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混沌なる戦場

「【ウィンゼルヴバンカー】アクティブ」


ラグゼノアはハンマーを片手持ちに切り替え、さらにもう片方にバンカーを取り出してきた。・・・当たり前と言えば当たり前だが、カオスと同じ【兵器】を持っているのか・・・


「アタック!!」


「おっと!!」


バンカーとハンマーから逃れるように高速離脱! ハンマーもそうだがバンカーも威力が高い分、動きが大味になる。隙を突かれたならともかくそんな大振りの攻撃、当たらんよ。


「【ウェポンコンテナ】アクティブ」


しかし、ラグゼノアはそれを読んでいたかのように新たな【兵器】を取り出していた。背中に・・・でっかい長方形の箱? って【ウェポンコンテナ】って言うくらいだから・・・


「【ウィンゼルヴミサイル】連続発射!!」


「うおっ!?」


ラグゼノアの背中の箱から数十発のミサイルが!? やっぱりね!!


迫ってくるミサイル群を【グランディスマグナム】で撃ち落とし、撃ちもらしたミサイルは・・・


「【スピンガード】!」


【閃槍アーディボルグ】で防ぐ。


「【ウィンゼルヴランチャー】ダブル・・・シュート!」


ラグゼノアはハンマーとバンカーをランチャーに取り替えて、ここぞとばかりに撃ってきる。ミサイルと弾幕の嵐だ。


俺はたまらず、【エナジーフェザー】を広げて上空へ避難。


すると当然のようにラグゼノアも追いかけてくる。足と背中に小型ブースターのような物がついているのが見える。ラグゼノアも単独飛行も可能なのか。


・・・それにしてもカオスの奴から大分距離を離されてしまったな。カオスの野郎は変わらずこっちを観察しているようだが・・・動く気配が無い。


何か理由があるのか、こちらの不意を突くつもりなのか、俺たちを舐めているのか・・・


だがこれだけ距離が開けば、いくらカオスでも瞬時に距離を詰めることはできまい。こっちからの攻撃はそう簡単に届かなくなってしまったが、逆に向こうの攻撃もこっちには届かないだろう。注意は必要だが、今はラグゼノアをどう対処するか、だな。


ラグゼノアの装甲は見た目に反して想像以上に堅牢だ。ちまちました攻撃じゃあ埒が明かない。


勇天の一撃(アーク・ストラッシュ)】か【魔天の叡智(アーク・ウィズダム)】で一気に決めたい所だが・・・カオスが後に控えているのにラグゼノア相手に決め技となるスキルを使って良いのか?と考えてしまう。


そう、俺が倒さなきゃいけない相手はカオスであってラグゼノアではないのだ。


・・・もしかしたらカオスの奴は俺にスキルを使わせるために自らは動かず【眷属】たちを戦わせているのかもな。


そうだとすると、最悪ラグゼノアを無視してカオスに特攻すべきなのかもしれん・・・だが、そうなると背後からあの大量のミサイルとエナジー砲をぶち込まれる覚悟を決めなきゃならん。まさに玉砕覚悟の特攻になる。


・・・できれば勘弁願い所だな。というわけで別の作戦をとる。


ラグゼノアの攻撃を回避しつつ、俺は上へ上へと飛翔する。その先では・・・


「クルーーー!!」


「ぎゃおおお!!」


アーテルとディーラが戦っていた。


俺はアーテルのすぐそばまで接近した所で、ラグゼノアが放ってきたミサイルを()()()()()()()()()()()()()()()()()


それにより・・・


「クルッ!?」


「ぎゃお!?」


「ムッ!!」


爆煙が周囲に広がり、俺とアーテル、ディーラを包み込む。この隙に・・・


「【浄化(ピュリフィケイション)】」


アーテルに【浄化魔法】をかける。


「アーテル、俺が分かるか?」


「・・・クル?」


・・・俺の言葉に反応している。良かった、正気に戻ったようだ。【雄叫び】とやらで戦意が高揚しているのが状態異常なら【浄化魔法】で元に戻せるんじゃないかと思っていたが・・・上手く行ったようだ。


「さっそくで悪いがアーテル、【シャイニングフェザーインパクト】だ。できるだけ広範囲に、ありったけの力を込めて、だ」


「クルッ!!」


さすがアーテル。状況を上手く飲み込めていないだろうに、俺の言葉に即断即決即行動してくれる。頼もしい限りだ。


「クルーーーーー!!」


爆煙が晴れきらない中、アーテルがその翼から無数の光の弾丸を下方向、つまり俺を追ってきたラグゼノア、アーテルを追ってきたディーラ、そしてその先の地面にいるカオスへ向かって撃ち放つ。


「ぎゃおおお!?」


「コノ程度ノ攻撃!?」


カオスの野郎は遠くて見えないが、ディーラとラグゼノアには・・・当たってはいるが、あんまり効いてないみたいだな。二人とも防御力たけぇ・・・しかし、足を止めることはできた!


俺は降りしきる光の弾丸の中、一気に急降下する。


狙いはディーラでもラグゼノアでもない。


余裕シャクシャクで俺たちの戦いを観察しているカオスだ!!


「【グランディススナイパーライフル】!!」


俺は【グランディスマグナム】をしまい、代わりに遠距離用のライフルを取り出した。遠距離でもこのライフルなら当てることができる。


高速で急降下中にも構わずライフルの照準をカオスに向ける。


「!? サセマセン!!」


案の定、俺の狙いに気が付いたラグゼノアがこちらに向かってきた。ディーラは・・・アーテルのほうに向かっていったようだ。・・・戦闘中の判断としては間違っていないと思うが、【眷属】としてはもう少し主であるカオスの心配をしてやっても良いのでは無いだろうか?


「【ウィンゼルヴミサイル】全弾発射!【ウィンゼルヴランチャー】シュート!!」


よほど焦ったのか、ラグゼノアはミサイルを大量に撃ち、ランチャーを乱射してきた。


大量のミサイルとエナジー弾が背後から迫ってくるのを確認した俺は・・・


「【限定召喚】! 来い、アウル!!」


「だう!!」


急停止、そしてアウルを緊急召喚した。・・・いつもいつも大変な時に呼び出してゴメンね。


俺は反転してミサイルとエナジー弾を迎撃する。


と、同時にアウルに指示を出す。


「アウル!【オービットソード】だ! 真下の白い男を狙え!!」


「だーうーー!!」


アウルは周囲に10本の光の剣を出現させ、その全てカオスに向かわせる。


俺がラグゼノアを、アーテルがディーラを食い止めている間にアウルにカオスを攻撃してもらおうと言う作戦だ。


「マスター!!」


ラグゼノアが叫ぶが・・・間には俺もいるし、距離的にも間に合わないだろう。


・・・それに・・・このパターンだと・・・


「・・・【限定召喚】。来い、エンマ」


「・・・ムッ!!」


・・・ほら、やっぱり。


カオスの奴が召喚したのは・・・侍の姿をした幼い男の子だった。アウルと同い年くらいに見える・・・どうみても【精霊】だな。そして・・・やっぱり全身真っ白だった。白い肌と髪、白い甲冑の男の子。


・・・俺はもうつっこまんぞ。


「・・・エンマ、【飛連刀】だ」


「ムムッ!!」


侍姿の男の子は周囲に10本の白い刀を出現させ、俺たちに・・・いや、アウルに向かわせた。


「だうー!!」


「ムムー!!」


空中で10本の光の剣と刀が激しくぶつかり合う。あれは・・・刀版の【オービットソード】といったところか。


・・・ことごとくこちらの手を読まれてるな。というかカオスの野郎・・・俺たちを試しているのか? もしくは遊んでいるとしか思えねぇ。わざわざこっちの手を真似してきやがって。


「・・・コイツは【神刀の精霊】エンマ。・・・ちなみに最後の【眷属】だ」


律儀に紹介どーも!


こっちも全ての【眷属】を出し尽くしたんだよ!!


くそー、完全にカオスの手の中で踊らされてやがる。


・・・良いだろう。乗ってやる。


こうなったら総力戦だ!!


作者のやる気とテンションを上げる為に


是非、評価をポチっとお願いします。


m(_ _)m

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