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怪 談   作者: 冬月 真人
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【オーラ】


みんな見えている物だと思っていた透だったが、言わなくて良かったと思ったのは10歳の頃。

テレビだったか本だったか、それは見える方が特殊なのだと知った。


全校集会で訓辞を述べる校長。

授業を受ける同級生。

挨拶をする来賓。

彼らの身体を縁取るように光が見えていた。

その頃はオーラなんて言葉は知らなかったが、あれがそうなのだろう。

赤や黒や金なんて色が見えると言う人もいるが、透に見えるのは白っぽい光と黄色っぽい光の2種類だけだった。

更に見えるのは相手が止まっている時だけ。

対象が動くと見えなくなってしまった。

大きさも光の強さも皆等しく同じに見えた。

それ故に見えるオーラに何の意味があるかも分からずにいた。


大人になった今は見えなくなった。

……多分。

人を凝視する機会もそうそう無いので試しようがないというのが実情。


あの光は何なのだろうか。

もしかすると生命いのちの輝きなのかもしれない。



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