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眷属たちと共に

地上から空中へと戦いの場を変えてもなお、カオスたちからの猛攻は続いた。


ディーラの白いブレスや白い雷をアーテルの機動力で避ける。


ラグゼノアのミサイルとランチャーの攻撃を【グランディスチェイサー】の援護射撃で迎撃する。


エンマの繰り出してくる白い刀をアウルのスキルを借りて受け止める。


そして・・・


ガキン!!


カオスの【双神刀ブライ】の一撃を【豪剣アディオン】で受け止める。


「・・・どうした? 試合が始まった時に使っていたアークなんとかいうスキルは使わないのか?」


「やかましい!お前だって使ってこないだろうが!!」


・・・確かに、カオスの言う通り、【天凱十二将】のスキルを使えば()()()()()の奴らを倒す事もできるだろう。


ただし、【天凱十二将】のスキルは一発勝負のスキルか、消耗の激しいスキルのどちらかしかない。長期戦には向かない上、敵が複数いる場合に使うのは厳しい。


なによりカオスが使っていたユベルなんとかいうスキルに対抗できるのは【天凱十二将】のスキルだけだ。対抗手段が無ければ一気に追い詰められるのは目に見えている。


そしておそらく、カオスの使っていたスキルは【天凱十二将】のスキルのようにBPやMPを大量消費するスキルだろう。しかし、先ほどまでカオスは戦いを【眷属】たちに任せて休んでいた。対して俺は常に戦い詰め・・・つまり、スキルの使用時間は向こうの方に分がある。


こうなってくると俺の方はよっぽどのチャンスか、よっぽどのピンチでもないと【天凱十二将】のスキルを使うことは出来ない。下手に使えば、それが更なるピンチを招く。


それをカオスの奴は承知の上なんだろう。だからこそ自らはスキルを使ってこない。だからこそ挑発してくる。後出しでスキルを使っても余裕だと思っているのだろう。


・・・つくづくむかつく野郎だ。


「【ミーティアルスラッシュ】!!」


「・・・おっと」


俺が振るう【豪剣アディオン】に対し、一歩引いて避けるカオス。そこに・・・


「ぎゃおおお!!」


ディーラの尻尾鉄球が迫ってくる。


「クルー!!」


「【ヴァーティカルチャージ】!!」


アーテルが即座に体勢を変え、俺が【豪剣アディオン】による突きを尻尾鉄球に放つ。


ガキンッ!!


・・・ほんっとに堅いな。恐竜の皮膚ってこんなに堅いもんなの?


「【ウィンゼルヴミサイル】全弾発射!【ウィンゼルヴランチャー】シュート!!」


ディーラと入れ替わる形で、今度はラグゼノアがミサイルとランチャーの雨あられを放ってくる。


「【グランディスバスターキャノン】!!」


【グランディスチェイサー】による援護射撃で撃退するが・・・出力が落ちてきている。そろそろ【グランディスチェイサー】も限界か。


「・・・うっとおしい。【双刃・疾風連斬】」


・・・ちぃ!カオスの奴が【グランディスチェイサー】に斬撃を・・・食い止め・・・


「ムムーッ!!」


・・・ようとしたところで邪魔が入った・・・エンマだ。


10本の白い刀で壁を作るように立ちふさがっている。


「どけぇ!【ミーティアルスラッシャー】!!」


「クルルーーー!!」


【豪剣アディオン】による斬撃とアーテルの【シャイニングフェザーインパクト】でエンマの刀は砕いたが・・・遅かった。


ドゴンッ!!


カオスの斬撃を食らい、墜落していく【グランディスチェイサー】。


くそっ! また一歩追い詰められた!・・・すまん、アヴァン!!


「・・・さて、邪魔者は消えた。・・・そろそろ終わりにしようか。・・・エンマ」


「ムムッ!!」


カオスの奴がエンマを自分の下に呼び寄せた・・・これはまさか・・・


「・・・【精霊憑依(レイ・ポゼッション)】だ」


「ムムー!!!」


カオスの言葉と共にエンマがカオスの中に吸い込まれていく。


同時にカオスの体から白いオーラが立ち込めていく。


とうとう、カオスの奴も【精霊憑依(レイ・ポゼッション)】を使ってきやがったか!!


「・・・エンマの【精霊憑依(レイ・ポゼッション)】の効果」


カオスの体から立ちこめていた白いオーラが・・・【双神刀ブライ】に移動して行く。


「・・・消費無しに【神刀術】を使えるようになる。【白冥斬破】」


「・・・!?」


カオスはその場で【双神刀ブライ】の内一本を振るった。すると大刀から巨大な白い斬撃が放たれてきた。


「クルーー!!」


アーテルの緊急回避のおかげでなんとか逃れられたが・・・あぶねぇ、あんなのが当たったら一環の終わりだ。


「【ウィンゼルヴバンカー】アクティブ」


「・・・!!」


しまった! いつの間にかラグゼノアが背後に! カオスの【精霊憑依(レイ・ポゼッション)】に意識を囚われすぎた!!


ガキンッ!!


俺は【豪剣アディオン】を盾にしてラグゼノアのバンカーを防ぐ。


「・・・隙だらけだぞ。【白冥一刀】」


「!?」


いつの間にか近づいていたカオスの大刀による突き。


「くそったれ!!」


俺は力づくでラグゼノアを押し返し、カオスの大刀をギリギリで避け・・・


「【冥獄の(ユベル・)獣は疾く駆ける(レンツァ・フェリル)】」


・・・!? さらに加速だと!? ・・・駄目だ!避けきれない!!


ザシュッ!!


・・・背中を切られた。同時に・・・


「だう!?」


俺の体からアウルが弾き出された。


俺たちの【精霊憑依(レイ・ポゼッション)】が無効化された!?


「だったらもう一度!【浄化(ピュリフィケイション)】!【精霊憑依(レイ・ポゼッション)】!!・・・!?」


発動・・・しない?


「・・・無駄だ。【双神刀ブライ】の効果は神の力に近い。通常の【浄化魔法】では役に立たん」


そんな・・・それじゃあもう、【精霊憑依(レイ・ポゼッション)】は・・・


そんな俺たちに追い討ちをかけるように・・・


「ぎゃおおおおおおお!!!」


「しまった!!」


ディーラの奴が体当たりを仕掛けてきやがった!! 俺はとっさに直ぐ傍にいたアウルを抱き寄せたが・・・


ドガッ!!


「ぐあっ!?」


「クルー!?」


「だう!?」


・・・なんて威力だ、めちゃくちゃしやがって・・・おかげで俺もアウルもアーテルの背から放り出されてしまった。


地面に落下していく俺とアウルが見た光景。


それは・・・アーテルの直ぐ目の前にいる・・・カオスだった。


アーテルが危ない!!


「【エナジーフェザー】・・・!?」


起動しない・・・カオスに斬られたときに壊されたのか!?


「・・・終わりだ。【白冥煉獄斬】」


カオスの持つ二本の大刀が・・・アーテルを切り裂いた。


「アーテルーーー!!!」


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