1話 課金のし過ぎってやばあ!
廃課金のし過ぎでお金が尽き一人暮らしを諦め実家に帰る途中の新卒二十二歳の社会人、灰鷹虚無。
歩きながらスマホに映る残高表とキャラボックスを交互に移し替え見返す。
実は無理をして一人暮らしを続けることもできたのだが、実家に帰る決め手になったのは散財する原因になった百万課金したアプリゲームが丁度俺が課金した直後にサービス終了をお知らせしやがったからだ。
なんか凄く強くて排出確率もいいガチャで引かなきゃ損損!! と思って引いたけど……あれ、最後の集金だったんだな。そう思うと腑に落ちるよ。ま、課金したゲームがサ終することはよくあることだから、でも今回のは新しい一歩を踏み出すいいきっかけになっ――――。
「ブーーー!!!!」
俺は右から勢いよく突っ込んでくるトラックを見て焦るも距離が近く――。
「ドンッ!!!!」
避けることもできなかった。横断歩道の途中で倒れている。信号を無視して歩いていたみたいだった。
熱い液体が腕や身体に当たる。心臓が出てそうな程の強烈な赤い血が目にも映る。激しい痛みと寒さが強くなり視界が歪み始め目眩と共に意識が消えていった――。
◆◆◆
「おぎゃー!」
見知らぬ女性と男性がこっちを見下ろしていた。どちらもまだ二十代後半位の年に見える。女性の方は何処か疲れ切ったような顔で赤く染め上げどちらも笑顔で見つめて来ている。
そんなに俺の目覚めが嬉しいのかこの人たちは……知らない人なのになんか良い人だな! てかここどこ?
上げた方手に女性の人差し指が当てられそれを握る。
ぅえ! 大き過ぎるだろ手!!
「ぅば! ばぶばぶばぶばぶ!!」
何やら同時に声が聞こえたし俺の声が聞こえないが気にしている場合ではない。この手のデカさは異常なんだ。
「lksjsjzymw」
女性が話した……と思う。
え? 今なんて言ったんだこの人、何語だ?
「ば? ばぶばぶばぶばぶばぶばぶ、ばぶば?」
又声がする。やけにでかい赤ちゃん声だ。
「nr5v6zom」
男性と女性が全くわからない言語で話す。
この人たち何人なんだ?
不思議そうに互いに顔を見合わせる男性と女性。
俺トラックに轢かれて……そこで意識を失ったんだ。普通ならそれから病院に運ばれて治療を受け病院って感じじゃ……。ていうかさっきからおぎゃてる赤ちゃんがいるが声がデカかったな真隣にでもいるのか? 確認するか。
…………ん? あれ、起きれない……ん、いや待て。
あーー。
「おぎゃー」
俺の声がせず赤ちゃんの声がする。
両手を確認する。肉感的で見るからにぷにぷにそうな小さい二つの手が見えた。
ま、まさか……!
これって俺、赤ちゃんになってるーー!!!!
「ばぶばぶば、ばぶばぶばぶばぶばーー!!!!」
◆◆◆
半年位が経った。
赤ちゃんになってから分かったことがある。
俺はこの赤ちゃんでも性別は男で俺を覗き込んでいた女性と男性はこの体の母親と父親みたいだ。言葉は分からずここが日本でないことだけは分かった。声は出せるが喉がしっかり成長してないせいかベラベラと話すことはできない。
因みに未だにトイレはおむつだ。
◆◆◆
更に月日は流れ――俺は一歳になった。
まさに衝撃!!!! 俺は魔法を見た。
何やら詠唱をして緑色に光る手、帰ってきた父親が母親によって回復魔法を掛けられていたのだ。言語は分からないが多分そうだ!
魔法がある世界なんだ! ここは……異世界だ!!
社会人生活もまだまともにしてはいなかったけど魔法のある異世界での生活は憧れてたんだよなー。これから俺はこの世界で生きていく……でも課金したいなーって、今はいいか。
皆様初めましてです。この文まで読んでもらえていることハッピーハッピーです! このまま読み続けてくれるとハッピーなので読んでってねぇ(^_^)オネガイ




