私達が階段を降りている間は、さっきの入室のときに食事に夢中になっていた者も、なんの興味もなさそうだった者もこちらに注目している。
私達は一歩ずつ丁寧にコツ、コツと降りていった。
その場では私のヒールの音とルキハの靴の音だけがホール中に響いていた。
階段を降り終わってすぐ白髪の髭を生やした。優しそうな貴族の方が後ろに白い服を着た奥さんらしき人と私と同じ黒色のドレスを着た子供らしい女の子を連れてやってきた。
「これはこれはルキハ第一王子お元気そうで何よりです。今夜は婚約者お披露目ですか。いいきれいな婚約者ですね。」
「そうだろう。この子が婚約者のリルだ。」
これって褒められてるのかしら。明らかに後ろにいるお嬢さんをルキハのお嫁さんにしようとか思ってそうなのに。だって嫌なオーラ全開よ。まぁ一旦挨拶よね。
「ただいまご紹介に預かりました。トニミスタ・ディア・リルにございます。以後お見知り置きを。」
私はドレスを少し持ち上げ片足を一歩後ろに下げ挨拶をしてみせた。
我ながら完璧だったのでは。
でもまだ嫌なオーラ全開ね、特にそのお嬢さんからは。
「いやはや。とてもお綺麗ですな。殿下にとてもお似合いです。」
「そうだろう。出会ったときにリル以外に俺の婚約者になれるものはいないと思ったほどにいい女だ。」
「リル様、ご婚約おめでとうございます。心よりお祝いいたします。お二人に光の女神の祝福が訪れることを願っております。」
「「ありがとうございます」」
私とルキハがお礼を言ってから少し間が空いたくらいにその白髪の男が
「申し遅れました。わたくしの名前はハイグリンド・テラサと申します。以後お見知り置きを。こちらが私の娘のフラサです。」
「ああ。知っている。これからもよろしく頼む。」
この一連の会話が終わった後、ハイグリンド一家は他の貴族の下へ挨拶に行った。
(はぁ。長かったな。早く私もご飯食べたいな)と思っていると。
私達の前には貴族たちの行列ができていた。
まさかこの相手をしなくちゃいけないの?ムリムリ。婚約者辞めたい!
私は泣きそうになるのを我慢して貴族たちの長々とした挨拶を1時間くらい聞きやっと落ち着いてきた。
はぁ、ほぼおんなじ内容なのに話が長いのよ。面倒くさい。
やっとご飯が食べられるわ。そんなことを思っていると
「あのハイグリンド家失礼にもほどがあるな。」
「終わったな。」
という言葉が後ろから聞こえてくる。私はケーキを口に頬張りながらあたりを見回した。
それでも意味がわからずサスタに聞くことにした。
「サスタ、ハイグリンド家は何をしたのですか?終わったとは?」
サスタに質問すると少し困ったような微妙な顔で説明してくれた。
「普通クロのドレスというのは新しい王族に嫁ぐもののみ来ても良い服なのです。ですがハイグリンド家の娘は婚約者でもないのにクロのドレスを着てき、言えばリル様に恥をかかせたのですよ。」
んん?恥?
「はぁ。その顔は何もわかっていませんね?しっかり説明しますと、上級貴族であっても婚約者ではないのでハイグリンド家の娘はクロのドレスを着てきてはいけないのです。そのうえ今回はリル様のお披露目パーティ、この場でクロのドレスを着てきたということはあの娘はリル様と私が同等の立場にいるとそういうことになっているのです。」
ほぉ、なるほど。少しは理解ができた気がする。彼女はルキハの嫁と同格、または私がルキハの嫁だと言い張っているわけか。にしてもサスタ私のこととても詳しくなってない?調べたのかな?
しょうもない。全然譲ってあげるわよ。
だってどこの貴族かもわからない小娘が急に次期国王の婚約者になったんだもの。
しかもその小娘が貴族ではなかったと知られたらどんなことになるのやら。容易に想像できる。
まぁ一旦食べ物。食べれるときに食べとかないと。
でもこのケーキは日本のものに比べて硬いわね。孤児院の食べ物だからこんなものかと思っていたけれど全体的に日本のものに劣っているわ。
でも砂糖が使われていて甘くて美味しいし生クリームがある!
ケーキには大切な要素よね。
真っ白な生クリームの上には赤いいちごのような物が乗っていた。
「でもこれいちごじゃないわよね。」
なんだかとても丸くていちごよりも酸っぱくて硬い。
ここの食べ物を食べていると日本に帰りたくなる。
私はしばらくケーキやゼリーもどきみたいなものを食べた。
私が食べるのを辞めて休憩に入ると別の貴族の娘たちが挨拶にやってきた。
でも長々とした挨拶ではなく簡易的なものだったが挨拶に来た全員が足を一歩後ろに下げ
口元を手で隠し頭を下げて挨拶していた。
まさか私あの挨拶口元隠してなかったよね。
ミスった⋯
そんなことを思っていると察したのかサスタがリル様の挨拶は間違っておりません。
くらいの低い者は位の高い者に口元を隠して挨拶をしなければなりませんが、位の高いものが逆に低いものに口元を隠して挨拶をすると無礼になってしまうのですよ。
(良かった。良かった。一安心)
あれ?でもフラサ口元隠してなかったよね。はぁまじで見下されてるんだな。
最後の一人と挨拶を終えたところで私がルキハのもとへ向かっていると正面から誰かとぶつかった。
「あっ、大丈夫?」
そう思ってぶつかった子を見ると綺麗な赤の髪にツリ目のザ・悪役令嬢みたいなさっきのフラサという少女だった。
その少女はニヤニヤ笑っていて不気味だった。
(何かしら)
と思っていたらフラサが
「ああっ、綺麗なクロのドレスがクリームのせいで白くなってしまったわ。」
ととてもわざとらしく言ってきた。
(は、はぁー!ふざけてんじゃないわよ。これ絶対嫌がらせよね。この体になって初めてだわこんな体験。弁償してもらえるのかしら。)
私は怒りを抑えながらニッコリとして
「大丈夫ですわ。ぶつかったのなら仕方ないもの。」
仕方ないわけ無いけどな。
どうしましょう。これ
そんなことを思っていると、さっきご飯に夢中になっていた少年が話しかけてきた。
「大丈夫か?これかしてやるよ。」
といいながら自分のマントを渡してきた。
「ありがとうございます。」
えーと。どなたかしら。
「失礼ですがお名前をお聞きしても。」
「タルス・ノーヴェントだ。」
タルス・ノーヴェント、ね。深緑のきれいな髪。よし覚えたわ。
「また後日このマントをお返しいたします。」
「ああ。そうしてくれ。」
そう言ってタルス・ノーヴェントは去っていった。
私は急いでルキハたちのもとへ戻って事情を説明した。
「すみません。替えの服はありますか?フラサがぶつかってクリームが服についてしまって。」
そう言うとルキハが
「そうなのか。すぐに準備させよう。ろこ、リルを控室へ案内しろ。」
「はい。かしこまりました。リル様、こちらです。」
「あっ、少し待ってくれ。リル。そのマントは誰のものだ?」
「タルス・ノーヴェントという少年のものです。」
「嗚呼そうか。明日にでも返しに行かせよう。」
「そうしていただけると助かりますわ。」
私はそう言ってろこに案内してもらいながら控室へと向かった。
「こちらになります。」
「ありがとう。ろこ。」
「こちらがお召し物になります。」
そこに出されたものはとても美しく目を奪われてしまった。
「この服とても美しいですわね。」
「その服はルキハ様がお選びになったのですよ。」
え。あいつが?まぁまぁいいセンスしてるじゃない。
そのドレスは先程と一緒のクロで全体的にまとめてあった。
一番に目を奪われたのは首のチョーカーからつながっている胸元のレースで、格子状のシースルーがデコルテを神秘的かつ上品に引き立てている。
視線を落とせば、美しいボディラインを際立たせるタイトなシルエットに、歩くたびドラマチックに揺れる深めのスリットが足元を飾っていた。 さらに、肩の開いたオフショルダーから広がるフレアスリーブと、その裾の繊細なフリルが、シックな黒の中に儚げな可愛らしさを添えている。 女の子の憧れを完璧に形にしたような最高の一着を前にして、私は胸の高鳴りを抑えきれず、ただただうっとりと思いを馳せていた。
私はろこに手伝ってもらいながら着替え、ルキハたちのもとへと戻って行った。
「只今戻りました。」
「おかえり。やはりそのドレスはリルに似合うと思っていたのだ。」
ルキハは口の端をニヤッと上げて言ってくれた。
まわりのみんなの「よくお似合いです。」「先程までの雰囲気と違ってお美しくなっており素敵です。」と
するとルキハが
「お披露目パーティはもう終わったから。帰ろうか。」
えまだ全然食べてないけど。
周りを見るとみんな帰る準備をしていた。
こんなものなの。お披露目パーティってせっかく着替えたのに。
なんかちょっとショック。
そんなことを思いながら私は馬車に乗り会場を後にした。
王宮に返ってくる頃には馬車に酔って今にもケーキを戻しそうになった。
「馬車に酔ってしまったので少し部屋で休憩します。」
そう言って私はろこと部屋に戻っていった。
ん?なんかおかしくない?
「あっ!ダンス!踊ってないじゃん。」
「ろこ。ダンスって踊らないの?練習したのに。」
するとろこは困ったような顔で
「それはですね。状況が状況でしたので。早めに終わることになったのですよ。」
何よそれ。あんなに頑張ったのに。状況って何。
はぁーっ。まぁいいか。
体を洗ってもう今日は寝るわ。そうろこに伝えて私は浴場へ向かった。
私の体は下女が三人がかりで洗ってくれる。元日本に住んでいた民としては誰かに体を触って洗われるというのは少し恥ずかしいが一週間も経てば慣れてくる。
私は寝る前にすることをすべて終わらせて眠りについた。
翌日いつものようにろこに着替えさせてもらった。
今日のドレスは昨日のドレスが良かったが洗わなくてはいけないので着れなかった。
「ねえろこ、私昨日のドレスがとても気に入ったの。同じドレスをあと2着お願いしてもよろしくて。」
「では本日ルキハ様にご相談してドレスの創作依頼を昨日のドレスを作った職人にお願いしに行きましょう。」
「私から直接お願いではダメなのですか?」
わざわざアイツと行かなければならないとか絶対いや。行けることなら一人で行きたいが多分それは無理だからろことふたりくらいでいきたいけど。
「それはできかねません。その職人というのは信用したものにのみ服を作るという特徴のある職人でしてリル様が直接行ってもまず話してくれるかさえ怪しいのです。それにただでさえリル様はまだ専属の護衛をつけていない身、安全にしていてもらわないと困るのです。」
あっさり断られてしまった。護衛か、考えたこともなかった。だってほんの数週間前まで孤児で3年前までは普通の日本人だったのよ護衛だなんてつけたことないわ。
でも早めに護衛はつけたいわね。なんせ一人で移動ができるようになるのでしょう。
今はルキハの護衛にルキハとともに守ってもらって外を移動している形ですもの。
これも今日ルキハに要相談ね。
そんな話をしながら今日は赤色のフリルをたくさん使った年相応のドレスを着て朝食へ向かった。
今日もあの長い廊下では考え事をしながら歩いていた。
(はぁここ最近ホントに7歳かって生活してたからな。私が転生者で元大人じゃなかったらこんな事できてないでしょう。あの国王といいルキハといい何を考えているのかしら。)
ここ数週間でこの長い廊下にも慣れてきたのか最初に来たときよりも少し短く感じる。
(でもそれでも長いのよね、この廊下)
やっと食事場所に到着した。私が到着した頃には他の人達はみんな席についていた。
(私が最後か。待たせちゃったかな?)
「すみません遅くなってしまって。お待たせいたしました。」
「いいやリル、全然待っていないさ。」
ルキハが朝から眩しく目をつぶりたくなるような笑顔で言ってきた。
(こいつホントに顔だけはいいのよね)
「そう言っていただけて嬉しいです。」
そう言って私は定位置になったルキハの隣の座席に座った。
今日の朝ごはんは⋯何、これ。
今日の朝ごはんは食欲をなくすような紫に少し緑が混ざっているようなベチョベチョしたご飯?に葉っぱ、あと水である。
なにこれ。ほんとにご飯。孤児院のほうがマシとかある?
食べたくないんだけど。
色的にこのご飯のようなものって腐ってるんじゃないの?食べれるの?
そんな心配を胸に抱えながら周りを見渡すとみんながいただきますと手を合わせ国王がそのご飯のようなものを美味しそうに食べ始めた。
それに続いて王妃様、ルキハも食べ始めた。
ええ、これを食べるの、嘘でしょ。
私は腹をくくってそのご飯のようなものを食べてみることにした。
「うぐぅ」
私は声にならない声で食べるために腹を括りスプーンですくってみた。
見た目通りベチョベチョネチャネチャしており、
かすかにコポコポと聞こえてくるような気がする。
私は目を瞑ったまま思い切って口の中に入れた。
・・・・・なにこれ?
めちゃくちゃ美味しい!!
見た目はあれだけど優しい塩味でほのかに出汁が香る。てかなんの出汁を取ったらこんな見た目になるの。
でも美味しい。なんかやだな。やっぱり日本がいい。
あとこの葉っぱ。サラダなのかしら。まじで普通の葉っぱじゃん。木の先とかについてる普通の葉っぱ。絶対味しないじゃん。
さっきよりは口に入れやすい見た目をしていた。
ひとくち食べてみた。
やっぱり味なんかしない。パサパサしてて口の中が痛くなる。ドレッシングが欲しい。
ああ日本のサラダが恋しい。
前世で野菜嫌いしててごめんね。野菜って美味しかったんだね。
このご飯たちは改善の余地ありだな。
絶対私が生きやすくなる世の中にするには必要だからねこの改善は。
それでも私は残さずしっかりとご飯を食べきっていつもよりも精神をすり減らした朝食を終えた。
はぁ。疲れた。
少し休もう。少し休んだらルキハの元へ行って相談しよう。
お披露目パーティ無事?終了!フラサたちはどうなったのかな?リル実はかなりの鈍感なのかも⋯まぁそこもかわいいんだけどね。
今回は恋愛物語らしい内容も入れてみました。ふたりとも可愛すぎる!




