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モンスターゴッド

光に包まれたキツネ・・・キュウちゃん? はどんどんでかくなっていく。


ただでさえ3メートル近い巨体だったのが・・・今は10メートルを軽く越えようとしている。


【真体】化とは何か? という疑問はある。少なくとも俺は知らない情報だ。見て確かめたい気もするが・・・少なくともミーシャが口にした神様に関係がある確実にヤバイものだ、ということだけははっきりしている。


「急げアーテル! あ(・)れ(・)を止めろ!!」


「クルッ!!」


敵の変身中は手を出してはいけないという暗黙の了解を破ろうとする俺たち。・・・仕方ないじゃん!それだけ追い込まれてるんだよ!俺たちは!!


「キュウちゃん!!」


「コ~ン!!」


・・・と思ったら光の中から巨大な尻尾が!?


なんてでかさだ。まるで・・・塔のようだ。


その塔のようにでかい尻尾が俺たちに向かってきて・・・


ぺシッ!!


「あうちっ!?」


「クルッ!?」


・・・まるでハエを叩き落すかのようにはたかれてしまった。なんというパワーとスピードなんだ。


・・・これがお約束を破った者への罰なのか。


地面への激突直前でアーテルが減速してくれたおかげで、ほとんどダメージ無く着地できたが・・・また距離が出来てしまったな。これでは妨害も間に合いそうにない。


・・・状況を見守るしかないのか。時間がかかるのならMPの自然回復にもなるのだが・・・


そんな俺の願いもむなしく、キツネを覆っていた光が弾ける。


そして現れたのは・・・全身が20メートルに迫ろうかというほどの巨大キツネだった。


全身を覆う金色の体毛、先ほど以上に鋭くなった牙と爪、人間なんてひとのみにしてしまいそうなほど巨大な体と顔、そして体以上に巨大な・・・九本の尻尾。


「・・・まさに白面金毛九尾の狐、だな」


【仙狐神ダッキ】というのは、封神演義にも出てくる妲己という妖狐に関係する神様なんだろうな。九尾の狐とも同一視されるという話を聞いたことがあるからある意味納得の姿なのだが・・・


・・・これ、明らかにいち【眷属】枠で出てきちゃ駄目な奴だろう。明らかにボスモンスターだろう。明らかに【クランメカロイド】案件だろう。


カイザーを【召喚】させて欲しいぜ。


・・・もしくは、特攻アイテムとして、け〇のの槍をくれ。もしくは打〇鞭。


「フッフッフ!これが私たちの奥の手です!!」


「コ~ン!!」


いつの間にか巨大キツネの頭の上に立っていたミーシャが偉そうに言う。・・・試合前のビクビクは一体どこに行ったのか。・・・とはいえ、これだけの相棒が入れば強気になるのも当然と言えば当然かもしれないが。


それにしても・・・奥の手として神の【加護】を使ってくるとはな。


神の【加護】は一日に一回しか使えないはず。試合が終わっても使用可能にはならない。


つまり、ミーシャたちが勝ち残ったとしてもこの後の試合では使うことは出来ない。


・・・それだけミーシャたちはこの試合に全て賭けている、ということか。


ならばこちらも出し惜しみしている場合じゃない。


「【限定召喚】!来い、アウル!!」


「だうー!!・・・だう!?」


元気良く出てきたアウルだが・・・巨大キツネを見て驚いている。・・・まあ、見たまんま怪獣だからな。・・・毎回、大変な場面に呼び出してゴメンよ。


しかし、今はアウルの協力が必要不可欠なのだ。


BPは少し回復したが、MPは0。このままじゃ勝負にならない。


「びびってる場合じゃないぞ、アウル。お前とアーテルだけが頼りなんだからな!」


「・・・だう!!」


うむ、良い返事だ。覚悟を決めた漢の顔だな。・・・見た目幼児だけど。


「よし、行くぞアウル!【精霊憑依(レイ・ポゼッション)】発動!!」


「だーうー!!」


アウルが光を発しながら俺の中へと入っていく。


これで少なくとも【剣術】スキルは使い放題だ。他のスキルが使えないのは痛いがこうでもしなければ太刀打ちできないだろう。あとは【精霊憑依(レイ・ポゼッション)】が解ける前にミーシャたちをなんとかしないとな。


・・・時間切れになったら今度こそ終わりだろうな。


「行きます!!」


「コ~ン!!」


・・・!?


巨大な尻尾の一本が猛スピードで迫ってくる。


「アーテル!!」


辛うじて空中に避けるもまた別の尻尾が・・・


ビュンッ!ビュンビュンッ!!


9本の巨大な尻尾が次々と迫ってくる。スキルも使っていない、ただの尻尾の攻撃だ。なのに・・・


「【マキシマムスラッシャー】!!」


ガキンッ!!


・・・俺の・・・【豪剣アディオン】の斬撃で傷一つ付かないとは・・・自信失くしそうだ。なんて硬い尻尾なんだ!


「キュウちゃん!【九尾:尾槍】!!」


さらに巨大キツネの攻撃パターンが変化。今度は巨大な9本の尻尾を、槍のように次々と突き出してくる。


「クルー!!」


アーテルが必死になって避けてくれているが・・・規模が違いすぎる!!


「・・・グアッ!?」


バキンッ!!


・・・尻尾の1本が俺の肩をかすった。


・・・【攻鎧アルドギア】の左肩部分があっけなく砕けてしまった。


かすっただけなのにこの威力・・・こんな攻撃、まともに食らったらひとたまりも無いぞ!?


「【二尾:狐火】、【二尾:狐風】、【二尾:狐針】!!」


「コ~ン!!」


また攻撃パターンが変わった!?


2本の尻尾から紫の火の玉が、別の2本の尻尾から風の刃が、さらに別の2本からは体毛が針のように飛んでくる。


同時に三つのスキルを!?


しかもでかい!! 火の玉も風の刃も針も人間大ぐらいのサイズがある。


「【ブレイジングセイバー】!【ミーティアルスラッシャー】!!」


俺は【豪剣アディオン】の剣先から巨大な気力の刃を作りだし、さらに無数の巨大な斬撃を出して応戦する。


だが・・・数が多すぎる!


全てを撃ち落とすのはとても無理だ!!


「・・・クルッ!?」


・・・!?


しまった! 針が一本、アーテルの翼に!?


「今です!【三尾:狐打】!!」


残り3本の尻尾が迫る。


「まずい、アーテル! 避け・・・」


駄目だ!間に合わない!!


「クルー!!!」


ドゴッ!!!!!


避ける間もなく直撃を食らってしまった。


「クルーーー!?」


「アーテル!!」


しかし、攻撃を直前でアーテルが背に乗ってる俺を庇うように体勢を変えて・・・しかし、あまりの威力に吹っ飛ばされると同時に俺はアーテルの背中からも弾き落とされてしまう。


ドサッ!ドサッ!!


地面に横たわる俺とアーテル。


『だう!?だーうー!!』


俺の中のアウルも心配そうに声をかけてくる。


アーテルが庇ってくれたおかげで・・・俺はほとんどダメージは無い。


アーテルは・・・横たわったままだが、消えてはいない。


良かった・・・ボロボロだがまだ生きているようだ。


回復を・・・ってMPがまだ回復してねぇ!


くそっ! 絶体絶命だ!!


・・・こうなったら、アーテルだけでも【送還】しよう。俺とアウルだけであんな怪物と戦うのは無謀だが・・・時間さえ稼げば、もしかしたらアーテルも回復して再【召喚】できるかもしれない。


そう考え、アーテルを【送還】しようとした矢先・・・


ドクンッ!!


「・・・む?」


『だう?』


・・・どこからか心臓の音のような胎動が聞こえた。


見るとアーテルがいつの間にか立ち上がっていた。


しかし・・・その目には光が無い。


まさか・・・俺は急いでアーテルのHPを確認する。


・・・一割を切ってる。


ということは・・・


「ク・・・ルァァアアアアア!!!」


発動してしまう。


アーテルの【種族スキル】・・・【魔龍覚醒】が!!


作者のやる気とテンションを上げる為に


是非、評価をポチっとお願いします。


m(_ _)m

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