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流星と寄り添う夜  作者: 璃依
本編
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20/92

~花火~

   1


「花火?」

いつものように夕飯を食べていたレイルは聞き返した。

「そう、花火。今日の夜、花火が上がるんだって」

何気ないふうを装っているが、行きたいと思っているのがバレバレだ。素直に一緒にいこうと言い出せないらしく、様子をうかがっている。

「・・・見に、行く?」

「・・・レイルが行きたいなら」

レイルは苦笑いし、食べ終わった皿を重ねると立ち上がった。



   2


「うわ、すごい人!」

リィのいうとおり、右を見ても左を見ても、人、人、人。

みんな飲み物や軽食を片手に草地に座り、花火が上がるのをいまかいまかと待っている。どうにかあいている場所を確保すると、レイルは飲み物を買ってくるために屋台へとむかった。リィが酒を苦手としているのは春のお花見で確認済みだ。レモネードを買い、草地にもどる。

しばらくすると、花火が上がった。

線が上に上ってゆき、夜空に光の花が咲いた。花は一瞬で開ききり、光の粒子となって儚く消えてゆく。

「綺麗・・・」

また花火が打ち上げられる。今度はいきなり上空に絵が浮かび上がった。

白い星が二つと、流れ星が一つ。

「・・・ねぇ、あれって」

リィが微妙な顔で、レイルの方を向く。

「ああ。・・・リィのハンカチの刺繍のデザインだ」

「ええー・・・」

「しょうがないよ、国旗なんだから」

「デザインとして出したのは、誰だったっけ?」

「・・・僕」

リィはため息をつくと、レイルの肩に頭をあずけた。左手でリィの金髪を梳りながら、花火を眺める。


───その様子を、後ろから見ている影があった。

「副騎士長、めっちゃ騎士長とイチャイチャしてるぞ」

「声かけるか?」

「いや・・・このままだ。夫婦水入らずにさせてやろう」


翌日、リィとレイルはすれ違う騎士達がニヤついているのを見て首をかしげるのだった。

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