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少年戦士と彼に憑依した女勇者の二人三脚行脚(連載版)  作者: 元々島の人


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失敗から立ち上がる

2月27日改稿しました。

「フォルスター!」

 何と俺の口からナターリアの地声が出た。

 どういう原理なんだ。


 マーガスは当然驚く。

「何でナターリアの声が!」


 しかし、フォルスターは表情を変えない。

「フォルスター! 剣を貸して!」


「ん!」

 フォルスターが投げた剣を俺は受け止めた。


「どう言う事か分からんが、ナターリアなんだな」

「ありがとう、信じてくれて」

 何と彼は半分事情を理解した。


 俺はナターリアと脳内会話してどういうつもりか聞いた。

「君の力で倒す?」


「ええ、私の奥義で倒すわ。この技は一度マッギリール に破られた苦い思い出があるの」

「そうか」


「それから磨きをかけたわ」

「分かった。俺の体を使ってくれ」  


 波長を合わせようとすると凄まじい重さと負荷が俺の体にかかる。

「ぐ、ぐぐ!」

「ごめん快人君!」


「はあああ!」

 ナターリアのエネルギーが最高に高まった。

 俺の体の温度が急上昇しオーラが出来た。


 これは俺じゃなくナターリアが霊体状態で作り出しているんだ。


 ナターリアは俺に持たせた刀に力の全てを込めた。

 そしてマッギリールをにらむ。

「ぬ?」


「あの構えは娘がかつて俺に放った技? なんだこのパワーは」


 ナターリアはマッギリールを睨み狙いを定めた。

「はああ……千麗刀突撃!」

 またナターリアの地声が出た。


 俺は力を入れず全て彼女に任せた。

 どうにも出来ない。

「はあああ!」


 マッギリールは怯えた。

「あの時の娘を遥かに上回るパワーだ! 倉ったら死ぬ!」


 必死に防御体勢をとるマッギリール。

 ところが、だった。

 問題は俺の体だった。


 とんでもないエネルギーと温度に俺の体が耐えきれない。

 当たる寸前に剣を放してしまった。

「ぐあ!」


 俺は倒れた。

「快人君ごめん! 私のせいよ!」

「いや、俺の体が弱いから耐えられなかったんだ。でも、俺は約束したんだ君に協力すると……! ならば今度は俺の力で奥義を出すんだ」

「え? どう言う意味?」


「俺が君の技を見よう見まねで瞬時に真似し、さらに俺の体に合ったアレンジを加える」

「そ、そんな事いくら何でも!」


「俺は真似と自己流アレンジが得意なんだ」

「いくらなんでも」


「もう一度力を溜めるんだ! 行くぞ! 見よう見まねだけど!」

 俺はわずかな時間で記憶したナターリアの奥義を出そうとした。


 無謀は承知だ。

 でも出来なければ俺はこの世界に来た意味がなくなってしまう。

 ただのナターリアが憑依する器だ。

 彼女がいなきゃ何も出来ない。


 ならばやってやる。

「行くぞ!」


「おお、ナターリアと同じ構えだ!」

「うおお」


 俺はマッギリールに飛び掛かった。

 ところが


「ぐあ!」

 全身の筋肉がおかしくなった。


 そして耐えられなくなった。

 俺はマッギリールに飛びかかる前に倒れた。


「駄目だった」

「快人君! もうこれ以上無茶しないで‼」


「無理だった。そんなの当たり前だよね君の技を真似るなんて。でも俺、まだ死なないよ」

「え?」


 俺は何故立てるのか分からないけど起き上がった。

 ゾンビみたいに。


「何だお前。もしかして娘が好きなのか」

「知らない」


「は?」

「それは知らない。だけど、そういう事じゃなく、悪人をやっつけたいからでもない。俺はこの世界の悪人を見た事がないし自分が酷い事をされたわけじゃない。でも約束だけは守る。破るわけに行かないんだ。俺は『協力するよ』って言ったから。俺は誰が相手でもどんな小さな事でも約束を破るのだけは大嫌いなんだ。それに目の前の困っていたナターリアに頼まれたから!」


 快人の回想に入る。

 従兄弟の流人は泣いて詫びた。

「快人君ごめん! 僕は君にお金を期日までに返す約束を守れなかった! 僕は年下にさえお金を借りるくずだ、いやそれだけでなく嘘をつくつもりじゃなかったんだけど他人や銀行、サラ金と違い身内なら快人君なら許してくれるだろうと言う油断があったんだ! 笑ってくれ、殴ってくれ」


 回想を終わる。

 脳内会話に切り替えた。


「殴らなかったけど。怒りよりなんて言葉をかけるべきかわからなかった。年上の流人兄さんに変に甘い言葉をかけたらさらにプライドを傷つけるんじゃないかと思った。で、実は小学生の頃も一回流人兄さんにお金をかしたんだ」


「『必ず俺は将来真面目な大人になって返せるようにする!』って言ってた。兄さんは今も職についてない」


 ナターリアは言った。

「あの時、言い方が少し普通な感じだったから少し不安だったけど、そんなに気にしてたんだ。そうか、だから私を生き返らせる、て事にもすぐに『必ず』って言わなかったのね」

「それが俺の信条。相手が誰だったとしても同じだよ」


「うおお!」

 気を取り直し、俺は白い炎のでた腕でマッギリールを殴った。


「ぐわ!」

 さらに俺は素手で隙を突いてマッギリールを掴んだ。


「何だ!」

「自爆だ」


 俺の体の中の白いエネルギー、それがぼろぼろになってはっきり目に見えたんだ。 

 極限まで燃え盛ってる。

 

 今ならこの炎を爆発出来る。

 ここで死んでもかまわない。

 何も出来ないやつではいたくない!


「食らえ」

 俺の体は爆発した。

 と言っても肉体は焼けただけ。


 半径三十センチ程の小爆発が起きた。

 予想より爆発は小さい。


 マッギリールは至近距離でくらってもまだ倒れない。

「笑わせるな」 

 焦げながら言っている。


「なら何度でも自爆してやる。あんたを倒すまで」

 しかし俺はマッギリールに思いきり顔を蹴られ吹き飛んだ。


「何で快人君って自殺とか自爆をためらわないの⁉️」

「俺だって怖いよ。でも何故かそう言う状況で恐怖が緩和されるんだ」


「私には見えるんだけど白い炎の力が恐怖を緩和してるみたいなのよ。この炎の正体って一体、もう少しで見えそうなんだけど」

「それってどう言う事?」

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