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【連載中】社畜OLの私が乙女ゲームの悪役令嬢に転職しました。でもイケメンの第一王子にむらがる女たちを対決してざまあして溺愛されます。  作者: 久坂裕介
第二章 友好国の王女と対決

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第十八話 決心

 それでも私はベットの中で、なやんでいた。今日の婚約披露こんやくひろうパーティーで、カイト様とエカデのどちらを選ぶべきか。するとドアをノックする音が聞こえて、メイドの声がした。

「おはようございます、エマ様。朝食のお時間です」


 でも私は、ベットから出なかった。悩みすぎて、食欲しょくよくが無かったからだ。だが私は、大事なことを思い出した。私が今日の婚約披露パーティーで、やらなければならないことを。もちろんカイト様とエカデのどちらを選ぶかも大事だいじだが、もう一つあった。それはこのカヒリ国と友好関係ゆうこうかんけいにあるイカナ国の王女、ナコとの対決だ! そうだ、こうしてはいられない。もし私がカイト様を選ぶことになったら、私からカイト様をうばおうとしているナコ王女の存在そんざい邪魔じゃまだ。なんとしてでも対決して勝たなければ!


 そう考えた私はシルクの寝間着ねまぎから黄色のドレスに着替きがえて、急いで食堂しょくどうに行き朝食を食べた。あまり食欲は無かったが、それでも何とか朝食を食べた。はらが減ってはいくさはできないと、言うからだ。


 それから自分の部屋に戻った私は、再び悩むことになった。昨日きのうエカデに買ってもらった、白い星のかざりがついているペンダントをして婚約披露パーティーに行くかどうかだ。そして散々悩んだ結果、私はペンダントをして行くことにした。もし私がエカデを選ぶ場合、これは強力な武器になるからだ。私はあなたから買ってもらったペンダントをして、この婚約披露パーティーに出席している。それはつまり私は、あなたを尊重そんちょうしていますよという、エカデに対するメッセージになると思ったからだ。


 だが首にペンダントをかけた私は、自己嫌悪じこけんおになった。私はなんて、優柔不断ゆうじゅうふだんな女なの? 今になってもまだ、カイト様とエカデのどちらを選ぶかを決められないなんて。これって、カイト様とエカデの両方に対して不誠実ふせいじつじゃないの? これじゃあ私からカイト様を奪おうとしているナコ王女を、悪く言えないわね。


 いや。こうなるとカイト様だけを奪おうとしているナコ王女は、私より誠実せいじつな気がする……。と私が自己嫌悪になっていると、ドアがノックされてメイドの声がした。

「エマ様。カイト様がおえです」


 はっ! カイト様がいらっしゃった! わ、私はどうしたら良いのかしら? 私はもう、逃げ出したかった。婚約披露パーティーに、行きたくなかった。ずっとこのままこの部屋に、じこもっていたかった。と私が部屋から出ないでいると、心配そうなカイト様の声が聞こえてきた。

「どうしました、エマさん? もしかして、また寝不足ねぶそくですか? それなら今日の婚約披露パーティーを、延期えんきにしてもいいんですが?」


 え? ホントに? それじゃあ、そうしてもらおうかしら? と一瞬いっしゅん、私はそう考えてしまった。だが、めた。それでは私が、カイト様が私を心配してくれる誠意せいいあまえる卑怯者ひきょうものになるからだ。確かに私は、優柔不断だ。元の世界で私は、食べるとしあわせな気持ちになるチョコレートを作りたくて、お菓子かしの会社に入社した。でもそれができないので、チョコレートを作れる会社に転職てんしょくしようと考えていたが、その決断ができずに転職はずるずると先延さきのばしになっていた。それは私が、優柔不断だからだ。


 でも私は、卑怯者にはなりたくない。もしカイト様が私を心配してくれる優しさに甘えて婚約披露パーティーを延期したら、私はただの卑怯者になってしまう。それだけは、いやだ。カイト様の優しさに、甘えたくはない。それに今日の婚約披露パーティーを延期しても、いづれはパーティーを開かなければならない。そしてそれまでに私が、カイト様とエカデのどちらを選ぶのか決められる保証ほしょうはどこにもない。


 だから、今日だ。今日、決めるんだ。今日、結論けつろんを出すんだ! そう私は決心けっしんして、この部屋のドアをけた。するとそこにはやはり、メイドとカイト様がいた。カイト様は心配そうな表情で、聞いてきた。

「おからだの調子は大丈夫だいじょうぶですか、エマさん?」


 ホントは寝不足で大丈夫ではなかったが、私は答えた。

「ええ。大丈夫ですわ、カイト様。それでは婚約披露パーティーが行われる、お城に行きましょう」

「はい。エマさんが、そうおっしゃるのなら……。でも体の具合ぐあいが悪くなったら、すぐに私につたえてください。すぐにパーティーを、延期するので」

「はい。ありがとうございます、カイト様」


 そして私はカイト様と一緒いっしょに城に行くために、この屋敷やしきを出ようとした。するとカイト様が、疑問ぎもんの表情で聞いてきた。

「おや? そのペンダントは、初めて見ますね。どうしたんですか?」


 う、マズイ。ペンダントのことが、バレてしまったか。それにしてもカイト様は、私のことをよく見てるなあ……。だが私はそんなカイト様に、ウソをついた。

「これは昨日きのう、今日のパーティーのために自分で買いました。どうですか、似合にあってますか?」


 するとカイト様は、ニッコリと微笑ほほえんだ。

「はい。良く似合ってますよ、とても」

「そうですか。ありがとうございます」


 そう答えて私は、心の中でカイト様にあやまった。申し訳ありません、カイト様。私はあなたに、ウソをつきました。でも今日の婚約披露パーティーですべての決着をつけるので、どうかおゆるしください。そして私とカイト様は婚約披露パーティーが行われる城に行くために、この屋敷やしきの前にめてある馬車ばしゃに乗った。

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