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それでも多くの者を魅了する

エルザリートさんが身にまとう【ラピスラズリ】の鎧。


さらにエルザリートさんを取り巻く10体の【タンザナイト】の兵士たち。


・・・装備だけではなく数の有利まであっという間に覆されてしまいました。しかも倍以上に・・・大ピンチですね。


【ラピスラズリ】の鎧にはどれほどの耐久力があるのか? 【アクアマリン】の盾のように【魔法】を跳ね返すとは・・・考えたくありませんね。


【タンザナイト】の兵士達にはどれほどの実力があるのか? さすがにエルザリートさん本人より強いとは思えませんが・・・見掛け倒しとは思えません。


・・・もどかしいですね・・・いつもなら大規模な【上級魔法】でまとめて吹き飛ばすんですが・・・【アクアマリン】の盾で【魔法】を跳ね返されると思うと・・・踏ん切りがつきません。


きっとエルザリートさんはそれも計算の上なんでしょうね。今にして思えば開幕から惜しみなく【宝石魔法】を使っていたのも、今の状態への布石だったのでしょう。・・・恐ろしい人です。


とはいえ、嘆いていても始まりません。


私たちは勝つためにトーナメントに参加しているのですから。


「覚悟はよろしくて?・・・行きなさい!!」


エルザリートさんの号令と共に剣、槍、斧を持った【タンザナイト】の兵士6体がこちらに向かっています。盾持ちはエルザリートさんの前で盾を構え、エルザリートさんの左右には弓矢持ちが待機しています。エルザリートさん自身は動かないようですが・・・注意していなければなりませんね。


「【サンダージャベリン】!【ファイヤーブレス】!!」


「ピュイイイ!!」


私の雷の槍とフィオレのブレスで迎撃します。・・・剣持ち1体と斧持ち1体が倒せました。・・・【魔法】は跳ね返されないようですね。まずは一安心・・・とは行きませんね。


残りの兵士たちが攻撃を仕掛けて来ていますから。


「フィオレ!!」


「ピュイ!!」


【タンザナイト】の兵士の槍をかわしつつ、私はフィオレの背に乗り空中へ逃れます。


「クッ!?」


「ピュイ!?」


そこにすかさず宝石の矢が飛んできます。・・・辛うじて避けた所に・・・


「【フローライト】!!」


数が減って4体となった近接系の武器を持つ【タンザナイト】の兵士の足もとにそれぞれ赤い宝石の板が・・・それに乗って空中まで追いかけてきます。


「空まで飛べるとは厄介ですね・・・【フレイムボム】!!」


火の塊を追いかけてきた兵士の1体に放ちますが・・・かわされました。【フローライト】の板による機動力も健在ですか・・・もしかしたら地上にいたほうが安全だったかもしれません。


しかし・・・エルザリートさんは兵士たちを守るために【アクアマリン】の盾を出してはきませんでしたね・・・やはり【アクアマリン】は一個しか出す事ができないと考えて良いと思います。おそらくエルザリートさんはこちらの不意打ちを警戒して乱発は控えているのでしょう。


それともう一つ・・・エルザリートさんは明らかに()()を固めていますね。いまだ動かない4体の【タンザナイト】の兵士は変わらずエルザリートさんの周囲を固めたままですし、エルザリートさん自身も【ラピスラズリ】の鎧で防御を固めています。


おそらくですが・・・エルザリートさん自身を守るためというより・・・エルザリートさんが身に着けている宝石を守るためではないでしょうか?


【宝石魔法】という名称とエルザリートさんが装飾として身に着けている宝石・・・【宝石魔法】を使う度に宝石が光るのですから関係があるのは明らかです。つまり宝石を破壊されては困るということ・・・上手く行けば【宝石魔法】を封じる事ができるかもしれません。


・・・もっとも今はエルザリートさん本人に近づくどころかどんどん離れていってるのですが、ね。


予想以上に厄介な【タンザナイト】の兵士たちに押されてどんどん後方へと追いやられている・・・ように見えるでしょうね。


【タンザナイト】の兵士たちの相手をしつつ、エルザリートさんの様子を伺います。・・・その場から動かずこちらの様子を伺っていますね。


どんどんエルザリートさんとの距離が開いていきます。・・・やがてある距離まで離れた所で、エルザリートさんが私達を追いかけるような素振りを見せました。


・・・やはり!今です!!


「我を取り巻く敵対者よ、猛き雷の牢獄を持ってその命を刈り取らん!!【プラズマスパーク】!!」


上級の【雷魔法】・・・私を中心に全周囲に電磁バーストを起こして敵をまとめて倒す【魔法】です。


「!?【アクア・・・いえ、()()()()()()


エルザリートさんは私の【魔法】を見て【アクアマリン】の盾を出そうとしたようですが・・・やめましたね。予想通りです。


おかけで容赦なく私達の周囲に集まってきていた4体の【タンザナイト】の兵士をまとめて倒す事が出来ました。


やはり【宝石魔法】には射程距離があるようですね。思えば最初に【サイクロンストーム】を使用したときエルザリートさんは着かず離れずの距離でこちらの様子を伺っていました。自ら【サイクロンストーム】に突撃しなかったのは自身が身に着けている宝石を傷つけないためでしょうが、距離を取ったのは・・・おそらく【宝石魔法】の射程距離ギリギリまで離れていたからでは無いでしょうか?


それを確かめるためにフィオレに頼んでわざと【タンザナイト】の兵士たちに押されたふりをしてエルザリートさんから距離を取っていました。


予想通り、エルザリートさんはなぜか距離を詰めようとしました。それに一瞬ですが【タンザナイト】の兵士たちの動きが鈍りました。おそらくあれ以上距離が離れると【タンザナイト】の兵士たちは動かなくなるか、消えてしまったのではないのでしょうか?


これも【宝石魔法】攻略のヒントになりますね。


ですが・・・


「【フローライト】!!」


エルザリートさんは自身と残り4体の【タンザナイト】の兵士たちと共に宙に浮いて追いかけてきました。


距離を詰める気ですね。当然と言えば当然ですが・・・それも想定の内です。


「フィオレ!【フレイムダイブ】!!」


私を背に乗せたフィオレもエルザリートさんたちに向かって炎の突撃を仕掛けました。・・・フレンドリーファイアが無効なので私にはダメージは無いのですが・・・少し熱いですね。


「!?【ダイアモンド】!!」


私達に驚いたエルザリートさんは盾持ちの兵士を前面に立て、さらに自身を【ダイアモンド】の盾で守ろうとしています。弓矢の兵士たちも矢を放ってきます。


「【ウィンドジャベリン】!!」


フィオレのダイブよりも早い【風魔法】の槍でまずは盾持ちの兵士たちを狙います。


「クッ!【アクアマリン】!!」


エルザリートさんが出した【アクアマリン】の盾に【ウィンドジャベリン】が吸い込まれましたが・・・それを跳ね返す暇は与えません。


「閃光と雷鳴の槍よ、その力と刃を持って我が敵を討ち貫け!【雷鳴疾槍(ライトニングブリッツ)】!!!」


こんどは巨大な雷の槍を放ちます。


・・・やはり【アクアマリン】の盾で跳ね返せる【魔法】は一個だけのようです。【雷鳴疾槍(ライトニングブリッツ)】は跳ね返されず【タンザナイト】の兵士たちを全滅させ、エルザリートさんにもダメージを与えました。


「うっ!?・・・まだよ!!」


しかし、エルザリートさんへのダメージは少ないようです。【ダイアモンド】の盾も【ラピスラズリ】の鎧も健在です。・・・やはりエルザリートさん本人は強いですね。


しかし、フィオレのダイブによりエルザリートさんはすぐ目の前です。


「ピュイイイイイ!!」


しかし、そこでフィオレは【フレイムダイブ】をキャンセル。


【ダイアモンド】の盾に()()しました。


「ハッ!!」


さらに私はフィオレの背から飛び上がり、【ダイアモンド】の盾を超えてエルザリートさんに肉薄します。


「!?【サファ・・・」


「遅いです!【スタッフブレイク】!!」


私は【魔杖ブルーゼブル】を思い切り振り下ろしました。狙うのは・・・エルザリートさんの右手!【アクアマリン】の指輪です!!


パリィィィン!!


やった!指輪を破壊できました。これで・・・


「【ガーネット】!!」


喜んだのもつかの間、エルザリートさんは動じることなく左手に宝石の槍を出現させ・・・


バキィィン!!


「うぐっ!?」


私を攻撃してきました。宝石の槍は【蒼鎧ディブルー】を砕き、私の左肩に突き刺さりました。


「くぅ・・・【サンダーボルト】!【ウィンドカッター】!!」


私も負けじと電撃を放ち、宝石の槍を破壊します。


「・・・!?・・・まだよ!!」


「こちらこそ!!」


ここからは・・・意地の張り合いになりそうですね。


作者のやる気とテンションを上げる為に


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