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JKだけど異世界で真の漢に俺はなる  作者: 相川ミサヲ
第2章
24/78

◇パーティ「剛腕の盾」狩り≠討伐?◇

いい天気だったけど、風が強かったですね。

紫外線も強そうで、けっきょく家とショッピングモール間を移動しただけでした。

小さなころはあんなに外で遊んだのになぁ。


 「おおおおお!!すげぇ!!魔法剣じゃん」


 カミルとバートンの前で、俺の魔法剣を掲げてレオがどや顔だ。


 まぁいいけどさ。君の兄貴にお金だしてもらって買ったものだし。

 でも「またウィルにたかって!」みたいな事を言われるかと思っていたら、友人の前で恰好つけたいのか冒頭のような状態だ。


 今日は何故か重箱いっぱいの弁当を作らせられて、ギルドにいる。

 味見しかしなかった癖に「食い物もってきたぜ」とレオは偉そうだ。

 騎士学校にいくような連中は、町でもお金持ちの家の子が多いらしいが、カミルもバートンも付き合いやすそうな少年だった。

 まぁあんだけ癖のあるレオとつるんでいられるだけの器があるって事だろう。


 王都周辺では冒険者活動をしたことがあるらしいが、アジャールでの活動はあまりないとの事。


 「剛腕の盾」の連中は町人が多い。今まで上流階級の家柄の子どもと交流がなかったが、魔獣襲撃以降では戦力になる者とは積極的に組んでいこうという考えが広まっており、身分の高い者でも低い者でも手を取り合っていこうと、俺の申し出にふたつ返事で承知してくれた。


 俺としてはレオにはラズに、この間の失礼を詫びてもらいたい。

 そしてラズの素晴らしさを知ってほしいのだ。


 ラズは俺とそう歳が違わないのに「剛腕の盾」を率いるリーダーだ。

 自身がオークをも殴り飛ばすような実力を持っているのだが、メンバーの能力を掴み、適材適所に配置し、うまくパーティを率いていく能力がある。

 情に厚く、まっすぐな気性であり快活で朗らかでもある。

 レオには見習ってほしいことばかりだ。


 「この剣は軽いな」

 そりゃそうだ。ラズのような腕力自慢ならともかく、自覚したくもないが非力な 俺が扱いやすいように軽い剣を選んだのだ。

 こっちの剣は斬撃より打撃に近い攻撃に使われ方をされる。

 叩き斬るような感じだ。

 俺の剣は斬撃に特化させた剣で、魔法を纏わせて使用もできる。

 魔法を纏わせる方法は、武器に魔石をはめ込んだり、砦の炎の魔法の使い手の ディーンさんみたいに魔法陣を武器に付与させて使うやり方があるようだが、俺の剣は前者だ。


 はめ込む魔石にこめる魔力の種類によって、魔法を選べる。


 「へぇ。この魔石、ものがいいじゃないか」

 何故か砦司令部長官ご子息のエドもいる。いつ一緒に来ることになった?

 「何の魔力にしたんだ?」

 「光だよ」

 腕力に自信のない俺は剣を使ってレーザーみたいに使えないかなと思ったのである。


 それに切り口から体液ブッシャーとか防げるかな、なんて。


 いやぁ前回の沼なまず編では汚れた服の洗濯に苦労しましたもの!

 洗剤だって、あっちの世界ほど威力ないし。



 「アリサ!」

 レイチェルが俺に飛びついた。

 「すごいじゃない。エドをどうやって連れてきたの?」

 いや、勝手に来たんですけど。

 レオに紹介おしつけようとしたけど、レイチェルはエド押しですか。

 うーんままならぬ。


 そうこうしてるうちに「剛腕の盾」のメンバーが集まりはじめた。

 「おーーアリサひさしぶりぃ。酔ったあたしを部屋に運んでくれたって・・えっ?」

 ハイレグアーマーの二人組の女子がレオを見て顔を真っ赤にした。

 「やだ、あたしったら大きな声出しちゃって」

 ハイレグアーマーを着て町中を歩けるその精神的なタフさをもってしても、なんで恥らうのか、なんかわかんねぇな。


 つっか年頃の若者ばっかり集まっているからか、何やら甘酸っぱい空気が流れておりますな。


 原因はここか…


 モスラムとユウリが腕を組みつつやってきた。


 …あれからくっ付いたのか…がんばったなユウリ。


 他にも槍使いのジャスティン、弓使いのペイリーが加わり、レオ達を足して14人だ。


 「よーしみんな集まれ」

 ラズがベータを引き連れ、みんなを集合させた。

 「『剛腕の盾』のリーダーのラズだ。よろしくな」

 「レオだ。よろしく」

 まずはお互いに自己紹介と挨拶をする。


 「カミルです」

 「バートンって言うんだ。よろしく」

 「副リーダーのモスラムです。」

 「ベータだ。」

 次々と名前を交換していく。


 「さて今回は騎士見習いの学生さん達が参加してくれたから…前衛が多めだな。

力押しで出来る仕事を受けようと思う。ゴブリン討伐なんてどうだ?」


 レイチェルと俺はまた後衛のようだ。魔法が使える者が少ないんだから仕方ないが、日々鍛えている剣技を使えないのは残念だな。しかしゴブリンか。人型を取ってる魔物ってちょっと嫌なんだよな。


 「前回の狩りは大成功だった。だがあれはまぐれだ。いつもああいうラッキーが続く事はない。今日の狩りも気をひきしめていくぞ。ノルマは一人3匹だ、情報では50匹程度のコロニーが出来て、周辺の農地を襲っているらしい。

 ゴブリンは50匹程度だが、御多分にもれず捕食者が出る場合がある。常に余力は残しておけ」


 ベータが地図を広げる。ゴブリンの巣は切り立った丘を背後にその中腹に穴や自然の洞窟を利用して作られている。捕食者というのはゴブリンを捕食する魔物のことで、相手がゴブリンだけだと思って戦っていると、いきなりの中ボス出現に苦戦することになる。


 「斥候にモスリム、遊撃にユウリとベータ、後衛にはレイチェルとアリサ。

あとの皆さんは皆、前線で闘ってもらう。陣営だが…。」

 ラズは地面に棒で絵を描いた。


 「最初はこのあたりで弓で攻撃、そうだなベータ、ベイリー、アリサの3人で歩哨してる奴をやってくれ。で、打ち終わったらすぐ後方へ下がり陣形に戻ってくれ。…こうVの字に組むつもりだ。


 で左舷と右舷は俺とジャステンでまかせろ、回りこまれないよう、左右に散る前に俺達は倒す。ユウリとベータは遊撃しながら前後左右の戦況を確認して、俺に教えてくれ。


 ――学生さん達は悪いが、まだ一緒にやったことがねぇから得手不得手がわからない。すまないがこういう作戦だという事を念頭において情勢を見て動いてくれ。後衛にまわったアリサとレイチェルは魔法で援護と回復だ。いいな?」


 ラズが確認するように言うとエドが手をあげた。

 「――少しいいか?ほらこちら側に川がある。やつらはそれを知っているから必ずその反対側に逃げようとするはずだ。…こっちに兵を伏せておいたらどうだ?」


 指摘されてラズは「ほぅ」と感心したように息を吐いた。


 「さすがは司令部長官ご子息…地の理を読むのはお手のものってか。いいだろう。そっちにはあんたとあんたが伏せていてくれ」

 エドとカミルを指さす。

 「何故俺達?」

 エドが聞くとラズは笑って答えた。

 「勘だ」





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