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お引越し

「というわけでお引越ししようと思う」


「「「「「「はい?」」」」」」


・・・あの後、ラングとガットと別れた俺は一旦ログアウトし、いつもの時間に再びログインしてきた。


そして今、俺は【アークガルド】クランメンバーの前でラングの提案について話しているところである。


なおアーテルたちは中庭で遊(以下略)・・・ほったらかしばかりでごめんよ。また今度一緒に遊ぶからな。


まあ、それはそれとして・・・


「意味がわからないんだけど?」


「どうして急にそんな話になったんですか?」


それはそうだろうな。これだけで分かったらエスパーかなにかだ。・・・アテナさんとアルマさんは普段からエスパー並みに俺の心を読んでるけどな!


「元々はラングからの提案、というか要望なんだが・・・ぶっちゃけ苦情でもあるな」


「苦情? どういうことなのです?」


そうなのだよ、アーニャ。しかも結構切実らしいのだよ。


「どうも昨日から【インフォガルド】にプレイヤーたちが大挙して来ているらしい」


原因は・・・まあ、言うまでもなく俺、というか俺たちだ。俺が優勝したことはもちろんだが、アテナたちの活躍を見てる人はしっかり見ていたらしく、俺たちのことを聞きたいプレイヤーたちが殺到しているらしい。


・・・あとラング曰くアテナたちの強さもそうだが容姿も・・・という理由あるそうだ。噂では非公式ながらファンクラブ的なものができているとかなんとか。トーナメントに出ていないアーニャもミーシャを始めとした【眷属】持ちに人気があるらしいし・・・うちのクランの女性陣は人気者らしい。


「それはさぞや儲かって良いことなのだ」


俺もそう思うのだが、話はそう簡単ではないのだよ、アヴァン。


ちなみにアヴァンも売り出している【兵器】が好評で人気らしいし、アスターが売り出した【精霊界】産の野菜とかも人気・・・なるほど、【アークガルド】のことを聞きに来るプレイヤーが殺到してくるのもうなずけるな。


「それがどうも【インフォガルド】のクランホームの許容オーバーなくらいプレイヤーが来ていて困ってるらしいんだよね」


【インフォガルド】のクランホームはレストランとバーを足して2で割ったような感じで、かなり多くの人が入れるようになっているのだが・・・


「そんなに人が来てるんすか!?」


そうなんだよ、アシュラ。びっくりだよね。


「ホームの中に入りきれず、ホーム前にまで長蛇の列が出来ているらしい」


情報屋クランである【インフォガルド】のクランホームは誰でも入店できるように【人間界】の一般道に立ち並ぶ店のような感じになっている。その道にまでプレイヤーが溢れているというのだ。


「そんなにですか・・・トーナメント効果、恐るべしですね」


俺もその話を聞いて実感しているところだ、アスター。


まだ2日なのにこれだからな。今後ますます増えていくだろうし・・・落ち着くにはしばらくかかるだろうとのことだ。


「ちなみにガットの所の【アイゼンガルド】も似たようなことになっているらしい」


正直、ラングもガットも予想以上だそうだ。クランメンバーだって24時間対応できるわけでもないし、大変なようだ。


「クランホームの拡張やメンバー補充も考えたらしいが・・・そんなすぐにとは行かないし、今の状態では焼け石に水だろうとのことだ。それに資金の問題もある。・・・まあ、俺のせいっていうのもあるからその資金のいくらかを俺が出しても良いと思ってたんだが・・・ラングから提案されてな」


「提案? それが引っ越しに繋がるの?」


「ああ・・・【アークガルド】【インフォガルド】【アイゼンガルド】用に・・・1エリアを買い取ろうと思ってな」


「「「「「「はあ!?」」」」」」


・・・そんな驚くことか? ・・・驚くか。


しかし、今はそれができちゃうんだよねぇ・・・恐るべし、お金の力。


と、いうわけで早速下見に行ってみよう!!


===移動===>【人間界】購入予定エリア


「ちょ、ちょっとアルク、ここって・・・」


「どう見ても、ですね・・・」


そう俺たちがやって来た購入予定エリア。それは・・・


「無人島だな」


そう、ラングの提案とは3クラン合同でエリア・・・今回の場合、無人島を丸々購入しちゃおうというものなのだ!


「ここの無人島は・・・50万平方メートルの広さを持つ円形の島で、周囲は海、外周部は砂浜。中央部は緩い山になっていてその周囲は森になっている。・・・まさに島って感じだな」


ちなみに50万平方メートルといえば東京ドームおよそ10個分。東京ディ○ニーランドと同じくらいの広さである。・・・広すぎだな。


「今はこれがデフォルトだけど、購入した後は自由にカスタマイズ可能。景観を変えたり、ホームを何個も設置したり、プレイヤーの入場制限を設定したり、などなど」


これだけ広大な島を自由に弄れるとは、なかなか壮大だね。


「そしてお値段はちょっとお高めの10億G」


「「「「「「たっか!?」」」」」」


うん、そうだねー・・・高いよねぇ・・・でも今の俺たちなら買えちゃうんだよねぇ・・・


ちなみにリアルで無人島を購入しようとすると数千万~数億円かかるそうです。


「ここに・・・引越し、ですか?」


「そうだな。具体的には山の中央付近に今の俺たちのクランホームを移動させて、山の麓の森部分を一部のけて【インフォガルド】と【アイゼンガルド】のクランホームを移動させる予定だ」


転移装置(ポータル)】も設置するから、俺たちのクランホームはそのまま利用可能だ。ログイン、ログアウトも今まで通りできる。感覚的には庭が広がった感じ?・・・庭ってレベルの広さじゃないけど


「ふむ・・・ということは、この場所は誰にでも訪れる事ができる、ということなのだ?」


「そうだな。ただし、森までは入れるけど山には俺たち【アークガルド】のメンバーと招待されたプレイヤーしか入れないようにする予定だ」


元々、俺たちはソロプレイヤーの集まりだし、こうしておけば他のプレイヤーたちに煩わされることもないだろう。それに俺たち用の施設を作ることもできるしな。


「た、確かにこんだけ広かったら何人いても余裕で入れそうっすね。それに森や海でも遊べそうっす!!」


「そうだな。ここならクランホームに入れないプレイヤーでも時間を潰すことができるだろう」


適当にベンチなり遊具なり置いておけば案外憩いの場的なものになるかもしれん。


「ふわぁ~・・・規模が違いすぎるのです」


そうだねぇ・・・無人島を丸々買っちゃったんだからねぇ・・・某お笑い芸人みたいだ。


「確かにこの規模だと、僕たち7人と【眷属】たちだけで使うのは・・・広すぎですねぇ」


これだけ広大な場所ならアーテルたちがカクレンボとかしていても絶対見つからないよな(笑)


「とまあ、こんな感じだ。とはいえクランホームは俺一人の物じゃないから、こうして皆に相談しているわけだ。なにか不満があるのなら遠慮なく言ってくれ」


ぶっちゃけ資金は俺が出すから誰も損しないんだよね。今回は()()()()も入っているからクラン資金ではなく俺の個人資金から出すつもりだしな。とはいえ、皆の意見を無視して強行する気は微塵も無い。今頃、ラングとガットもそれぞれのクランメンバーに提案しているはずだ。


「私は反対しないわ。ロゼやヴィオレに会いやすくなるしね!」


「私もです。この広さならフィオレたちが【成体】化して遊んでも大丈夫そうですね」


「元々クランホームはアルクさんたちが手に入れた物ですし、アーニャは文句はないのです」


「うむ、今まで通りに活動できるのなら、我としても問題ないのだ」


「面白そうっす! いろんな人と出会えそうっす!!」


「僕も大丈夫です。まあ、僕は【精霊界】の畑の世話もあるのであんまりこっちにはいないかもしれませんけどね」


・・・ふむ、反対意見はないようだな。では【アークガルド】としては購入には賛成で。


この後、ラングとガットから、クランメンバーからの了承が取れたと連絡が来た。


というわけでさっそく購・入!!


ポチっとな!!


・・・クッ! これで俺の残り所持金は40億Gちょっと・・・なんだ、まだまだあるじゃん。


これでこの無人島は俺たちのものだ!


なお、【転移装置(ポータル)】にこの島、正確にはこのエリアの名前を登録しなきゃいけないんだが・・・購入者特典として俺が名前を決める事になった。


「ここは分かりやすく・・・【レギオンガルド島】で」


さて! 名前も決まった所でさっそくお引越しだ!!


(*・ω・)*_ _)ペコリ


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