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流星と寄り添う夜  作者: 璃依
本編
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76/92

~妖しげな笑み~



かつ、かつと音が響く。音は広く反響していた。

「さすがは、立ち直り早いなぁ」

感嘆するような呟きを、聞く者はいない。ただ、真っ白な廊下が広がるのみ。

何もない、廊下だ。窓ひとつなく、ずっといると距離感が狂いそうになる。

『彼女』は足を止め、こつんと汚れのひとつもない壁を蹴った。

「騎士達がついていこうとするのも、分からなくはないか」

再び歩きだし、

「準備は十全に整った。・・・その時間をくれたことには、感謝しないといけないな」

靴音が遠ざかる。完全に途絶える前に、微かな声。

「さあ、始めようか」

唇から、笑いがこぼれる。

「───ボクは、騎士長を信じてますから」

妖しげな笑みを残して、静寂が広がった。

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