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聖剣の使い手

試合開始そうそう開幕パンチ!


・・・を決めようとしたのだが・・・


シュッ!!


それよりも早くラーサーの【聖剣】による()()が目前に迫っていた。


何時の間に【聖剣】を抜いたのか、何時の間にこの距離を縮めたのかも分からないほど一瞬で目の前まで迫ってくるラーサー。しかも顔面一直線、串刺しコースである。


・・・速いな。突き出してくる銀色の【聖剣】は、確か【速聖剣ミリオキャリバー】だったか。


俺は首を傾けて、その【聖剣】の突きをギリギリで避ける。


「【ソニックパンチ】」


そしてお返しとばかりにカウンターパンチを突き返す。


・・・別に開幕パンチにこだわりがあるわけではないのだが、邪魔された恨みも込めて思いっきり突き出す。自ら俺の間合いに入り込んだ事を後悔するが良いわ!と思ったのだが・・・パンチが当たるよりも早くバックステップで距離を取っていた。


タイミング的に今のは避けきれないと思ったが・・・逃げ足まで速いな。


いや、今のはラーサーの反射神経と判断力が優れているゆえ、と見るべきか。


・・・やっぱり素手じゃ無理だな。


俺は即座に【霊刀ムラクモ】と【妖刀オロチ】を両手に持って構える。


「【双刃・疾風連斬】!」


「【ミーティアルスラッシャー】!」


俺が二刀流の斬撃を飛ばすと、ラーサーも持っていた【聖剣】から斬撃を飛ばした。


俺とラーサー、お互いがくり出した無数の斬撃が俺たちとの間、丁度中間あたりでぶつかり合い、霧散していく。


・・・威力は互角か。


しかもこちらに斬撃が飛んでこず、あちらにも飛んでいかないということは斬撃の数も互角・・・だが、こちらが二刀流に対し、相手は【聖剣】1本・・・ということは・・・少なくとも今の状態ではスピードで負けてることになるな。


となると・・・待ちの姿勢に入るのは危険だな。


「【俊天の疾走(アーク・アクセル)】!」


全ての斬撃が打ち消しあった所で俺は二刀を構えて加速し、ラーサーに迫る。


対するラーサーは・・・


「【風聖剣ウィンキャリバー】!」


【速聖剣】を右手に持ち、左手に緑色の【聖剣】・・・【風聖剣】を取り出していた。


向こうも二刀流で来たか・・・面白い!


「【双覇・疾風連斬】!!」


「【ダブル・ミーティアルスラッシュ】!!」


今度は二刀と2本の【聖剣】によるガチの打ち合いである。


ガキガキガキガキガキンッ!!!


激しくぶつかり合う金属音が鳴り響き、その度に火花が散る。


ほんの一瞬でも気を緩めれば体を切り刻まれる・・・そんな剣戟が続く。


・・・【俊天の疾走(アーク・アクセル)】を使ってようやく互角のスピードか。だが、互角ではラーサーに勝てない。


おまけに【俊天の疾走(アーク・アクセル)】はMPを消費し続けるスキル。つまりタイムリミットがある。


対してラーサーは・・・あの【速聖剣】や【風聖剣】を持つだけでスピードアップの効果があるのなら・・・時間制限は無いと考えた方が良い。


長期戦は不利だな・・・まあ、何時もの事だけど。


それならば!


ガキーーン!!


打ち合いを止め、今度は鍔迫り合いの状態となる。


スピードで駄目ならパワーではどうか、と力勝負へと持ち込むためだ。


・・・少しずつだが俺のほうが押していっているな。少なくとも()()ラーサーなら俺のほうがパワーは上なのか。


・・・ならば、ここでさらに畳み掛ける!


「【力天の強豪(アーク・ブレイズ)】!」


俊天の疾走(アーク・アクセル)】を止め、代わりに【力天の強豪(アーク・ブレイズ)】を発動、パワーの底上げを行う。


そして・・・


「【双覇・十字烈斬】!!!」


そのまま力任せに十字に切り裂く!!


・・・はずだったが・・・駄目だった。


ラーサーは吹っ飛んでいったが・・・何事も無かったように着地した。


・・・上手く衝撃を流されたな・・・俺が【力天の強豪(アーク・ブレイズ)】で力を上げた瞬間、()()後に跳んで勢いに逆らうことなく飛ばされてダメージを受け流した。


傍目からは吹っ飛ばされたように見えただろうが、実際には・・・自ら距離を取っただけだ。


加えてあの【聖剣】が固いのなんの。できることならあの【聖剣】を破壊してラーサーにもダメージを与えてやりたかったが・・・ビクともしなかった。


あまりの硬度にむしろこっちの刀の方が折れてしまうんじゃないかと思うほどだ。


・・・残念ながら俺の【霊刀ムラクモ】や【妖刀オロチ】より、ラーサーの使っている【聖剣】の方が武器の性能としては上らしいぜ、ちくしょーめ。


・・・ならば、と俺は武器を持ち変える。


二刀をしまい、代わりに右手に【閃槍アーディボルグ】、左手に【グランディスマグナム】を構える。


「【スピアティスチャージ】!!」


まずは右手の【閃槍アーディボルグ】をラーサーに向かって思いっきりぶん投げる。【力天の強豪(アーク・ブレイズ)】の効果で普段より威力もスピードも増した一撃だ。


それに対し、ラーサーは・・・


「【力聖剣ゴウラキャリバー】!!」


ラーサーも右手に持っていた銀色の【聖剣】を別の【聖剣】に持ち替えた。


青銅色の【聖剣】・・・力強化の【聖剣】か。


「フッ!」


ガキンッ!!


その青銅色の【聖剣】によって【閃槍アーディボルグ】の一撃は弾かれた。明後日の方向に飛んでいった【閃槍アーディボルグ】が地面に突き刺さる。


・・・どうやら、あの【力聖剣】を持っている間はパワーでも俺に引けを取らないらしいな。


だが、それも予想済み。しかも【速聖剣】を持ち替えたことでスピードも落ちているはず!


「【グランディスマグナム】バスターモード・・・シュート!!」


俺はすかさずバスター砲を発射。


スピードが落ちた今なら避けきれないと思ったのだが・・・


「【光聖剣ライトキャリバー】!!」


ラーサーもそれを予想していたかのように左手を緑色の【聖剣】から白い【聖剣】に持ち替え・・・


「ハッ!!」


なんと、その【聖剣】でバスター砲を・・・切り裂いた。


真っ二つに裂かれたバスターの光がラーサーを素通りし・・・後方で爆発した。


光属性の【聖剣】・・・アテナの試合でも見たが・・・【兵器】のエナジー砲まで切り裂くとは・・・そんなんありかよ。


パンパンパンッ!!


即座に俺は【グランディスマグナム】を実弾モードに切り替え・・・撃つ。


キンキンキンッ!!


・・・やっぱ駄目か。普通に【聖剣】で弾丸を弾き落された。


【聖剣】もそうだが、ラーサー自身の技量も相当だな。


・・・うーん、厄介すぎる。


【聖剣】の能力も、それを使いこなすラーサー自身も。


それが嫌というほど分かってしまった。


・・・まだ試合を開始して30秒と経っていないのに、な。


作者のやる気とテンションを上げる為に


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