表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
PR
362/797

その輝きは失われない

===転送===>観客席


「ただいまんとひひ・・・です」


「ピュイー・・・」


・・・試合を終えて私と【幼体】化したフィオレは観客席に戻ってきました。


「「「「「・・・」」」」」


・・・アルクさんのように場を和ませようとただいまの挨拶をしたのですが・・・無反応でした。・・・悲しいですね。


「アルマ・・・アルクの悪い所が移ってしまったのね・・・」


・・・なぜかアテナがハンカチを目元にあてながら話しかけてきます。


「・・・遠まわしに俺にもダメージ来るからやめてくれ・・・お疲れさん、アルマ」


そして当のアルクさんはすでに戻ってきていました。


「お疲れ様です。アルクさん・・・勝ったのですか?」


「ああ。・・・アルマは・・・惜しかったな」


そうですか。アルクさんは勝ったのですね。それに私の試合を見ていてくれたようです。


「すっごい戦いだったのです!アルマさん!!」


「うむ、良い試合だったのだ」


「ホントに惜しかったっす!アルマの姉御!!」


「ええ、もう少しだったのに・・・惜しかったです」


アーニャちゃん、アヴァンくん、アシュラちゃん、アスターくんも出迎えてくれます。


「ありがとうございます皆さん・・・惜しかった、ですか? 最後の方は私にもよくわからなかったので・・・」


エルザリートさんに接近戦を仕掛けた所までははっきり覚えているのですが・・・そこから先は途切れ途切れです。途中で目くらましを食らいましたし、【魔法】がぶつかり合った後も爆煙で・・・訳も分からずやられてしまいましたからね。


「・・・そうか。アルマからはよくわからなかったんだな」


その様子ではアルクさんは見えていたようですね。せっかくですから教えてもらいます。


「まず、アルマが目くらましを食らったところでエルザリートはお前に仕掛けずに上空へと逃れた。この時、お前に向かって何かの【宝石魔法】を放っていたな」


・・・【モルガナイト】ですね。この宝石からエルザリートさんの声が聞こえてきました。それにエルザリートさんはこの宝石から私の位置を把握していた節もありましたし・・・マイクとGPSの機能を兼ね備えた探索系の【魔法】といった所でしょうか。


「それから上空に陣取った途端にエルザリートは・・・【タンザナイト】? だっけ?の兵士を1体、こっそり背中に作っていたな。アルマやフィオレから見ても死角だったし、先に作った6体よりも小型だった・・・だからアルマもフィオレも見つけられなかったんだろう」


その時点から【タンザナイト】の兵士を・・・エルザリートさんはこの時点で先に起こることまで予測していたのでしょうか?


「んで、アルマが【魔法】を放って空振り・・・いや、フィオレを閉じ込めていた檻を壊したんだったか・・・その時点でエルザリートは【ガーネット】の槍を出して攻撃した」


本来は【魔法】を放って無防備になった所を狙ったんでしょうが・・・フィオレが盾になったおかげで私は救われました。


「ピュイー・・・」


フィオレは・・・落ち込んでいますね。きっと檻に捕らわれ、最後まで戦えなかったことを悔やんでいるのでしょう。しかし、それは私のミスです。フィオレのせいではありません。


その思いを込めてフィオレを抱きしめてあげます。


「・・・フィオレが倒された後、【魔法】の撃ち合いになった所で【タンザナイト】の兵士がこっそり地面に降り立ってアルマの背後に回り込んでたな。・・・ああ、途中でフィオレに刺さった後に地面に落っこちていた【ガーネット】の槍を拾ってたな」


・・・そして私たちの【魔法】が誘爆した後、【タンザナイト】の兵士が私の背後から攻撃を仕掛けて・・・私は倒されてしまったのですね。


「アルマからはわからなかっただろうが、【魔法】の威力はアルマの方が上だったと思うぞ? 誘爆が起こった時、エルザリートはダメージを受けていたからな。実際のところ、【タンザナイト】の兵士がいなかったらアルマが勝っていたと思う」


・・・紙一重だった、ということですか。しかしわずか一手とはいえ、多く手を打っていたエルザリートさんの勝ちには変わりありません。


「・・・そうだな。おそらくエルザリートにとっても【タンザナイト】の兵士は万が一の保険・・・もしくはMPの残り具合でたまたまそうした、って感じだったんだろうな。偶然か、戦いのカンか、経験則からかエルザリートの取った戦術にしてやられたみたいだが・・・紙一重だったと俺は思うぞ?」


・・・珍しいですね。アルクさんが慰めるかのような事を言うのは・・・アルクさんの性格からして結果は結果、勝とうが負けようが受け入れるスタンスだと思っていましたが・・・いえ、アルクさんなりに健闘を称えて、ということでしょうか。


「・・・フッ、わかっているさ。こんな事言っても慰めにはならないだろう」


・・・と思ったらアルクさんは・・・私に向かって両手を広げてきました。


・・・? なんでしょう?


「負けて辛いだろう? 俺の胸で泣くが良・・・グフッ!!」


・・・アルクさんが言いかけた所でアテナからの肘鉄を食らっていました。


・・・私にその胸に飛び込めというのでしょうか? さすがに恥ずかしいのですが。


「ピュイー・・・」


それに既に私の胸にはフィオレもいるんですが・・・


「・・・フ、フフフ」


試合に負けたというのに何故か笑いがこみ上げてきました。


でもこうやって暖かく出迎えてくれる人たちがいるのは・・・本当にありがたいです。


本当に良い人たちに出会えたと・・・私は胸を張って言えますよ、エルザリートさん。


===視点切替===>アルク


・・・アルマを慰めようとした所でアテナから肘鉄を食らってしまった。・・・ダメージは無いのにこの痛みはなんだろう?フレンドリーファイア無効の設定さんにはもう少し仕事して欲しい。


・・・ふむ、アルマは・・・負けたショックはあるだろうが・・・大丈夫そうだな。アシュラと言いうちの女性陣は強いね。


正直、エルザリートは相当に強かったな。


全力のアルマとフィオレ相手に勝利するとは・・・少なくとも【魔法】に関しては俺よりもアルマの方が上なのに、な。


特にアルマが最後に放った【魔法】・・・舞台どころか試合会場を吹っ飛ばしそうな威力だったな。神の【加護】と【上級魔法】の凶悪なまでの組み合わせ・・・おっかない。


無傷ではなかったとはいえ、それをも防いだエルザリートの【宝石魔法】・・・エルザリートも神の【加護】を使っていたが・・・アルマの【魔法】を防ぎ、さらに伏兵まで忍ばせるとは・・・恐るべし。


威力もあり、用途も幅広く、応用もできる【宝石魔法】・・・手ごわい相手だったな。


Bグループのエルザリートとは・・・決勝まで勝ち残ったら当たる事になるな。


強敵だがアルマとの試合でエルザリートの力を見ることが出来たのは僥倖だったな。


だが・・・エルザリートはアルマとの試合で手札のほとんどを出し切ったんじゃないだろうか? 虎の子の神の【加護】まで使ったんだからな。


とはいえ、手の内を晒してるのは俺も同じだし・・・対策は今のうちに考えておいた方が良いだろう。


・・・アルマの敵討ちでもあるし、な。


・・・うーん。


トーナメントである以上、勝者は一人。


組み合わせによっては俺がアルマと戦う可能性もあった。勿論その時は全力で戦ったし、その上で俺がアルマを倒していた可能性もあった。


当然、試合である以上どっちが勝っても恨みっこなしだ。


しかし、それはそれとしてアルマやアシュラの敵を討とうとも思ってる。


別に相手に恨みがあるわけじゃないのだが・・・俺は自分でも思っている以上に二人を仲間だと思っているらしい。


まあ良い。


俺は二人の分まで全力で戦うだけだ。


作者のやる気とテンションを上げる為に


是非、評価をポチっとお願いします。


m(_ _)m

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ