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JKだけど異世界で真の漢に俺はなる  作者: 相川ミサヲ
第5章
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◇ヤンデてグレテル◇


 「誕生日おめでとう!ニルス!ラーナ!」


 がんばれ俺の忍耐力。

 現在俺はリボンを結ばれ、誕生日プレゼントとして、二人の少年少女の前に立たされている。

 全身裸の上にリボン!

 どんな罰ゲー。まさかこういうのを自分がやることになるとは!


 「…兎人族?」

 俺と一緒に買われた兎族のリュリュも同じく全身リボンで飾られている。

 「この兎、目の下黒いよ?」


 それは病気のせいだ。

 キラキラしい衣装の貴族はキャスター・シュタインといい子爵なのだそうだ。

 子爵は人が良いらしく、俺と一緒に体よく病気持ちの在庫奴隷の兎族を商人に押し付けられたようだが気がついていない。


 「パパからのプレゼントだよ!」

 「…ぜんぜん好みじゃないし」

 「ダセェ」

 どうも二人は反抗期か何かのようだ。冷たい醒めた視線で俺達を見る。

 どうやら双子のようで、茶髪碧目のそっくりな容姿だ。


 頑張って盛った分恥ずかしいね。シュタイン子爵。

 俺も超恥ずかしい。



 「パパが悪かったよ。びっくりさせようとしたんだけど、ちゃんと二人に聞いてからすればよかったね」

 しょんぼりと肩を落とすシュタイン子爵。


 「…返してくるよ」

 えっ!それは困る。あんな不衛生なところにもう戻りたくない!

 逆戻りは嫌だ。


 兎族のリュリュと視線が合って彼女も同じ気持ちなんだなとわかる。


 けほけほけほ


 リュリュが咳をする。

 「何、病気の奴隷、押し付けられてんだよ。だからバカって言われるんだろ!」

 ニルスの方がシュタイン子爵を怒鳴る。

 あれ?この家の父権はかなり低そうだ。

 普通こういう、お貴族様てのは家長である父親が一番偉いんじゃないのか?


 「こっちの女はまったく好みから外れてるし」

 「あたし、うさぎちゃん押し付けられて喜ぶ年齢じゃないんだけど?」


 うわぁ。なんか積み木崩し的な家だなぁ。


 「せ、性奴隷じゃないから!そういうの、君達にはま、まだ早いから。!」

 焦ってシュタイン子爵は言う。


 「は?ヤれない奴隷なんかじゃつかえねぇだろ」

 うわぁ。ヒドイこりゃ酷い。超荒れてる家だよ。


 「ちっ!契約しちまったんだろ?奴隷の方に落ち度がなければ、返品きかねーってガキでも知ってるぜ。親父が世話しろよ。オレは知らないからな」

 ちょっと待て。俺達ってなんか扱いが拾ってきた捨て犬以下だ。


 「だっせーの」

 妹?の方も舌打ちをして部屋を出ていってしまう。

 シュタイン子爵はふるふると肩を震わせて俯く。


 「あんな子達じゃなかったのに…」

 なんかかける言葉もないな。俺とリュリュは目配せし合うが、口を挟むような身分じゃないしな。


 シュタイン子爵はベルを鳴らすと、あとはやってきた召使に俺達を押し付け部屋を去ってしまった。


 おれたちどうなるの?


 俺達は屋根裏部屋みたいなところに押し込められた。

 召使の男はめんどくさそうに俺達の服と食事をもってきてくれた。

 まぁ奴隷商人のとこの檻よりはマシだ。ベットも布団もある。


 「あー、疲れた」

 俺はリボンを解くと服を着た。やっと下着がつけられて人心地がつく。

 兎人族のリュリュも黙って着替えている。

 2人ともリボンを巻かれる前に風呂に入らせられたから、リュリュからは変なにおいとかはしてこない。

 あっちの檻、俺のところより酷そうだったからなぁ。


 けほけほけほ

 リュリュが咳をする。

 ヒールをかけても、怪我ならよくなるがウイルスは死なないんだよなぁ。

 リュリュは見た目は7~8歳。

 がりがりに痩せていて目の下が隈でまっ黒だ。何の病気かわからないが思い出したように咳をする。

 お尻を出していたのは、下痢でお尻が爛れて麻で擦れて痛かったのだろう。

 そーっとお尻にヒールをかけておいたので今は痛くないはずだ。


 できたら、感染するような病気じゃないといいんだけど、相部屋なんで俺にうつるよな?



 その晩は、時々リュリュの咳で眠りを邪魔されたが、布団でゆっくり眠れた。



 朝、おなかが鳴って目が覚めた。

 もうけっこう日が高いようだ。

 お隣のお布団のリュリュは身じろぎもしない。

 あれ?

 おかしい?

 まったく動いていないし。


 気を失っていた。すごい熱だ。昨日お風呂に入れられたのがよくなかったのか。

 俺は助けを求めるため、部屋を出て人を呼びにいった。



 医者が呼ばれてきた。

 シュタイン子爵が手配したようだ。

 結果大変なことがわかった。


 「この兎人族は流行病にかかっています。すぐ隔離をしないと」

 俺の世界で言うインフルエンザみたいなものか?


 すぐに屋敷中に消毒液が撒かれ、俺達は離れの小屋へ軟禁された。

 元々が庭を手入れするための道具をいれる小屋だったようで、まるでガレージのようで、病人を入れるには最悪な場所だった。

 俺は途方にくれた。




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