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流星と寄り添う夜  作者: 璃依
本編
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49/92

~もう一つの『月』との出会い~

   1


リィもレイルもいない昼下がり、リュナは窓から空をながめていた。

「───」

「?」

なにか今、声がしたような。

「みゃう」

やはり、気のせいではない。リュナは急いで窓から離れると、外へ飛び出した。

たしか鳴き声は、ここから聞こえたはず───

茂みの下に、小さな子猫が丸まって鳴いていた。薄汚れた子猫に手を差し出すと、子猫はすりよってくる。気がつくと、リュナは子猫を抱き上げていた。

家の中に入り、風呂場へ連れて行く。子猫は嫌がったが、無理矢理洗う。泡を流し、タオルで水気をふき取った。

「わぁっ・・・!」

汚れを落として綺麗になった毛並みはクリーム色だった。

「リュナのかみと、いっしょ・・・」

子猫を抱き上げて鏡を見ると、色合いが全く同じだ。子猫のまんまるい黄色の瞳を見ながらリュナは言った。

「えっとね・・・ルア!あなたのおなまえは、ルアだよ!」

ルアは分かったのか「みゃ」と鳴いた。





   2


リュナはリィ達が帰ってくるのを待っていた。横でルアはぴちゃぴちゃと小皿に注いだミルクをなめている。

最近リィはどこか思い詰めた表情をしているから、何て言うか───

玄関のドアが開く音がした。ついで、「ただいま」という疲れたような声。リュナはミルクをなめ終わったルアを抱え、玄関に走った。

「おかえりなさい!」

靴をぬいだリィとレイルがこちらを振り返って・・・

「「え」」

固まった。

ルアは呑気に欠伸している。

「ど、どうしたのその子・・・」

「にわにいたの!」

ルアを拾った経緯を説明すると、

「もう拾っちゃったしね。お世話はリュナ、ちゃんとできる?」

「うん!」

「名前はもう決めたの?」

と聞くリィに、

「ルアにきめたよ!」

「ルア・・・『(ルア)』ね。リュナとルア、そっくりだし」

リィがおそるおそる手を出す。ルアはリィの手に鼻を近づけ、それから頭をこすりつけた。

「あ・・・」

ふわふわの毛を触り、リィの表情が緩む。

レイルも同じように手を近付けたが・・・

「何で僕だけ撫でさせてくれないんだ・・・」

手からふいっと顔をそらしたルアを見てレイルがうなだれる。その様子を見て、リィが笑った。

───ずっと暗い表情だったリィがようやく笑ってくれた。それだけで嬉しくなる。

「・・・ありがとう、ルア」

リュナは新たな家族にお礼を囁いたのだった。

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