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JKだけど異世界で真の漢に俺はなる  作者: 相川ミサヲ
第2章
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◇とある犬耳獣人の青年の話◇

この話は楽しんで一気に書けたよ。

助かった~。

 やぁ。おいらベイリー。19歳のイケイケ男子さ。

 ただいま絶賛婚活中。どっかにおいらの甘い囁きを聞きたい女子はいないかい?

いたら紹介してほしいな。


 おいらは心に決めていることがある。

 20歳までには結婚したいってね。


 まぁ、おいらイケメンらしいから、ほっといても、そこそこはもてるんだけどね。

 実は冒険者の子とくっつきたいなーって。

 だってさ?おいらの両親、親父が冒険者でおふくろが仕立て屋だからね。

 おいらが子どもの頃はしょっちゅう喧嘩してたものさ!


 なんで喧嘩になるかって?

 そりゃ、親父は冒険者だもの。冒険に出たら帰ってこないさ!

 帰ってきたらぶっ騒いで飲んで酔いつぶれるさ!


 堅気のおふくろにとっては親父の生活パターンは自分の生活リズムには合わないっての。そんなの結婚する前に気がつけよ!っておいらは思うけど。


 こっそり聞いたところによると、おふくろ、ナントカ小町って言われてたそうでさ、親父の一目ぼれ。実は喧嘩してても仲よかったりする。もーなんか勝手にやってよね?って感じだよね。でなきゃおいらの下に7人も弟や妹が出来ないし!


 ああ話が横道にそれちゃったな。

 それでおいらは考えたわけよ。

 女冒険者と結婚すれば生活パターンもリズムも職場も一緒で共稼ぎ万歳じゃないかってね。

 子どもが出来たら、おふくろ達が見てくれるだろうし、今まで生活費とかも入れていたから弟や妹だって子守のひとつぐらいしてくれるんじゃないかと思うよ。


 世間でも、同じこと考える奴が多くてさ。

 女冒険者って男の冒険者より人数少ないだろ?

 しかも前に「腕のいい」とかつくともっと減るんだよなぁ。

 競争率高いわけよ、フツーに。

 だからアピールはちょっと強引なくらいでないとね!


 でも、女冒険者で腕がよけりゃ誰でもいいって訳にもいけないだろ?

 やっぱり好みとかあるわけよ。

 やっぱりおいらと一緒の種族の犬系の獣人か、無理なら人族でもいいかなって思うわけ。


 どっかにおいら好みの女冒険者はいないかなーって思っていたわけよ。


 で、運命の出会いがあったんだ。

 残念なことには、向こうにとってはおいらは運命じゃなかったみたいだけど、振り向いてくれないかな~。好みの臭いの子なんだ。


 え?好みが臭いなのかって?


 馬鹿言っちゃいけないよ。獣人にとっちゃ「臭い」ってのはすごく大事なファクターなんだぜ?


 これは秘密なんだけどさ?

 いい?オフレコで頼むよ。おいら達獣人は鼻がいいのは知ってるよな。

 だからわかるんだよ。

 臭いで相性がいいかどうか、相手が婚姻可能な状態かどうかわかるんだ。

 フェロモンが分かるっていえばわかるかな?


 ひらたくいうと、アッチの相性の方な。いい伴侶になるかどうか。

 優秀な子孫が生まれそうかどうか。


 これ、獣人ならわかっててもマナーで言わない事なんだ。

 まさか出会う人出会う人すべて臭いを嗅いで判別するわけにはいかないだろ?


 ただ通常時には意識しないようにしていても、好みの異性の臭いにはビビビーンと反応しちゃうんだ。本能的なものなんだ。仕方ないだろ?


 この前、そのおいらのセンサーにビビビーンってきた子がいたんだ。

 人族の子でさ、露出傾向の多い女冒険者の中では目立たないフツーの装備だったんだ。


 すごくいい臭いだったよ。おいらすぐフォールインラブ。

 でもライバルも多かったね。みんな似たようなこと考えてるんだなぁ




 おいらも所属していた「剛腕の盾」っていうパーティなんだけど、いわば冒険者のファーム的な存在って言えばわかるかな?

 そこでリーダーしているラズに頼まれたわけよ。


 今まで一緒に冒険者をしたことのない、上流階級の子どもが3人加わるから調整役で参加してほしいって。

 要は元のメンバーとぎすぎすしないようにお目付け役ってことだな。

 ラズは、今おいら達のパーティに参加するように勧誘している相手でさ、

 後継者を育て終わったらおいら達とパーティを組む話になってんだよ。

 未来の仲間に恩を売ろうってことで、調整役をひきうけたんだ。


 結果を言えば、心配することじゃなかったね。

 もっと散漫で嫌なやつが来るかと思ってたが、騎士学校?の生徒だとかで礼儀も正しかったしいい子達だったな。何故か砦の司令官のご子息も一緒だったけど。


 そん中の一人がべらぼうに強くて驚いたけど。


 で、男子の話はいいんだよ。肝心なのは女の子だよ!


 「剛腕の盾」のメンバーについちゃ町の子達だし、顔見知りばっかりなんだけど、ひとり初対面の子がいてさ。

 なんか、記憶喪失だとかで砦の豹頭の隊長の家で保護されてる子らしいんだ。

 その子が好みの臭いでさ。


 おいらがどうやって声をかけようか迷ってたら、相棒のジャスティンが先に反応してたよ。

 「ちっさいのがいる…」

 ジャスティンはエルフだ。もう病的なまでに子どもが好きだ。…変な意味じゃないぞ?

 エルフはあまり繁殖力が強くねぇんだ。おいら達と違ってあまり性欲もないみたいでさ。で、子どもをすごい大事にするんだよ。めったに生まれないから。


 エルフに取って子どもは文句なしに保護対象になって、それはエルフ族だけに限ることじゃないらしいんだな。だからその子を見つけた時も子どもだと思って保護対象にしようとしてたらしいんだ。


 だけどおいらにゃ臭いでわかるからな。教えてやったよ

 「落ち着け、彼女は成人してる」

 ジャスティン、がっかりしてたみたいだ。可愛がりたかったみたいだな。


 かわいい子だったよ。目つきがちょっとキツそうだったけどね。

 なんだろう目力っての?おいら好きだな、ああいう目。


 それから話かける機会を探ってたんだけど、長官のご子息と豹頭の隊長の弟ってのが二人でべったりしててなかなか話かけられなかったよ。

 本当、あの二人邪魔!


 でもさ、あの子、おいらの耳とか尻尾に視線釘づけでさ。好きなのかな?獣人。

だったらおいらにもまだ脈があるよな。


 わざと目の前で尻尾をちらつかせてやったよ。

 おいらの尻尾にあわせて目が左右に動くんだもの。もうかわいすぎ!


 不思議なきのこのせいで、毛艶がよくなったのはよかったな。

 あの子の目、「触りたい」って言ってたもんな。ふふ、もし触ったらこっちのもんだけどね!尻尾の生えてる場所を想像してくれたらわかるだろ?

 おいらたち獣人には尻尾は大事な存在。

 それを触られたら…その気になっちゃうんだよ。

 ただし好みの子に限る!がつくけどね。

 小さな子が触っちゃったりする事故はノーカンだよ。当たり前だけど。


 隙をみて、おいらの尻尾に触ってもらおうと策略してたのに、豹頭の兄貴の方がきちゃって、おいらがっかり。


 こいつ獣人だから、臭いのこと気が付いてるよな。

 すんげぇ威嚇してやんの。こええよ。

 でもまだお手ついてないみたいなんだよなぁ。

 どうかおいらにもまだ希望がありますように!



 ところでハイレグアーマーの二人の子のうちの一人は、臭い的に、どう嗅いでも

女の子じゃないんだけど…どういう事だろう?



レイチェルは、もてますが、家族(母親と下の兄弟)を、養っているため

まだ結婚は考えていません。

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