9話 魔物狩りって……あれ? 簡単だな。
あれから七年経ち。俺は十二歳になった。背もだいぶ伸びた。文字の読み書きも覚えた。と言ってもまだ子供だ。
「パカッ」
冬に備えて薪を作るため木を割る。数個の薪ができていた。
大変だ……。
俺はウィンドウを出して薪を連打した。
◆◆◆
いい時間になり俺は家に入った。中には九歳と七歳の妹がいる。父が近寄って来た。
「そろそろお前も十二歳一緒に魔物狩りにでも行こうか」
「えっ!? お父さんの仕事の手伝い!?」
俺は驚いたように言う。
「いやそこまでじゃないちょっと弱いので試すだけだ」
「そう」
こうして初魔物狩りに行くことが決定した。
◆◆◆
俺は剣とその鞘を携え父さんと一緒に村から離れた森まで来ていた。
「俺たちのいた村には魔物は出なかったろ」
「うん」
「魔物って言うのは魔王がいてその周辺から強くなっているんだ」
「え……? 父さん……」
「なんだ?」
「魔王とかいちゃってるの?」
「そうだが、まー見たことはないがないるとは聞いている」
まじか。そんな危ない世界だったのか。もしかして俺はその魔王を倒すため異世界から転生した勇者……だとしても俺には知らないことですねはい。
「魔王は丁度俺たちのいる村の反対にいると言われていて一番離れているから魔物も弱ければそもそもいないんだ」
「へーー」
と俺と父は話しながら森を散策する。
◆◆◆
「いたぞ」
目の前にサッカーボール位の小さい動く植物がいた。
「ん? 父さんもしかして魔物ってあれ?」
「そうだ最弱種のペッチーだ」
「ほー」
「おおい」と父が制止する中、俺は剣を鞘から抜き切ってみた。
「きゅー」
小さい音を立て倒れ伏した。
「終わり?」
「お前、初魔物だったのに……」
俺と父はペッチーを倒し続け帰宅した。
◆◆◆
ペッチーには倒しても弱すぎて報酬金が出ないそうなので今日の成果は零だ。
俺は妹たちが興味津々に狩りの話を聞いてくる中いかに盛って話すかを考えて語った。
◆◆◆
「ここらへんの魔物って弱いんですね」
「そうだよ知らなかったの?」
七年前にラーナァ国の城に来てお菓子を出してから度々ここには招待されていた。その度に色んなお菓子を出していた。
今はミリとオラリス王子とで三人でティータイムしている。
「魔王が離れているからここら辺の魔物は弱いらしいね」
王子がケーキを食べ話す。
「そうみたいですねー」
俺はまた美味しいティーを飲んだ。俺もこの空気に慣れたものだ。人間時間さえあればなんにでも慣れれるんだなーと思う俺。
ミリがメロンアイスを食べながら話す。
「最近というか結構前からこの国って少子化じゃないですか」
「え、そうなの?」
「チリンの家は三人子供がいてかなり珍しいんだよ。昔から結婚しない人も増えてるし」
「へー全然気づかなかった……いや確かに前、村でも子供には会わなかったな……」
「でしょーそれでなんだか今度国で少子化対策をするらしいよー」
「ふーん、婚活パーティーでも開くのかね〜」
こうして他愛ない話をした後、優雅にくつろいだ後馬車で優雅に家へ帰還した。
◆◆◆
後日また城へと招待された。ミリが真剣な表情をしていた。
「どうしたの?」
「この話は内密なんですが……」
「う、うん」
オラリス王子とミリとの三人でのティータイムに見せかけた密談。
いったい?
「今度いくつかの国を纏めて嫁ガチャと言うのを実施するそうです」
……。
「ん? 今何ガチャって?」
ここからチリン・インプの人生が狂い出す――。




