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怪 談   作者: 冬月 真人
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【運命・前編】



人の運命なんて、ほんの些細な出来事の積み重ねで変わるものだ……

あの日の出来事はそうと確信するに足るものだった。


昨夜から降り続けた雪は、180km離れたK市にも積もっていた。

4tトラックのタイヤが半分以上埋まる新雪の駐車場。

店舗が契約している排雪業者はまだ到着していなかった。

透は仕方なくトラックで雪を押し進めた。

微妙なアクセル加減と前後進を繰り返して搬入口を目指すが、やがて限界が来た。

搬入口に着ける為にハンドルを切ると、それが抵抗のダメ押しとなって駆動輪が空転してしまう。

透はタイヤが雪に穴を掘る前にトラックを降りると後輪にチェーンを巻いた。

チェーンは上手く雪を噛み、トラックを進めてくれる。

透はハンドルを切りすぎないように注意しながらトラックを着車させた。

今日は手早く納品を終わらせる必要がある。


最終目的地は峠のむこうの街。

ここへ向かうメインの峠はすぐに通行止めとなる厄介な道だ。

透も過去には通行止めゲートを閉める直前に滑り込んで開発局先導の下に山を越えた経験がある。

南側の連続ヘアピンよりも緩いカーブの連続した北側の方が冬の気象に対して脆弱な印象を受けた。

ここが通行止めになると他に峠は二つあるがとんでもなく遠回りだった。

ひとつは東ルート。

ここは基本的に最後まで持ちこたえる峠だ。

もうひとつは西ルート。

これを使うのは最悪のケースだ。

東が沈黙した時に使う大廻り。

ここを使う事態があるとしたなら大抵は会社から運行中止命令が出て納品をせずに帰る時だった。



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