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海蛇の猛攻、困難な探索

===時間経過===>残り時間 64分


「・・・むぅ、中々見つからないのだ」


【ビートル君】と【ガタック君】を総動員して【バハムート】の出口に繋がっていると思われる穴の内部を捜索しているのだが・・・我々がここまで来た食道と同様、トンネルのような道が延々と続いていて、やはりそう簡単には見つからないようなのだ。


やはり、この【バハムート】の体内は広すぎるのだ。もう1km以上、【ビートル君】たちを飛ばしているのに出口どころか、変わり映えの無い風景が続いているのだ。


唯一変化は、道中でモンスター・・・【バハムート・レッドマーマン】や【バハムート・ホワイトマーマン】がいることくらいなのだ。


・・・ただし、これはこれで手がかりにはなると思うのだ。


【ビートル君】や【ガタック君】から送られてくる全ての映像をチェックしていると、どうも道中でモンスターが出てくる穴と出てこない穴があるようなのだ。


【半魚人】たちや、この部屋の【バハムート・シーサーペント】を始め【バハムート】の体内には役割を持ったモンスターが多数いるようなのだ。


我々が出口だと予想しているエラを始めとした重要な器官には、それを守る役割を持つモンスターが存在していて、ソイツを見つけて倒せばクエストをクリアできると考えられるのだ。


逆に言えば、そう言った()()()()()()()()()()()()()()()()は外れの可能性が高いのだ。


現に我々がここに来るまでに通ってきた食道と思われる道には、【半魚人】たちがわんさか出てきたのだ。重要な器官、そしてそこに到る道には侵入者を排除する役割のモンスターがいると思うのだ。


とはいえ、それも予想でしかないのだから最低でも何か手かがりを見つけるまではモンスターたちのいない道にも【ビートル君】たちを飛ばし続けるのだ。


ちなみに【ビートル君】や【ガタック君】には攻撃能力が無いので、道中でモンスターたちを見つけても接触せず逃げの一手なのだ。・・・逃げ切れずに破壊されないかヒヤヒヤものなのだ。


同時に平行してラグマリアやブランたちにも空気の流れや匂いを元に調査してもらっているのだ。


ただし、今この場所では巨大ロボットと超巨大ウミヘビが超絶バトルを繰り広げているので、ラグマリアたちもある程度穴の中に入らないと調査できないようなのだ。つまり、一つ一つの穴の調査に時間がかかっているのだ。


ここまで調査に手間取るとなると、確かにアルクの言うとおりリスクを押してでも手分けし、さらに戦闘と同時平行で調査を行うのは英断だったと思うのだ。


そのアルクが乗るアークカイザーの戦いはアーニャに見てもらっているのだ。無論、ただ見学してもらっているのではなく、多少の距離があるとはいえすぐそばで戦闘が起こっている以上、いつこちらに飛び火してもおかしくないのだ。その監視をお願いしているのだ。


「アルクさん、押しているようですが・・・やっぱりウミヘビさん、手強いみたいなのです」


むぅ・・・やはり相手がボスモンスターともなればアルクといえど苦戦は免れないのだ。一刻も早く出口を見つける必要があるのだ。


クエストの残り時間はもうすぐ1時間を切るのだ。


それはつまり・・・制限時間がもう半分も残っていないという事なのだ。





===視点切替===>アルク


アヴァンたちは出口への道の捜索を行っている間、俺はこのウミヘビ野郎に妨害されないよう、コイツの相手に専念する。


幸いウミヘビ野郎は自身を傷つけた俺達・・・つまりアークカイザーを敵と認識してこちらを睨みつけている。これなら、よほどの事がない限りアヴァンたちに意識が向くことは無いはずだ。


あとは流れ弾がアヴァンたちの方向に行かないよう注意すれば良い。


「カイザー。目の前の敵にもだがアヴァンたちの位置にも注意してくれ」


『委細承知デス。オ任セ下サイ』


フッ、頼もしい奴だ。


俺一人であったのなら、さすがに背後にいるアヴァンたちにまで気が回らなかっただろう。しかし、今の俺は一人で戦っているわけじゃない。頼れる仲間と戦っている。それにロボットであるカイザーならセンサーを使って見えない位置にいるアヴァンたちの事も完璧に把握しているからな。安心して任せられる。


「クルッ、クルー!!」


「だう!!」


と、カイザーを頼りにしていたら、他にも頼れる【眷族】であるアーテルとアウルが騒ぎ出した。


自分たちも何か役立ちたいという事なんだろう。


「わかったわかった。それじゃあ、お前達の力を貸してもらう。【シャイニングフェザーインパクト】!【オービットソード】!!」


【クランメカロイド】であるアークカイザーの能力により、一緒に乗り込んだアーテルやアウルのスキルを使うことが出来る。アークカイザーの背中から生えた光の翼から無数の光の弾丸が発射され、さらに光の剣も飛んでいく。


「シャー!?」


その様子に驚いたのか、ウミヘビ野郎は混乱しながらこちらの攻撃を受け止めている。ここで更にダメ押しだ。


「【グランディスフライザッパー】全機射出!」


今度は手持ちの【グランディスフライザッパー】10機を全て射出。


「エナジーブレード展開!」


さらに【グランディスフライザッパー】の刃からエナジーブレードを生成。【グランディスフライザッパー】は実体の刃のエナジーの刃を両方使うことが出来る大変便利な【兵器】なのである。


「行け! ザッパー!!」


10機の【グランディスフライザッパー】が一斉にウミヘビに向かう。


光の弾丸によって撃ち抜かれ、光の剣とエナジーの刃によって切り裂かれる。


まさしく猛攻を仕掛ける俺達に対し、ウミヘビは・・・


「キシャーーー!!」


「なに!?」


なんと、自らが傷つく事をなんとも思っていないかのようにこちらの攻撃をもろに食らいながらも突進してきやがった!


正気か? 自ら攻撃の中心に飛び込んでくるなんて・・・自分の防御力を過信しているのか?


迫り来るウミヘビの顔・・・体当たり、いや頭突きか? しかし、そんな単純な攻撃を食らうはずが無いだろうに。


「避けるぞ、カイザー!」


『了「キシャーー!!」・・・!?』


アークカイザーが避けようとした所で・・・ウミヘビの()が、まるで槍のように伸びてきた。


ドゴッ!!


間一髪、避け・・・きれなかった。ウミヘビの舌の攻撃により、アークカイザーの右脚が吹き飛んだ。


「カイザー!?」


『マダデス! ()ガ来マス』


アークカイザーの言うとおり、ウミヘビは舌を槍のように連続で突き出してきた。


こんな攻撃手段も持っていたのか・・・しかも、速い!


「【俊天の疾走(アーク・アクセル)】!」


俺は加速スキルを使ってウミヘビの舌を回避、その場を高速で離脱する。


しかし、その先には・・・ウミヘビの尻尾が!?


こっちの動きを読まれた!? 駄目だ、避けきれない!!


ならば・・・


「【力天の強豪(アーク・ブレイズ)】!【グランディスバンカー】!!」


今度はパワーを上げ、再度右腕に装着した【グランディスバンカー】を尻尾に向かって撃ち抜く。


ガキィィィン!!!


鈍く強烈な音を発しながらぶつかるバンカーとウミヘビの尻尾。


結果は・・・バンカーが尻尾を弾いた! どうやら【力天の強豪(アーク・ブレイズ)】を使えばパワー負けはしないようだ。


しかし・・・


「キシャー!!」


尻尾攻撃が効かなかったことに怯むことなく、ウミヘビは消化液を連続して吐きかけてくる。


猛攻を仕掛けていたつもりが、いつの間にか逆転してしまったぜ、チクショーめ!


『・・・マスター、新タナ問題ガ発覚シマシタ』


「既に問題だらけだが、何だ!」


消化液を避けつつ、右脚を修復中のカイザーの報告を聞く。


『コノ部屋ノ底ニアル消化液ノ水位ガ上昇シテイマス』


・・・なに?


実際に自分の眼で底の方を見てみると・・・たしかに消化液の量が増えている。


まさか、あのウミヘビが吐き出した消化液が底に溜まっていっているのか? いや、この巨大な空間に溜まっていた消化液の量が、そこまで急激に増えるほどとは思えない。


・・・もしや、時間経過で増える仕様なのか? ここが【バハムート】の胃であることを考えると消化液の量が増減しても不思議ではない。


となると、このまま時間が過ぎれば・・・この部屋、つまり胃が消化液で満たされる?


そうなれば出口を見つけるどころの騒ぎじゃない。俺達は消化液に飲み込まれて全滅だ。


今回の緊急クエストの制限時間って、そういうことなのか!?

(*・ω・)*_ _)ペコリ


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