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An Endowment  作者: アタマオカシイ
第3章 成長
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24/107

22蹴 9:00~未定 全日本少年サッカー選手権大会決勝 シミズジュニアクラブ対FC登別

大盛り上がりの実況をお聞きください。

「始りました全日本少年サッカー選手権大会。最初の攻撃はシミズ。しっかりとパスをつないでいきます」

「シミズはその攻撃力が取りざたされていますが、一番すごいところは基礎の徹底なんですよ。パスの精度を見ていても、大きな隙がないというか」

「そうですか。準決勝のようには動かせてもらえないのでしょうか。田川が藤にマーク。振りほどけないっ。」

「これは面白いね。藤も攻守が反転したら田川マークじゃないかな。主力が主力と、早くも一騎打ちですね。」

「しっかりパスをつないで…いったん戻します。確かにパスミスは少ないように見えますね。FC登別の選手たちもマークしきれていない部分があるようですが…」

「土本君が走り回って、攪乱してるね。彼は50メートル走の日本記録を持っているとか。全力疾走をする彼について行ける子は、日本にはいませんからね。」

「お、一気に攻めに行った!藤もマークを振りほどいてゴールに詰め寄る!!シュート!はじぃたぁー!これはスーパーセーブといえます原口!」

「得点は奪えなかったですが、いい攻撃でしたね。あれは原口君の動きがよかった。」

「ここからのカウンター、さあ平田、どう展開していくか。いったんキーパーに戻します。キーパーから…大きなパントキック、伸びて…空中戦だ!競り勝ったのは為末!ここから登別が仕掛ける!ロングパスは…通った!田川、追いついている!スライディング!かわしたぁ!さあ、キーパーと1対1!シュート!おっとこれはクロスバー!!!!」

「シミズとしてはひやりとしましたね」

「そうですね。…ゴールキックから試合再開です。疋田っ?乗川。藤にはまだ厳しいマーク。ここでパス、その先には…淵野が追い付いた!勢いそのままにドリブルで駆け上がる!右サイド!上がっていく!大きなクロス!藤、飛び込んだ!ゴォォォール!!!決まりました!ようやく1点!均衡が破れました!」

「あのしつこいマークをうまく振りほどきましたね。これは大きい」

「そうですね、前半終了間際ですし、この1点で試合が決まるのでしょうか。まだまだゲームの行方はわかりません!さあ、プレイ再開です。」


ピィー!


「広島さん、子どもたち、非常に動きがいいですね。準決勝までとはまた違った動きなんですが」

「やはり相手のサッカーはしっかり見ていたので、その上での動きの変化でしょうね。守備サッカーを起点とする登別の弱点は、点を取らないと勝てないことです。シミズの弱点は、攻守の切り替えの瞬間にあり、しっかり現状を把握しないとキーパーとの1対1の状況を何度も引き起こしかねないところですね」

「そうですか…おっとここで前半が終了した模様です。後半、どのような試合展開になるのか、非常に楽しみなところです。さて、ここまでの戦いについて、応援メッセージが届いています。静岡県在住の方からです。地元サッカーを盛り上げてくれて、ありがとう。君たちの力なら優勝できる!頑張れ、シミズ!とのことです。もう一通紹介しましょう。東京都在住の方。北海道の代表として勝ち上がってきた皆さん、私の地元のチームなので、応援しています。頑張って!とのことです。そのほかにもたくさんのメッセージが届いております。いや、広島さん。今回の大会は例年より盛り上がっている、そうとらえてよさそうですね」

「そうですね、少年サッカー界のスターの対決になりましたし、それも初対決になるので…大盛り上がりと言っていいのではないでしょうか。」

「なるほど、そうですよね。スタジアムの熱気も、実況席まで届いております。これまでの戦いも、小学生のサッカーとは思えないような内容ですね。司令塔が優秀だと、ゲームの内容にも大きく影響しますね」

「うーん、そうでしょうね。立ち上がりから見ていて、試合内容は高校サッカーに匹敵するのではないでしょうか。」

「なるほどー。この放送は、目の見えない方のために、副音声にて詳しい試合解説も行っております。そちらの実況は橘あかねさん、解説は元Jリーグ、エスパノーラ福井の矢田部信二さんでお送りしております。さぁ後半始まっています。1点を追うFC登別、どのように攻撃していくのか。」

「これまでの動きを見ていると、まだまだ登別にチャンスはありますね。」

「そうですかー。後半開始と同時に、MFが入れ替わっていますね。市橋が出て、木之元がピッチに入っています。」

「この選手も藤君の陰に隠れてしまっていたのですが、彼のリードするシミズは強かったね。準々決勝でまたみられてよかった。見てて爽快なものだからね」

「そうですかー。さあ登別、パスをしながら徐々に前線に上がっていきます。隙を見て。おっと田川が仕掛けた!あっという間にドリブルで突破!シューゥト!ゴォォォォォールっ!キーパーの届かない位置に鮮やかに決めてきた!」

「一瞬のスキを突いた突破、見事でした」

「これでゲームは振出しに戻った!後半開始5分の出来事!さあ、ゲームはどういう結末を迎えるのか!」

書いてて思ったけど、実況者のすごさがよく分かりました。

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