~騎士達の騒ぎ~
1
「もう!本当に!大丈夫だから!」
「まだ休んでいたほうが・・・」
「あ───!この間の戦いからもう四日よ⁉他の人達だってとっくに復帰してるわ‼それで騎士長がどうして休めるの!」
朝から、二人の声が響く。
終いには、リィが無理やり「いってきます!」と叫んで、家を飛び出していった。
彼は心配して言ってくれていると分かっている。ただ、過度なのだ。やり過ぎである。アスール村でのことを思えば致し方ないと思うが。
2
廊下を早足で通りぬける。目当てのドアを開けると───
パーン、と音がして、リボンやらなんやらが宙を舞う。
「え?」
「「「騎士長、復帰おめでとうございます!」」」
「え?」
騎士達の手にはクラッカーが握られていた。
「やっぱりさすがでした、騎士長!」
「今度、魔法を教えてください!」
「え?え?」
「いやあ~騎士長がいついらっしゃるか分からずに、何回他の騎士を驚かせたか」
「あのあと、副騎士長の慌てっぷり、すごかったんですよ~あんなに取り乱した副騎士長、初めてみました」
そのひとことに反応した騎士達が囃し立てた。
「副騎士長が騎士長を抱き抱えたまま馬に・・・」
皆、明らかにニヤニヤしている。
顔が赤くなるのを感じ、慌てて叫ぶ。
「ちょっ、止めて‼」
部屋の中で笑い声がはじけた。
その頃。
「へっくしゅん!くしゅん!・・・ぅあー」
家に取り残されたレイルはくしゃみを連発していた。
「風邪かなぁ・・・」
一人寂しく呟くのだった。




