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怪 談   作者: 冬月 真人
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【地震雲・後編】



その5日後の26日。

再び釧路へ向かう途中の透は右カーブを曲がる最中に制御を失ったトラックの体制を立て直すのに必死になっていた。

朝の5時前だった。

(バーストかよ!)

その瞬間はタイヤが破裂したと思っていた。

なんとか路肩に寄せて駐車させたが、トラックは何故か揺れていた。

周囲を見回すと電柱が激しく揺れていた。

(地震か、デカいな)

そう思った透はゆっくりとトラックを走らせた。


少し走った先、対向車線が陥没して消えていた。

マンホールが飛び出していた。

電柱は傾き、電線は垂れ下がっている。

橋は道路からずれたものもあれば、橋脚ごとずれてしまったものもあった。


そして余震。

思わず天を仰いだ透の目に飛び込んで来たのは碧い空。

「あ……」

あの日の雲が地震雲だったことにようやく気付いた。


あれから幾度か大きな地震を体験したが、あの日のような地震雲を見たことは無い。




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