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闘争の天使

なんとかケナズを倒す事は出来たが、戦いはまだ終わっていない。


ガキンッ!!


俺の死角から振り下ろされてきた大剣を【王剣アウルディオン】で受け止める。


「アハハハハ! ケナズを倒すなんてさすがだね! それにその剣・・・前回より格段に強くなってるじゃないか!!」


「お前にだけは言われたくない」


大剣の持ち主は当然ながらゼルエルだった・・・が、アテナたちが相手をしていたはずなのに何故ここに?


横目でアテナたちの方を見てみると・・・レオーネとフィオレが倒れているな。だが、まだHPが0にはなっていないようでアテナが回復している。ゼルエルにやられたのか?


そんな3人を庇うようにアルマとアーテルがケレズの前に立っている。


・・・あれもゼルエルの仕業か? だが数の上ではこっちの方が上のはずなのに・・・もしかしてわざとか? わざとレオーネたちにトドメを刺さずに回復に手を取られるように?


だとしたら許せんな。


「ゼルエルの相手はこっちでする! そっちは頼んだぞ!」


俺はゼルエルから目を離さず、そう叫ぶ。少しでも気を抜くと押し切られそうだからだ。なので直接確認はできなかったが、気配から察するにアーテルたちはケレズの相手に集中してくれるようだ。


「ハハハ! 1対1とは嬉しいね! 1階でのリベンジをしてあげるよ!!」


「悪いが結果は1階と同じだ。【俊天の疾走(アーク・アクセル)】!!」


俺は速攻でケリを付けるべく、一階の時と同じように加速した。だが・・・


「ハハハ!」


!? 追いついてきただと!? スキルを使った様子はないのに・・・自前のステータスだけで追いついてきたっていうのか!?


やはり、こいつ・・・1階で戦った時とは全然違う!!


「【ミーティアルスラッシュ】!!」


加速しながらスピード重視の攻撃を放つ・・・が、ゼルエルは持っていた大剣を盾のように構えて全ての攻撃を防いだ。【王剣アウルディオン】による攻撃にも関わらずゼルエルの大剣はビクともしない。


「【不朽の大剣】か!?」


「ご名答!!」


破壊不能効果がある武器か・・・しかし、その効果の分、攻撃力は低いはずなのに・・・ゼルエルにはそれを補うだけのステータスがあるってことか。


・・・長期戦は不利だな。


「【力天の強豪(アーク・ブレイズ)】! 【マキシマムスラッシュ】!!」


スピードだけではなくパワーも上げて一気に勝負に出る。


「ハハハ! すごいね!【人間】でありながら、ここまで僕に肉薄できるなんて!!」


しかし、それでもゼルエルは対応してくる。凄まじいパワー、凄まじいスピード、これはカオスにも引けを取らない。


「ちっ! 【人間】より【天使】の方が優秀だと言いたいのか!?」


「うーん、基本的にはそうだね。皆、自分の向き不向きを確認したらさっさと自分にあった種族に【転生】してしまうから、君みたいに【人間】のまま強くなったのは希有だ!!」


・・・確かに【人間】は平均的なステータスで不得意な分野が無い反面、突出した能力もない。


俺は攻撃寄りにステータスを偏らせているが、種族的な意味では俺より上の奴はいくらでもいる。


同様にそれを補う手段もだ。


「【人間】を舐めるなよ!」


「ハハハ、【聖人】であるケナズを倒した君を舐めるなんてとんでもない! ()()()に出せる全力でお相手するよ!!」


そうか・・・ケナズは【聖人】だったのか・・ということはケレズも・・・って今は偏らせてにしなきゃいけないことはそこじゃねえ!


ゼルエルも本気でくるのならこっちも全力で応えないとな!


【人間】の戦い方を見せてやるぜ!


俺は【閃槍アーディボルグ】を取り出す。向かって右手に【王剣アウルディオン】、左手に【閃槍アーディボルグ】というとてもバランスの悪い状態になったが、今は仕方がない。


さらに・・・


「【闇魔法】を【魔法付加(エンチャント)】!」


【天使】の弱点属性である闇属性を付加。いかにゼルエルといえど有効なはずだ。


「へぇ、君もやる気だね。・・・それにその槍、【不朽の槍】を基にした物だね? 性能はともかく、本質的には【神器】に近い・・・それを加工出来る者がいるとはね」


「【神器】?」


またここに来て新たなワードが。


「そう、【神器】・・・文字通り神の力が宿った武器のことだよ。生半可な物では神の力を受け止めきれないからね。不朽の武器のような特別な物を素材にする必要があるのさ」


・・・不朽の武器は【神器】の素材・・・なるほど、そう考えれば破壊不能効果なんて破格の性能が付いているのも納得が出来る。


それが俺たちにも手に入るってことは・・・俺たちにも【神器】を作れる可能性があるってことか?


これは後でガットにも報告だな。


だが、今はそれよりも・・・


「・・・【神器】なんてものがあるのなら、なぜお前はそれを使わず、不朽の武器を使っているんだ?」


素朴な疑問をゼルエルにぶつける。とはいえ、現時点で出して欲しいとかそういう訳ではない。むしろ出してこないよな?という確認の意味が強い。


「ハハハ、残念ながら20階までは【神器】の使用は禁止されているんだよ!君たちが僕たちを倒すことが出来たら、見れるチャンスもあるかもね!」


・・・つまり21階以降では【神器】を持っている敵が出てくると言うことか。となると・・・その敵を倒すことができれば俺たちにも【神器】を入手できる可能性があるってことか。


これはラングにも報告だな。


そして、今の言い方だとゼルエルも【神器】を持っているようだが、今は出すことが出来ない、と。それは朗報だ。


むしろゼルエルは【神器】を見るにふさわしいかを確かめる番人としてこの階に現れたのかもな。


「ならば、お前を倒してこの目で【神器】とやらを確認させてもらう!!」


「ハハハ、やってみると良い!!」


すいません


少々体調不良につき、


しばらく更新出来ないかと思います。


いつもお読みになって頂けてる方々には大変申し訳ありません。

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