2話 試しにいっちょ言ってみるか……ステータスオープン! ってなんか出た!
どーもこんにちはー異世界の皆さ〜〜ん。ハイハイもできない未熟な赤ちゃん灰鷹虚無だよー。今の俺はひじょ〜に気分がいいでござるんですわよ。
それはなぜか? 魔法が見つかったからだ。ここは腐った世界地球ではなく、まだ見ぬ希望の星異世界だったからである!
とここまでは良い。これから産まれて半年くらいしか多分経ってない俺に何ができるかだ。
俺は赤ちゃん用のベッドの上で小さな手をまだ丸い顎に付け悩んでいた。母親や父は今はここにはいなかった。
既に炎よ出よとかはやったんだが……。
「ばぶばぶばぶ」
上手く言えないからか詠唱がないからか出なかった。
くーー! 不甲斐なさすぎるぜ俺っ……! 後何ができるか……。
俺はやり残したことを頭に両人差し指をクネクネ押し付け考えをひねり出す。
異世界と言えば異世界系作品で主人公たちは何してたっけ……あっ。
口をぽかんと空け閃く。
天才の思いつき。でもないが試しにいっちょ言ってみるか……。
俺は異世界に来て謎に主人公たちが言うあのセリフを放つ。
ステータスオープン!
「ばぶーばぶばーぶば!」
目の前に薄い青色の横にちょっと長く四角いウィンドウがブンッと出てきた。
うわっ!
「ばぶっ!」
俺はそれを眺める。
で、出ちゃったよ……。
そこにはこう書かれていた。
筋力 2
体力 3
知力 121
魔力 11
ほー。こんな感じなんだ。レベルとかそういう概念はないんだな。てか他三つと比べて知力高くないか? これもしかして前世の知識があるからなのか。この知識ステータス見られたらやばそうだな……。
よしステータスは周りには内緒で隠していこう。
俺はウィンドウを宙に表示させながらまじまじと隅から隅まで見る。
上に何か別のタブページみたいなのがあるな? 日本語で書かれてる……無料無限課金?
俺は不意に意識をそのページに飛ばす。
するとブンッとページが変わる。
意識だけでページが変わった! わざわざ言わなくてもいいんだ。
そのページには驚くべきものばかりが映っていた。
こ、これは……!!
ピザの冷凍食品や銀のスプーンから電子レンジ本体まで日本の物がずらりと並んでいる。その電子レンジの写真の下には十三万八千六百円と料金が書いてあり横棒で伏せられていて無料と出ている。
え……と……これは……ただ、ということかな? ただで出せたりするのかな? そんな事あるのかな? このページの名前無料無限課金だったしまさか……ね。
俺は電子レンジの下にある購入ボタンに指を差し向ける。
その時トット、と母親が歩いてこちらに来る音がした。俺は直ぐ様意識でウィンドウを閉じた。
母親は俺のことを見て頭を撫でる。
抱きかかえられゆらゆらと揺さぶられる。それがまた良い気分だった。
あ〜ダメだ。眠くなってきた。あのウィンドウについてはまた後日、時間ならたっぷりあるから考えよう。先ずは……いったん……寝てから…………。
◆◆◆
よくよく考えてこの文明レベルもまだ分からない異世界に電子レンジをそのまま出したら不味かったよな。押さなくて良かった。
俺は親たちが寝静まった夜に目が覚めウィンドウを開いている。
むふふ。胸が高鳴るよ前世の俺。こ、これも一応は課金、課金ばぁらぁからねぇって噛んじゃったよ心の声で。嬉しすぎて!
木のスプーンが映っていた。これは日本のものではない。こちらで触ったものだ。どうやら俺が触ったものはここに表示されるらしい。見ただけじゃダメだ。
後、何処までがされるのか気になる所だがまだはっきりとはしていない。今分かっていることはこの家まで表示されているので表示範囲がめちゃ広いのは間違いない。
俺はツバを飲み込む。
よし押すか。
木のスプーンの購入ボタンを押した。ピーンと光り寝そべっていた俺の腹の上にいつも使っている木のスプーンの新品版のような傷一つない同じものが出てきた。
う、うおおお。やってしまった出てしまいましたーー!
ウィンドウを確認する。特に変化はない。
購入制限があるとかでもないか。なら……この能力まじやばいなー!!! 家まで買って出せちゃうのかなーやばいなーほんとやばいなー。いややばすぎるよなー。バレたら……考えるのはよそう隠すんだ絶対に!! それにしてもやばいなー!
俺はニマニマ頬をニヤつかせきゃっきゃっ体をよじった。
翌日、母親が二つに増えた木のスプーンを両手に首を幾度も傾げていた。
◆◆◆
それから俺は三歳になり妹ができ魔法が使えるようになった。




