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エデンの園  作者: 北東
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第十九話【過去】

相変わらず駄文ですがよろしくお願い致します。


誤字脱字があったら指摘よろしくお願いします。

ヒノモトとは11の区画に別けられており、中央の天下皇領中央区をヒノモトのトップである天下皇が治め、その周囲にある10区画を10人の大名達が治めている。


その中でも北区枝義(えだき)領、北区遠田(おんだ)領、北西区堀部(ほりべ)領の3区画は、エイド荒野に面している為頻繁にモンスターからの襲撃を受ける。


勿論モンスターが町中に入らない様に対策はされているが、それでもかなりの頻度で町中にモンスターが入り込む事件が起きている。その為町中には、十手と刀が一体化した武器ーーー十刀を持った迫撃隊と言う戦闘部隊が闊歩しており、住民達も日頃から武装している者も多い。


しかしエイド荒野にはかなり強いモンスターが居る、アイアンゴーレム等がいい例だ。アイアンゴーレムは鉄等の鉱物で出来たゴーレムで、動きは遅いが防御力はピカ1、斬撃打撃に高い耐性を持ち魔法(マジック)スキルも特定の属性以外は効かない。その為生半可なレベルの者では勝つ事は出来ない。


ならばどうするのか?そこで出てくるのが“侍”だ。ヒノモトでは尊敬される存在であり、同時にヒノモト最強の集団でもある侍は、迫撃隊や武装した住民達では勝てない様な強力なモンスターを相手に刀1本で戦い勝利を納める事が出来る強者達だ。


その侍の多くは刀を己の半身と考え生涯使い続ける。しかし刀は所詮消耗品である、どれだけ手入れしていても使えば使う程ボロボロになっていき壊れてしまう。

すると侍は己の半身を失ったと考え、切腹をしようとする。


丁度今目の前で、ガイア相手に喧嘩を売って刀を折られ切腹をしようとしている侍が居るが、正にあんな感じで切腹しようとーーー。


「ーーーってちょっと待てぇーーい!!」


思わずスルーしかけたが、何故ガイアは侍と戦っているんだ?そして何故普通に勝ってしまっているんだ?侍は刀折られた切腹するって知ってるのになんで刀折っちゃうの?馬鹿なの?死ぬの?


「止めないで欲しいで御座る!拙者は、拙者は我が生涯の相棒である雪正丸を失ってしまったので御座る!最早生きている意味など無い!」


「クロウ~、侍君は死にたいって言ってるんだし死なせてあげようよ~。シシシシシ!」


侍の涙ながらの言葉を聞いたラジーが、このまま死なせてあげようなどと戯れ言を言い出した。確かに俺も切腹するのを止めようとは思わないが、ラジーの場合は面白がって言ってるだけだろ?


「ラジー、何も俺は切腹を止めようと言ってる訳じゃねぇ、こんな大通りのど真ん中で切腹しようとするのを止めようとしてるだけだ。」


先程言ったように、俺は侍を助けようとか思ってない。別に俺は彼と接点がある訳でもないし、ましてや助ける理由がある訳でもない。別に切腹しようが何しようが関係ない訳だ。


だが、こんな大通りで切腹するのはどうかと思う訳。子連れの奥さんやお使いに来た青年だとか、一般市民が往来しているど真ん中で切腹するなんて迷惑にも程がある。子供の教育上よくないしな。


「侍君、取り敢えずここは人通りが多い公共の場なんだから、周囲に迷惑を掛ける様な行動は慎みな。」


「………確かに、拙者も少々周りが見えて御座らんかったで御座るな。御忠告感謝いたすで御座る。」


忠告をすると、意外と素直に言う事を聞いてくれた。もっとギャーギャー騒ぐかと思ってたんだが、意外と素直だなーーーと俺が感心している間に侍は一礼をして去って行った。


「シシシシシ!クロウも酷いな~?こう言う時は切腹なんてするなって言う所でしょ~?」


まったく、さっきは切腹させてやろうとか言ってたくせに何を言ってるんだかこのアホは………。


「そう言うのは俺の役目じゃねぇよ。さっき侍の切腹を止めにアランが追い掛けて行ったから問題ないだろ。」


アランは聖人君子の鏡だし、あの侍の切腹を止める為に急いで侍が去って行った方へと走っていった。よくもまぁ他人の為にあそこまで出来るよな………俺にはさっぱり理解出来ないが、アランなりに何か矜持があるのだろう。


「他人の自決を止める、愚かだ。」


「まぁ~、それがアランのいい所なんじゃないのぉ~?オレには理解出来ないけどぉ~、シシシシシ!」


「ギャハハハハ!!そりゃあ理解なんか出来る訳ねぇぜ、アランは聖人でおれ等は悪人だぜ?昆虫と哺乳類の違いくらい違うぜ。ギャハハ!」


まぁ確かに、ラジーやソニックのような他人の不幸を喜ぶ様な奴等に聖人君子であるアランの考えを理解するなんて不可能だろうな。

ん?おぉ、アランが帰ってきたな。


「ふぅ………なんとか切腹は止めさせられた。クロウさんもどうせ止めるんならなら切腹するのを止めて下さいよ!」


「ハッ!俺は他人の生き死にをとやかく言う様なお人好しじゃないからな。」


アランが文句を言ってきたが、思わず鼻で笑ってしまった。なにせ好き勝手生きてきた俺に、赤の他人を助けてやれって言うんだぜ?鼻で笑うのも無理ない。


そんな感じでしょうもない事を駄弁りながら娯楽屋へ向かう。娯楽屋と言うのはカジノのような場所で、レストランや酒場もある為ヒノモトに来た時はよく利用する施設だ。意外とゆっくり出来る場所もあるので、話をするには持ってこいの場所だ。


そこへ向かうためにしばらく喋りながら歩いていると、派手な色合いの建物が並ぶ歓楽街へと着いた。こう言う歓楽街はカジノや酒場、キャバクラ風のお店等、娯楽施設や怪しいアイテムを扱う店等が多い。


その派手でケバケバしい歓楽街の中でも、特に目立つ大きな建物が目に入ってくる。あれが娯楽屋“野鹿ノジカ屋”だ。

昔と大して変わらない外観に感心しつつも、無駄に目立つ看板を掲げた入り口へと向かう。


すると入り口のすぐ脇に用心棒が2人佇んで居り、俺達の服装をチラリと見てチェックする。娯楽屋には一応ドレスコードがあるのだ。だから俺達も普段の装備ではなくキッチリとしたスーツ風の装備に着替えているので、入店を断られるなんて事もなく普通に店内に入る事が出来た。


しかしヒノモトの人からすれば俺達はさぞおかしく見えるだろうな。一応ヒノモトにもスーツやTシャツはあるが、基本的に皆着物や袴を着ている為スーツ姿の人は珍しい。

その為スーツ姿は非常に目立つ、それこそ娯楽屋に入ってすぐに他の客や店員達が全員此方を見てしまう程だ。


まぁスーツにサングラス掛けた集団が入って来たらビックリするか?でもスーツ着たらサングラスを掛けない訳にはいかないしな………サングラスは俺達の正装には必須だ。殴り込みや襲撃や迫撃等、気合いを入れて戦う時はこの格好で統一している。


白いYシャツに赤いネクタイを結び、その上に黒いスーツを着て黒いズボンを履く、そこに銀製の簡素な装飾が施されたネクタイピンとサングラスを着ける、それが俺達15名共通の正装だ。


ちょっと堅気には見えない様な服装なので、ゲーム時代はヤクザ呼ばわりされる事もよくあったが、意外とこのヤクザ風の統一感が俺は気に入っているので、かなり長い間この服装は変わっていない。


「どうする?先に飯食いに行くか?それとも賭博場に行くか?」


「「「「「賭博場で。」」」」」


まぁ俺達の正装の話なんて興味も無いだろうから終わりにしよう。


俺としては賭博場に行きたかったのだが、やはり全員に聞いてから決めた方がいいだろうと考えて、飯か賭博かどちらがいいか訊いた。すると全員が賭博場がいいと応えたので、賭博場へ向かう。


取り敢えず15人も居るので出来るゲームも限られてくる、その為大人数でも参加出来るゲームを探していると、丁度ルーレットをしていた団体客が離れていったのでそこに行く。


「15人居るが大丈夫だよな?」


「はい、当店のルーレットでは人数制限はありませんので。」


一応15人でも大丈夫かと聞いてみると大丈夫だと言う返事が返ってきたので全員で椅子に座り、それぞれアイテムボックスから金を出してディーラーに渡しルーレット専用のコインに変えてもらう。


それぞれ5枚程のコインを受け取り、0~36までの数字が書かれているボードの上に各々コインを置いて、自分の予想した数字にベット(賭け)る。


「俺は12に3枚だな。で?お前等は生き返った時何処で目が覚めた?俺は自分の拠点だった。」


「1に2枚じゃな。ワッシは草原で目が覚めたのぉ。」


「20と21に1枚ずつだ。我は魔界の宿屋だった。」


「0に2枚。私は空から落ちてる途中だった、愚かだ。」


「シシシシシ!じゃあ17に4枚だねぇ~。オレは海底だったよぉ~。」


「じゃあ1に1枚で。僕は聖教国の棺桶の中でした。」


「ムゥン!8に4枚賭けるぞぉ!我が目覚めは火山の火口だったぁ!!」


「36に2枚で。俺は西部のdesertで目が覚めたよ。」


「4に2枚。俺は獣人族(ビースト)の村だった。」


「29に3枚だぜ。おれは十字架に吊るされてたぜ、ギャハハハハ!」


「19と18に2枚ずつ賭けるわ。小生は洞窟の中よ。」


「9に4枚だ。俺は釜戸の中で目が覚めた。」


「27に2枚賭けさせていただく。自分は廃墟で目が覚めました。」


「11に3枚賭ける。俺は谷底だった。」


「4に1枚だ。僕は無人島だったよ。」


コインをベット(賭け)ながら全員に目が覚めた場所を聞くと、見事なまでに全員バラバラだった。


俺は自分の拠点だったが、カトラーは草原でガイアは魔界の宿屋、リジットは空、ラジーは海底でアランは棺桶の中、マッスルは火山の火口、T=Vは西部の砂漠、イサムは獣人族(ビースト)の村でソニックは十字架で吊るされていたらしい、何故かは不明だ。

クリミは洞窟、レベリーは廃墟でジョンは釜戸の中、レギィは谷底、グレイアースは無人島。


俺とガイア以外はろくでもない場所で目覚めてるな………。


目覚めた場所に関して何か共通点がないか考えていると、ディーラーが賭けの終了を告げるベルを鳴らしルーレットを回す。そこにルーレットとは逆回転になる様に白い小さなボールを投げる。


コロコロと転がるボールの音を聞きながら共通点を考えるが、サッパリ分からない。全員が一度死んでから生き返ったのなら何かしらの法則に従って蘇生、もしくは転生が果たされたのではと思っていたのだが、どうやらそうでもないらしいな………?


そんな事を考えている内に投げられたボールは勢いを失っていき、12と書かれているポケットに入った。


「あ、赤の12番です。」


「お?当たったな。」


このルーレットのレートは、数字1つだけに賭けて当たった場合は36倍のコインが貰える。つまりコインを3枚賭けた俺は36倍の108枚のコインが貰える訳だ。


ディーラーからコインを受け取って、それを7枚ずつ皆に配りゲームを再開する。その後も何度かゲームをして、全員がコイン100枚以上稼いだ辺りでディーラーが勘弁してくれと言ってゲームを終了した為、ルーレットは終わりになった。


しかしルーレットをしている最中に色々と話を聞いた結果、俺達は大雑把ではあるが似た様な経緯を辿っていたらしい事が分かった。俺以外の奴等の話を纏めるとこんな感じだ。


俺が最後にログアウトした3月12日以降に、俺以外の14人はゲームの中から出れない様になったらしいーーーと言うか当時ログインしていた全てのプレイヤーがログアウト不可能になり、ゲーム内に取り残されてしまった。


最初は殆どのプレイヤーがバグか動作不良で、直に直るだろうと思っていたらしいのだが、次第にVR内では感じられない筈の熱を感じられたり脱げない筈の下着が脱げたりと、異変に気付くプレイヤーが増え始めた。


そんな中で何日たってもログアウト出来ない状態が続き、ついにプレイヤーの何人かがある事に気付いた、それはHPが0になったプレイヤーが復活しないと言う事だ。これに気付いたプレイヤー達はすぐに事の真相を確かめようと色々な事を試した。その結果出た結論は【エデン】が現実になった、という物だ。

勿論プレイヤー達も確証があった訳ではないが、それが最も状況を説明するには適切だった為、そう言う結論に辿り着いたそうだ。


最初はデスゲーム化したと言う説が濃厚だったのだが、デスゲーム化したとしてもVR技術には熱を再現するデータが存在しない為、プレイヤーに熱を感知させるシステム上あり得ない。とプレイヤーの中に居たVR技術開発関係の職員の話もあり、現実になったと言う説が濃厚になったのだ。


そしてその現実説を決定付けたのはある1つの事件があったからだ。その事件とはある女性プレイヤーが他の男性プレイヤーと性交渉を行い、妊娠した上に男児を出産したと言う事件だ。


まず根本的にVR空間内での性的行為は不可能、それはどんな人間でも知っている周知の事実だ。それを行い、あまつさえ子共まで産むなんてゲームでは絶対にあり得ない。だから全プレイヤーが現実説を認めたのだ。


その後は大多数のプレイヤーが事実を受け入れられず自殺し、残ったプレイヤーも多くは生きる為に戦いを繰り返しモンスターに殺され数が減っていった。そして最終的には生き残ったのはオリジナル称号持ち14人だけだったらしい。


その後は歴史通り14人も寿命で死亡したそうだ。


しかし、14人は【エデン】内で死んだ後、現実の体に戻っていたそうだ。因みにこの時死んでいった他の何億というプレイヤー達は昏睡状態のままだったので、目が覚めたのは14人だけだったそうだ。


そして昏睡状態から回復した14人にはテレビの取材や何やらが殺到してきたらしい。まぁ【エデン】をプレイしていた何億人って人間がある日突然昏睡状態に陥り何年も寝たきりだったのが、突然14人だけ目覚めるなんて特大のニュースをテレビ局が放っておく訳がない。


因みに俺は現実で【エデン】をプレイしていた人間が昏睡状態になったと言うニュースが流れるずっと前に事故で死亡していた。その為【エデン】がそんな事になっているとは今初めて知った。


話を14人に戻そう。彼等は現実に戻った後お互いに連絡を取り合い会う事になった、そして全員が待ち合わせ場所に行く途中に不慮の事故ーーー電車が脱線したとか、乗っていたタクシーにダンプカーが追突したとか、工事現場のクレーンが故障し運んでいた鉄骨が落下してきたとか、それこそ本当に不慮の事故で現実でも死んでしまった。


そしつ気が付いたらまた【エデン】の中に居たらしい。

現実で事故に会い死亡した後で【エデン】に転生?した、死亡した日時やゲーム内に閉じ込められたりと違いはあるが、間違いなく俺達は全員が現実リアルで1度死亡した後【エデン】に来たのだ。


まぁだから何が分かるって訳ではないが頭の片隅に記憶しておくだけ記憶しておこう、もしかしたら何かしら理由があるのかもしれないしな。


「まぁ取り敢えず全員1回死んだって事は同じだし、現実(リアル)に帰るっていう選択肢は無い訳だな?」


向こうで死んでから此方に来たのなら向こうに戻ることは出来ないだろう。だから帰る手段を探すなんていう面倒な事はしなくてもいいだろう。

しかしそうなると今後の予定が無くなるんだよな………。


「今後はどうする?好きな様に動くのはいいけど、聖教国とか邪魔だから潰しとくか?」


「「「「「賛成!あの国マジで邪魔なんだよな!」」」」」


満場一致で今後の予定が聖教国潰しに決まった。まぁ地味に聖教国の人族(ヒューマン)至上主義が世界に広まりつつあるみたいなので、潰しておくのがいいだろう。

俺、アラン、マッスル、T=V、レベリー、ラジー、レギィ以外の8人は人族(ヒューマン)ではないので、人族(ヒューマン)至上主義の思想は行動の邪魔になる。


手早く潰せばレフィ達にも迷惑は掛からないだろうし、決定だな。


「よし、なら昼飯食ってから聖教国を潰しに行くぞ。」


「「「「「おぉー!!」」」」」


こうして人知れず聖教国は滅亡の危機に瀕する事になった………。



今回は主人公以外のチートプレイヤーがどういう経緯で転生したのかを簡潔に書いてみました。

次回からは主人公以外のチートプレイヤー達が無双します………多分。自分の拙い文章力で彼等のチートっぷりを表現出来るか心配です。


駄文になるとは思いますが、これからもよろしくお願い致します。

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