再臨
【バイコーンブラウ・レガル】を倒し、絶好調で【試練の塔】を登っていく俺たち。
それでは引き続きダイジェストでどうぞ。・・・手抜きじゃないかって? ノーノー、ほどよく簡潔に情報を伝えるための努力の賜物なのですよ、はい。
===移動===>【試練の塔 16F】
「・・・バチバチいってるな」
「【雷の上級邪霊・レガル】だそうよ」
「とうとう【上級邪霊】まで出てきたか・・・来るぞ!!」
「キャッ!! ビリビリ来ました・・・!? か、体が動きません!?」
「やべぇ!【麻痺】か! 誰か動ける奴いないか!?」
「だ、駄目! 私も動けない!!」
「マスター!!」
「おお、カイザー! お前は動けるのか!【リカバリーポーション】を! 急げ!!」
「了解デス!!」
===移動===>【試練の塔 17F】
「・・・かわいいもぐらさんですねぇ」
「敵だからな? アルマ」
「【スワットモール・レガル】・・・逃げ足が速く、すばしっこいって」
「そうか、なら逃げられる前に・・・ってもういねぇ!!」
「見てください! あそこに!!」
「いつの間にあんな所に・・・! 地面に潜っただと!?」
「あ! 今度はあっちに!!」
「もぐら叩きかよ!?」
「こっちにも、そっちにも、あそこにも、どこそこにも!!」
「一匹じゃねぇのかよ!?」
「一体、何匹いるのかしら・・・当然、全部倒さないとクリアにはならないのよね」
「仕方ないな。全員、可能な限り散って出てきた所を近くの奴が倒していこう」
===移動===>【試練の塔 18F】
「・・・」
「・・・」
「・・・この部屋中に浮かんでる丸いのは・・・」
「爆弾みたいね・・・空中機雷って奴かしら? 接触すると簡単に爆発するタイプみたい」
「どう見ても何百個もあるよな。しかも、この爆弾が敵ってわけじゃないんだろ?」
「ええ、敵は・・・部屋の中央にいるアイツね。【シグナルドロイド・レガル】・・・信号機にしか見えないわね」
「赤ランプが点灯しているようですが、何の意味があるんでしょう?」
「どうせ碌な意味じゃないだろうな。変化が起きる前に倒したい所だが・・・爆弾が邪魔だな」
「あ! 黄色ランプに変わりました!」
「うおっ!? 爆弾が一斉に動き出した!・・・けどなんかゆっくりだな」
「攻撃・・・には見えないわね。余裕で避けられるし・・・」
「・・・赤が停止、黄色が徐行という事でしょうか? となると青になったら・・・」
「・・・」
「・・・」
「青ニナリマシタ! 高速デ爆弾ガ向カッテ来マス! 迎撃ヲ!!」
「待て、カイザー! 下手に攻撃すると大量の爆弾が誘爆するぞ! アルマ!【風魔法】で爆弾の軌道を変えてくれ! アーテル、速攻であの信号野郎を倒すぞ!!」
「わかりました!!」
「クルッ!!」
===移動===>【試練の塔 19F】
「ちぃ! でかい図体のクセになんてすばしっこいんだ!!」
「【ジェノクロコダイル・レガル】・・・あの巨大な口に巻き込まれたら一巻の終わりよ!!」
「大の大人2、3人が丸呑みできそうなほどの巨体ですからね! あんな大きな口を開けて迫られてるのが正直、怖いんですが! 何時まで逃げ続ければ良いんですか、アルクさん!!」
「大丈夫だ! 今頃、アーテルたちがワニ野郎の背後にまわってる!!」
「クルーッ!!」
「だうー!!」
「ガオォ!!」
「ピュイー!!」
「バスター発射!!」
「おお! やったか!?」
「アルクさん! それフラグですよ!!」
「駄目! まだピンピンしてる!!」
「くそー! 頑丈なワニだな! ・・・アテナ、アルマ! ひきつけ役は俺一人でやるから二人も攻撃役にまわってくれ!!」
「アルク!?」
「大丈夫なんですか!?」
「いざとなったら腹の中からぶち破ってやる! 来い! ワニ野郎!!」
・・・
・・
・
「ふぅー・・・危なかったな」
巨大ワニ野郎をなんとか撃退し、一息つく俺たち。
「もうちょっとでパクっと食べられる所だったわよ・・・」
「口の中が弱点だとわかったのは良いんですが、あのワニさんの正面に立つのは怖かったです」
ホント、画的にもヤバイことになりそうだったからな。途中でアーテルとアウルが食われそうになった時はきもを冷やしたぜ。
やはりと言うべきか、上階に上がれば上がるほど強敵になっていく。それはレベルだけの問題ではなく、戦い方、環境、性質、弱点などなど色んな要素を含めて、だ。
そして、いよいよ次が20階。レベル的に言えば俺たちと同レベルの敵が現れることになる。そしてそれ以降の階は俺たち以上の敵が現れることになる。
いわば節目の階と言って良いだろう。
ここは一つ、気合を入れて臨まないとな。
回復を行い、万全の状態で俺たちは上階へと向かった。
===移動===>【試練の塔 20F】
「私は帰ってきた!!」
「「「・・・」」」
・・・20階に着いた途端、部屋の中央でなにやら叫んでいる奴がいた。しかも言ってることは意味不明だ。
いや、言葉の意味はわかるんだよ? それを叫んでいるのが、1階で倒したはずのゼルエルなのだから意味も通るし。わからないのは何故【天使】であるゼルエルがターミ○ーターやガ○ー少佐のネタを言っているのか、だ。
一応、ゼルエルがこの場にいるのは不思議ではない。たしか最初に【試練の塔】に来たときにも、上階で本当の力を発揮したゼルエルと当たる事があると言っていたからな。
しかし、この場においては別の問題がある。
「・・・はぁ」
「何を言ってるんですか、ゼルエル様」
・・・ゼルエルは一人ではなかったのだ。
ゼルエルの後ろに一組の男女が控えていた。背中に羽が生えていない所を見ると【天使】ではないようだが、いかにも神聖そうな鎧を着込んでいる。なにより顔も体格がそっくりで、両者ともに中世的な印象を受ける。辛うじて声色や鎧の形で男女の区別がつくくらいだ。
「なんだい、なんだい! ノリが悪いよ二人とも!!」
なぜか二人を見て不満そうなゼルエル。しかし、なにかに気がついたのか、こちらに振り返る。
「そういえば君たちは初めてだったよね? この二人はケレズとケナズ。こっちがケレズでこう見えて女の子だから気をつけてあげてね。こっちはケナズ。こう見えて男の子だから注意してあげてね」
「「どういう紹介の仕方ですか!!」」
・・・多分、女らしくも男らしくも無いということなのだろうが、賢い俺は決して口に出さない。そして漫才やるならどっか余所でやって欲しい。
「・・・で? 20階の敵はお前達三人、というわけで良いんだよな?」
ほっとくと何時までも話が進まそうだったので強引に割り込ませてもらう。
「そうだよー。あ、ちゃんと僕の力を20階相当分に解放しているから、1階で戦ったときの僕だと思っていると痛い目にあうよー」
「それはわかってる」
ゼルエルから感じられる【神気】が1階とは比べ物にならないほど上がっている。レベルのことを考えてもその実力は押して知るべしだろう。・・・20階相当分に解放ってことは、まだ余力があるってことなのだろうな。つまりゼルエルにとってはまだまだ全力では無い、と。一体、何回まで登ればゼルエルの全力を見れるのだろうか。
・・・いや、今はそれよりも目の前の敵だ。
「・・・アテナ、アルマ」
「わかってるわ」
「はい」
向こうは三人に対して、こっちは三人ぷらす【眷属】たち。数の上では有利だが、相手が相手だけに油断は禁物だ。
すぐさま臨戦態勢に入る俺たち。
「・・・良いね良いね。言葉は無粋、語るなら戦いでって感じかな? そういう戦士然としている人は好きだよ。・・・ケレズ、ケナズ、油断しないでね?」
「「はい!」」
そう言って三人も武器を構えた。
ゼルエルは大剣を、ケナズは二本の刀を、ケレズは・・・こっちは良く分からないな。短い棒を持ってるみたいだが・・・何の武器だ?
「さあ、始めようか」
しかし、その疑問を解く前に戦いは始まってしまったのであった。
(*・ω・)*_ _)ペコリ
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