婚約成立!問題発生!
これさ大豪邸どころじゃなくてお城じゃん。
まさかのめっちゃ金持ち?
そんなことを思っているとさっき私の中で感じた魔力だと思われるものとおんなじようなものを感じる丸い石の置かれたテーブルへと座らされた。
この丸い石は魔法具らしい。
この会話が盗聴されるのを防ぐための道具だということだ。
赤龍に続き異世界っぽいのがきた!孤児院に居たときは外のこととかあんまり知る機会とかなかったしな。
そこで話されたのはとてもびっくりする内容だった。
お貴族様が
「この孤児をルキハの婚約者とする。」
うーん?状況が読めない。
さっきは絶対ダメ!無理!だったのに今は必ず結婚させてやるという固い意思が感じられる。なぜ?急に?
するとルキハが
「ええ。そうしましょう。これは逃してはダメです。美しいしかわいいしでもうやばいです」
いやいくら私が美しすぎるからと言ってそこまでする?
絶対ヤダ。自由がなくなるのは無理。
「私がなにかしましたでしょうか?先程は婚約にとても反対されているかのように捉えられましたが。」
「ああ。先程”まで”だ。お前が魔法を扱えられるのなら状況が変わってくる。魔法は貴族しか使えないものだ。なのにお前は貴族でもないのに貴族たちよりも強い魔法が使えていた。この私よりもだ。」
自信過剰はいいが私はそこまで強い魔法を使ったりはしない。もしかして本当にあれが普通ではないのか?私はただ普通に氷漬けにする想像をしただけなのに?
「お前名前はリルといったな。もしかして別の国の王族か何かか?苗字はなんという?」
そんな事聞かれてもなぁ。何故って私のこの体の記憶があるのは4歳の頃から今は7歳だから私は3年間の記憶しかない。私が気がついたときにはもうリルと呼ばれていて何もわからないんだもの。
「すみません。私は4歳頃からの記憶しかなく覚えていないのです。協力できず申し訳ございません。あともう一つ質問してもよろしいでしょうか?」
「ああ。構わない。」
「ではありがたく。あなたがたのお名前はなんでしょうか?」
「え、知らないのか?」
「ええ聞いていませんでしたから。」
「何も説明せずに進めてしまって申し訳ない。私の名前はトニミスタ・ディア・アレア。
トニミスタ王国の現国王である。」
え、国王。
この国確か本当にトニミスタって名前だった気がする。嘘、てことは
「そして僕はこの国の第一王子であるトニミスタ・ディア・ルキハだ。」
まじ!私めっちゃ失礼なことしたのでは?
「国王様と第一王子様でしたか。お気づきになれず申し訳有りませんでした。」
「良い。孤児であればあまり勉学はできず知らぬことが多いのは当たり前だ。気にするな。そして心が痛むがこれは命令だ。ルキハとお前を婚約させる。」
国王が苦しそうな顔をしながらでもまっすぐこっちを見ながら言った。
そのきれいな赤色の瞳は国王だと言われても不思議に思わないほどに迫力があり私は何も言えなくなった。だがこれは命令である。この奥に一番の権力者である国王からの。断れるはずなんかない。
私は頷いた。その日はこのお城のようにでかい王宮に停めてもらった。
私はここで働いているメイドのろこに部屋へ案内してもらった。
入ってすぐにろこが「体調は大丈夫でしょうか?旦那様が体の魔力全部を使い切ったのではないかと思われるくらいの魔法を発動していたとおっしゃていたので」
魔力?未だ全然あるけれど。魔力に気づいた頃からずっと温かいものを感じている。
やっぱり私の魔力量はおかしいのかな?もし本当に魔力量がこの世界でも多い方なら後で使えるじゃん。
「大丈夫です。心配ありがとうございます。」
「それは良かったです。ではおやすみなさいませ。」
ここは孤児院と比べ物にならないくらい一つの部屋が大きく、私はふかふかのベットで寝た。最初はこんなに慣れていないところで寝れるわけがないと思っていたがベットが気持ちよすぎてすぐに寝てしまった。
孤児院のベットは固くて寒いからな。
そして朝、部屋をノックする音が聞こえ
「入ってもよろしいでしょうか?」
という優しいろこの声が聞こえた。
「はーい。」
そう言うとろこが部屋に入ってきてとてもきれいなドレスに着替えさせられた。
私に似合う青色のドレスで所々にフリルが付いておりとても可愛らしかった。
そしてサスタに朝食を食べるところまで案内してもらった。王宮の廊下はとても長く、子供である私が歩くにはとても大変だった。そしてしばらく歩くと鉄製のトビラが見えた。
そのトビラを開けると昨日あった国王やきれいな多分王妃だと思われる人物とルキハが座っていた。そして私はサスタに席に案内してもらい席に座った。
するととても豪華な朝食が運ばれてきた。とても美味しそうな匂いを放っているステーキにカラフルなサラダ、おまけにフルーツ付きだ。
私は早く食べたくなったが他の人達が手を付けるまで待った。しばらくすると国王が食事に手を付け一口食べた。その後に続いて王妃、ルキハが食べ始めた。
私も食べたかったがここで2つ疑問が出てきた。これは私に出された料理で私が食べてもよいのか、そしてこれが私に出された料理だとすればこれをどうやって食べるのか。私は孤児だ。
行儀だなんて今まできにせず食べてきた。だがここで行儀よく食べないのはダメだ。だって王宮だよ。
国一番のえらいさんだよ。無理じゃん。
そう困っており食事に手を付けずにいるとルキハが声をかけてくれた。
「お前なんでご飯食べないの?」
「えーっとですね。お恥ずかしながら私は孤児院で育ってきました。ですのでご飯を食べる
時の礼儀作法がままならず皆さんの前でご飯を食べるだなんてことできません。」
私がそう言うとルキハが
「ははっ。礼儀かそんな事を気にしていたのか。孤児院で育ったということは知っている。
だから気にせず食べればいいよ。」
でもと思いまわりを見てみるとみんなウンウンと頷いてくれている。
なんと優しい家族なのかそれとも私のことを可哀想だと思っていて気にしないでいいよと言ってくれているのか。正解は多分後者だ。何故なら、、、
「大丈夫だ。好きなだけ食べろ今までろくに良いものを食べておらぬのだろう。可哀想に。
こちらは気にしなくても良い。」と言われたからだ。
では気にせずいただきます。
「いただきます。」と私が手を合わせるとみんなが何をしているのだと言う目で見てきた
「何をしているのだ?」
ルキハに聞かれ私はびっくりして焦りながら
「えーっとですね。私なりの感謝なんですよ。ハハッ、、、」
私はこのごまかしがうまく通るかビクビクしながら今までの中での最高の笑顔を浮かべた。
(こんなクソみたいな言い訳が通じるわけがない。でも感謝とかありそうかも?孤児院の風習とか言っとけばなんとかなるかも?)
などと考えていたら
「そうか。感謝か。リルはいいやつだな。」と言われた。
あれ通った。やった。てか私の呼び方がお前からリルに変わってる。なんでだろう。
そんなことを思いながら私は朝ごはんをきれいに平らげた。すると食器がそそくさともっていかれ私の前には一枚の紙が渡された。
なんだろうと見てみると
”婚約書” と書かれていた。これはあれだ婚姻届的なものだ。でもどうしてナイフが一緒に置かれてるの、刺される?まさか血判とか?
泣きそう。無理でしょ。てか早くない昨日の今日だよ?
そんなことを考えながら不安に思っていると国王様が口を開いた。
「お前にはルキハと結婚してもらう。お前の魔力は危険だ。他の貴族には渡せない。保護と
いう形を取って守りやすくするためにはこのカタチが最善だ。17歳になるまでは結婚ができんから一旦婚約という形を取らせてもらった。」
ここで何も口を開いていなかった王妃様が私に言った。
「私はこの国の王妃、アレンよ。わたくしもルキハや旦那様からあなたのことを聞いて守ってあげたいと思ったのよ。だからお願い婚約者になって。」
私はその言葉にムカついた。だって私に断るだけの権力もないし無理でしょ。そう思いながら。
「私でいいのであれば。よろしくお願いします。」
と涙を浮かべながら全力で可哀想な子を演じながら言った。
「あとこれは血判をすればよいのでしょうか?」
「そうだ。」
はぁ、やだな。そう思いながら私はナイフをもって自分の指に小さな傷をつけた。痛いのやだな、血とか見れないんだよな。だからもちろん目を瞑って。
すると国王様が「ありがとう。感謝するよ。」といった。
実を言うと私はかなりムカついていた。だって自由奪われた挙げ句、ずっと言うこと聞かなくちゃいけないのでしょう。ならこっちのお願いも聞いてもらわなくては。
「あの、無理を承知でお願いしたいのですが私は婚約者になっても自由に生きたいと思っています。私は婚約者になったらもちろん婚約者としての責務は果たしますが皆様の婚約者関係以外でのお願いは一切聞きません。いいでしょうか。なにせ私は今まで孤児だったのです。今からというのも難しくしんどいので。」
すると国王から
「ああ。構わない。君にはずっと申し訳ないことをしているからな。」
ヨッシャ!ラッキー。自由に生きるぞ。
てか何この偽善者一族ほんとにロイヤルファミリー?
嘘でしょ。ほんとにムカつく。しっかり責任を持って本当に幸せにするのではなく自分の理想の幸せを人に押し付けてくる。本当に嫌い。特にルキハ。何巻き込んでくれてんのよ、もうほんとに無理。絶対お願いなんて聞いてやるもんですか。お金使いまくって最終的に離婚それを目標として自由に生きるわよ!
外では猫を被るけどもういいや。家の中だと自由に生きてやる。
そしてみんなが出ていった
その後にここに残っていたルキハに言った。
「私はもう悪女ですので嫌いになって後悔しても知りませんからね。」
「ああ構わない。お前を救えるのは俺だけだからな。俺はお前を見捨てたりはしない。」
またお前に戻ってる!呼び捨てにするかお前にするのかはっきりしてほしいところだわ。
でも、私は言ったわよ。しっかり。
その日はもう何もせず、つかれたので寝ることにした。ああ。血判のために入れた傷が痛いわ。じんじんする。しかもなんだかここにいると貴族っぽい喋り方が映っちゃったじゃない。まぁ生きて行くうえで必要だからいいけど。
次の日の朝またノックされてろこが部屋に入ってきた。
なんとろこは私の専属メイドになったそうよ。
「これからよろしくね。」
「お願い致します。」
そして昨日と同じように朝食を食べに行った。だが昨日と違うところがあった。料理の話ではなく、 みんながいただきますと手を合わせたのだ。
「何をしてらっしゃるのでしょうか?」
「リルばかりがこちらに合わせるのではなく私達もリルに合わせるように努力をしようという話になったのだ。」
えー、なにそれー。
「皆様が私に合わせる必要は有りません。私が異端者なのですから私が合わせるのは当たり前です。」
「いや僕達もさ感謝したほうがいいよなって思い始めたんだよ!」
へぇ。そっかとしか思わない。なにそれ。本当に嫌い。
朝食を食べ終わったあとは今の状況の整理とこれからの計画についてまとめることにした。
「ろこ、紙とペンをくださる?」
「はい、ですが何に使うのかお聞きしてもよろしいでしょうか。」
うーん、ろこは私の専属メイドだけど一応王宮の人間だし、、、
「この前から一気に状況がね変わったでしょ。だから少し整理しようと思って。あと少し一人の時間も欲しいからそのついでにね。だから一旦部屋から出て他の仕事を手伝ってきてくださるかしら?」
「そうですか。ですが私はリル様の専属メイドですので他の手伝いはできません。私が他の者の手伝いをしていると私が仕事をしていないしリル様がメイドをしっかり従えられていないと捉えられる可能性がございます。」
確かに。それはあるわね。私のメイドって結構しっかりしてない?私よりも。
「そうですわね。では私のお使いを頼めるかしら?」
「はい!なんなりと。」
「では町で大量の紙に鍵のかけられる箱、白紙の本、それに私に似合うと思う髪飾りを買ってきてくださるかしら。」
「分かりました。紙に鍵のかけられる箱、白紙の本、髪飾りですね。私これでもセンスはいいと思うのでお任せください。」
「ええ。お願いします。」
私のメイド可愛くない?たしかにセンスはいいと思うわ。ろこは紅茶のようなきれいな茶色の髪を一つにまとめておりふんわりとした雰囲気の可愛らしいメイドだ。その髪色に似合うカーキ色の髪留めを使っている。
自分の髪色にしっかり似合う色が選べているわ。買ってきてくれる髪飾りが楽しみね。
「では失礼します。」
そう言ってろこは部屋をあとにした。
さて、状況の整理と計画についてまとめるわよ。
用意されているのはA4位のサイズの紙二枚とアニメとかでよく見たあのペンそれとインク。
一回使ってみたかったのよね。
まぁそれはいいとして。
「一旦今の状況の確認よね。」
私は一枚目の紙に今の状況についてまとめていった。
私は3年前くらいに日本で死んでこの世界のトニミスタ王国に転生した。
転生した私はリルという名前の孤児で、とてもきれいな容姿をしており周りによく支援してもらっている。いえばとてもヒロイン属性である。
そのヒロイン属性のせいかこの王国の第一王子である”ルキハ”と婚約することとなった。
孤児院から王宮へ引っ越してきて今に至る、と。
「そして次にこれからの計画だわ。」
ここの王族の皆さんは私にとてもメサイアコンプレックスを刺激されやすいそうだわ。
情報として書き留めておきたいけれどメサイアコンプレックスって長いわね。
「メサコン王子っと。」
メサコンと略すことにしたわ。
その後しばらく考えた結果「金を使えるだけ使わせ、最終的に離婚させ私が得して終わろう作戦!よ」
うーん。やっぱり私のネーミングセンスは無いみたい。
まぁネーミングセンスなんて要らないでしょうし問題はないわ。
一旦あの王子に散財させる勢いでお金を使わせて焦らせ離婚させる。その後はここで勝ってもらった服などを売ってしばらく過ごし、また貴族などに助けられながら孤児院で自由に生きる。これで行きましょう。
はぁそれにしてもこの体を手に入れたのは私で良かったのかしら。
私性格的には悪女のほうが向いてると思うのよね。この計画を見ていると。
まぁいいわ。自由に楽しく過ごせたらそれでいいものね。
ここで問題点が一つ。私、この世界の文字の読み書きができないわ。
日本語ならかけるけど。
この紙には日本語で書いてあるから誰も読めない。それはいい点よね。でも文字の読み書きができない王族なんていないわよね。
はぁ、これから勉強していかなくちゃね。
一旦これで第一回緊急会議を終了する。
なんちゃって。
最悪ながら午後からルキハとともに過ごさなければならないらしい。
面倒臭いがこれは婚約者としていなければならないからだそうだ。
私は王宮の一階。中庭の見える位置にあるテラスでルキハとお話することになった。
「このお茶美味しいですね。こんなに美味しいお茶初めて飲みました。」
「そうかそうかそれは良かった。あ、そうだ昨日いい忘れていたのだが昨日のドレスとても
似合っていたぞ。僕の婚約者にぴったりだ。」
「それは良かったです。」
何よそれ。めちゃくちゃ上から目線じゃないの。
あ、あと今のうちにおねがいしーとこ。
私は超絶上目遣いで
「ルキハ様私、自分の部屋を自分好みにしたいのですが家具などを買っていただけませんか?」
「ああ。いいぞ。今度一緒に買いに行こう。」
よしよし。うまく行ったぞ。めちゃくちゃ高いのかってやろ。
そしてお茶をしているうちにわかったことがある。
1つ目、こいつめちゃくちゃ私のこと好きだ!面白いくらいに。
2つ目、相当金持ってるらしい。自分のお金ですよ。国でも国王様でもなく。
3つ目、こいつはとても顔がいいわ。ムカつくくらい。私と並んでも負けないくらい。ほんとムカつく。大嫌い。
そんな事思っているうちに時間は過ぎてゆき、ルキハとのお茶会は終わった。
そしてトビラから出ようとするとサスタがトビラから入ってきた。
「国王様がお呼びです。」
国王様に呼び出された。
なんだろう?婚約破棄、、、ではないだろうし。怖いわ。
「失礼します。国王様、なんのお話でしょうか?」
「ああ、急に呼んですまない。言い忘れていたことがあってな。」
「言い忘れていたこと...ですか?」
「1週間後にお前のお披露目パーティがある。そのため1週間後までにダンスを踊れるようになってくれ。これは婚約者としての任務だ。」
「はい。分かりました。」
ダンスってあれでしょ。ワン、ツー、スリー、ワン、ツー、スリーってやつでしょ。
そんなのやったこと無いし一週間で覚えろとか無理ゲー。
でもこれは婚約者としてのお願い。
ああーもうやるしか無いのね。やるわよやってやるわよ。
この日から3人くらいの講師がつきっきりでダンスを教えてくれた。足が絡まり転けそうにもなるけれどこの体は非常に物覚えがいいらしい。一週間でできるようになった。
そう、間に合ったのだ。私って天才じゃない?いや、天才だわ。自分に感心、感心。
でも一週間が経って覚えられたということは。そう、今日がお披露目パーティです。
今ドレスに着替えさせられているわ。急いでいるのは伝わるけれどでも丁寧に。
すごいわね使用人って。
今日のドレスはシルクのクロのふんわりとしているけれども美しさもあるドレスに赤色の髪留め。この髪留めはろこが買ってきてくれたものだ。今回のドレスにも似合うルビーのような赤色の花の形をした髪飾りになっている。つけたら後ろでろこが興奮気味に絶対似合うと思ったのですよ、と言ってくれている。
これは御礼の言葉を言わなくちゃね。
「ありがとう。本当にセンスがいいのね。とても可愛く仕上がっているわ。」
その髪飾りをつけた髪をハーフアップにしていつもより超絶美少女感がアップしてるわ。
我ながらとても似合っているわね。
私はルキハのもとへ行った。
次回お披露目パーティです。
やっぱリルって天性のヒロイン属性なんでしょうね。物覚え早い、ビジュいい、演技力高い。
でもそれがあるから内面の悪役っぽい性格も引き立っているんでしょうね。
お披露目パーティではどのような問題が起こるのか楽しみです!




