表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
PR
403/797

似たもの同士

俺は【攻鎧アルドギア】・・・つまり、鎧を着込んでいるので防御力はそれなりにある。


対してカオスは真っ白い衣服のみだ。


現実的に考えればカオスの防御力はそんなに高くは無いはずなんだが・・・


「少しは痛がれよ」


カオスの奴は平然とその場に立っていた。真っ白い衣服に少し汚れが出来た程度でダメージがあるようには見えない。


「・・・多少は効いた」


・・・嘘だ! さっきから表情筋がピクリとも動かないじゃないか!!


やれやれ・・・素手では無理か。当たり前と言えば当たり前だが。


となると武器使うか、もしくは【兵器】か【魔法】を使うかなんだが・・・さてどうするか。


と俺が思案していると・・・


「・・・随分と手癖が悪いな」


カオスの奴が自分の胸の辺りを触りながら呟いた。【グランディスボム】の事を言っているのだろうが・・・正直、必要最低限なことすらも喋らない無口野郎だと思っていたから、雑談?見たいな事を言い出したのは少し意外だった。


「酷い言い草だな・・・創意工夫の結果と言え。それとも卑怯だとでも言うか?」


・・・まあ、俺自身も卑怯だなぁとは思ってはいるが。結局の所、自分より格上の相手に対してはこうして策を弄して隙を作り、虚を突いて戦うしかないわけだからな。


弱者の知恵・・・と言えば聞こえは良いが、結局は強者をはめる為の罠を仕掛けているに過ぎない。卑怯と言えば卑怯だ。


「・・・戦いに卑怯も何も無いだろう。勝者が善、敗者が悪だ」


・・・どうやらカオスも俺と似たような思考をしているらしい。勝者か敗者で善か悪かに別れるのははさすがに極端だとは思うが。


「・・・ただ感心していただけだ。このトーナメントで初めてまともにダメージを食らったからな。やはり、お前はそこらの雑魚とは違うようだな」


・・・何気にこのトーナメントに参加している奴らは雑魚ばかりだと言っているように聞こえるな。


確かにコイツの実力からすれば、大抵の奴はそう見えるのかもしれんが・・・


「ふん、嫌味のつもりか知らんが俺が戦ってきた奴らは皆強い奴ばかりだったぞ。そいつらと戦って俺は更に強くなった。だから今、ここに立っている!」


と言いつつ、気合を入れなおす。さあ、戦闘再開だ。


「【武術】系で駄目なら【魔法】はどうだ? 【結晶の短剣(クリスタルダガー)】!」


俺は【結晶魔法】で作りだした十本の短剣をカオスに向かって飛ばす。


俺はてっきり【双神刀ブライ】を出してくるのかと思ったが、カオスは・・・


「・・・【グラビティ】」


短剣たちに手をかざすと・・・全ての短剣は地面に叩きつけられ、粉々に砕けた。


「・・・!? その【魔法】は・・・」


「・・・【重力魔法】だ」


【重力魔法】! そんな【魔法】聞いた事がないぞ!?


俺だってトーナメントに向けて【魔法】スキルについては相当調べたのに・・・アルマと調べて回ったり【インフォガルド】で情報を買ったりしたが・・・【重力魔法】なんて物は無かったはずだ。


「・・・【グラビテーション】」


カオスが俺に向かって片手をかざしながら唱えた。するとカオスの掌に黒い球体が表れ・・・


「うおっ! 吸い込まれる!?」


俺の体がカオスに・・・否、カオスの掌の黒い球体に引っ張られ始めた。


これは重力・・・いや、引力か!!


なんとかこらえようとするも、どんどん引っ張られていく。


「この・・・【ファイアボール】!【サンダーボール】!!」


俺はカオスに向かって【魔法】を放つも・・・火球も雷球も、カオスの黒い球体に吸い込まれていった。


引力に飲まれたのか・・・まるでブラックホールみたいだ。


「うおっ!?」


引っ張る力がどんどん強くなっていく・・・まずい!!


「【閃槍アーディボルグ】!!」


俺は仕方無く【閃槍アーディボルグ】を取り出して地面に突き刺した。


・・・なんとか止まったか。


だがなんとか【閃槍アーディボルグ】にしがみ付いてこらえてる状態だ。


こんな状況で攻撃されて来たら・・・と、カオスを見ると・・・


「・・・【ウィンゼルヴマグナム】」


既にもう片方の手に、いつぞや見たリボルバーを構えていた。


まずい!


パァアンッ!!


「うおあっ!?」


向かってきた弾丸をなんとか避ける。


「野郎!【グランディスマグナム】!!」


俺も負けじと【閃槍アーディボルグ】に片手でしがみ付きながら、もう片方の手で【グランディスマグナム】を取り出し、発砲。


パンッ!パンッ!パンッ!!


・・・おうふ、弾丸がカオスの黒い球体に飲み込まれていった。実弾まで吸い込むのか、あれは!


パンッ!パンッ!!


対してカオスの弾丸は、まっすぐこちらに向かってくる。


アイツの弾丸は引力の影響を受けていない・・・フレンドリーファイヤ無効のせいか!? なんてずっこいんだ!!(特大のブーメラン)


そこからは銃撃戦となった。ただし、ほぼ一方的な銃撃戦だが。


なにせ、こっちは地面に突き刺した【閃槍アーディボルグ】にしがみ付きながらの発砲、それでも弾丸が届かない。


対してカオスは悠々とこちらを狙い撃ちしてくる。


幸いと言うべきかカオスの奴はその場から動く様子は無く、淡々とリボルバーを撃ってきている。なんとか避けられているが・・・時間の問題だな。


そして多分だが・・・誘われているな。


この引力がこのまま強くなっていけばどうなるのか分からないが、碌な事にはならないだろう。こらえ続けるのも限界が来るだろうし。


かといって遠距離攻撃もあの黒い球体に吸い込まれる。となると近距離戦を仕掛けるしかないが・・・この状況でまともに動けるか? 返り討ちにあうのが関の山なんじゃないか?


時間切れか、一か八かの特攻か。


どちらかがカオスの狙い・・・あるいは両方かもしれん。もしくはどちらでも良いのかも・・・


だが、このまま手をこまねいていても・・・む?


そこで俺は気づいた。カオスの掌の黒い球体が・・・試してみるか。


「【グランディスマグナム】バスターモード・・・シュート!!」


俺はカオスに向かってバスター砲を放つ。


しかし、そのバスター砲も黒い球体に吸い込まれていく・・・が。


・・・やはり、黒い球体が大きくなっている。


それが何を意味するのか確認する為に、俺は何度もバスターを撃った。


3度目のバスターを撃つと・・・黒い球体はそれ以上大きくなる事は無かった。その代わりに・・・


ピシッ!


かすかだが確かに聞こえたなにかにヒビが入る音。


同時に俺は確信した。


俺は地面に突き刺した【閃槍アーディボルグ】を引き抜き・・・


「【エナジーフェザー】!!」


背中に装備した【エナジーフェーザーマント】の翼を広げて飛翔し、引っ張る力を逆利用してカオスに高速で迫る。


「・・・」


カオスは表情を変えることなくリボルバーを撃ってくるが・・・弾丸を避けつつ、バスターを発射。


案の定、バスターは黒い球体に吸い込まれたが同時に・・・


ピシピシピシッ! パリィンッ!!


黒い球体に亀裂が走り、砕け散った。同時に引っ張る力が消える。


やはりな。あの黒い球体は何でもかんでも無限に吸い込むブラックホールではなかった。吸い込む力に制限がある【魔法】だったんだ。


とはいえ、厄介な【魔法】であることには変わりない。


【重力魔法】がある限り、遠距離戦は不利。


ならばこそ、今度こそ接近戦で!


「【グランディスバンカー】セット!!」


俺は【閃槍アーディボルグ】をしまい、代わりに腕にバンカーを装着する。今度こそ一泡噴かせてやる! とばかりにバンカーを・・・打ち込む!


「食らえ!!」


と俺が叫んだ所で・・・


「・・・【ウィンゼルヴバンカー】セット」


「・・・は?」


カオスは・・・腕に何かの機械を装着した。・・・いや、それは形こそ異なるが間違いなく俺のと同じ・・・()()()()()()()だ。


「・・・フンッ」


俺が打ち込んだバンカーに正確に合わせるようにカオスもバンカーを打ち込んできた。


ドゴッッッ!!!


轟音と、ミシミシという嫌な音を立ててお互いのバンカーは・・・弾かれた。


「・・・お前、【兵器】まで!?」


「・・・複種の装備を使うのはお前の専売特許ではない。【ウィンゼルヴランチャー】」


カオスは・・・その手にリボルバーの代わりに長砲身の銃を取り出していた。


「・・・シュート」


その銃から発射された閃光が・・・俺に迫ってきた。


作者のやる気とテンションを上げる為に


是非、評価をポチっとお願いします。


m(_ _)m

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ