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集う16人の戦士たち

いつもの司会三人が司会者席に乗って空から降りてきて・・・舞台上に降り立った。


昨日まではUFOみたいな司会者席で舞台上をふわふわ飛び回っていたのに今日は違うらしい。


また舞台も昨日までは十数個あったが今日は()()しかない。それも昨日までとは比べ物にならないほど巨大な舞台だ。


あれが最終戦用の舞台なんだろう。


『皆さんおはようございます! ポロンです!!』


『ミューズで~す♪』


『運営室室長です』


片方の舞台に降り立って挨拶する司会者三人。


『さあ、いよいよバトルトーナメント最終日!』


『今日でとうとう優勝者が決まりますね~』


『はい、一体だれが優勝するか楽しみですね』


・・・なんでこんな和やかな雰囲気なんだ。戦う張本人としては気が抜けるからもっと緊張感を持ってほしい。


『というわけで本日の最終戦に参加するベスト16を紹介します!!』


お、とうとうか。


今日の参加者には全員、昨日のうちにメールがあったのでこの後どういう流れで進むかはわかっている。


『まずはこのお方!【武術】【魔法】【兵器】に加え、モンスターと【精霊】の眷属を従えるオールラウンダー!! クラン【アークガルド】のリーダー! アルク選手です!!』


司会が叫ぶと同時に転送の光が俺を包み、舞台上に転送された。


===転送===>舞台上


舞台上に転送され、司会者たちの隣に立つ。


「あー、どうも」


観客席に向かって手を振ってみる。


ワアァァァァァァァ!!!!!


・・・歓声が返ってきた。


・・・いや、別に有名人気取りとか、調子に乗ってるとかじゃないよ? 単に転送されてきたらそうしてくれって連絡がきただけだから。・・・なんか恥ずかしくなってきた。なんでいつも俺がトップバッターなんだよ!!・・・もう後は黙って並んでいよう。


なお、俺の紹介文は俺が言ったものではなく司会側が勝手に言ってるだけなので悪しからず。


『続きましてはこの方!その聖なる矢に打ち抜かれる者多数!その神聖さに魅了される者多数! 麗しき天使!! クラン【アークガルド】のメンバー! アテナ選手です!!』


「みんな、ありがとう!!」


続いて転送されてきたのはアテナだった。・・・なんでアイツはあんなに堂々と手を振れるのか。そしてアテナの紹介文・・・微妙に悪意があるような気がするのは気のせいか?


『冷酷に冷徹に敵を倒していく様はまさに魔女! 彼女の使う【魔法】からは何人たりとも逃れられない!! クラン【アークガルド】のメンバー! アルマ選手です!!』


「ど、どうも、です」


次に転送されてきたのはアルマだ。・・・アルマは一応手を振ってるが・・・顔が堅いな。アテナと違ってアルマはおとなしめだからな目立つのは嫌なんだろう。・・・あとやっぱり紹介文に悪意があると思う。


『【魔剣】と【魔鎧】を従える、まさに次世代の魔王! 彼の歩む覇道は何人たりとも止められない!! クラン【ディアボロス】のリーダー! ベルバアル選手です!!』


「ハッハッハー! みな、我の前にひれ伏すが良いわ!!」


自信満々に現れたのはアシュラをやりやがったベルバアルだ。・・・とりあえず偉そうな態度がむかついたから睨みつけてやった。・・・心なしかベルバアルの奴、冷や汗をかいている気がする。


『闇に生きる夜の住人! 彼女が歩む道は常に血と闘争にあふれている!! クラン【ディアボロス】の副リーダー! レシトリー選手です!!』


「よろしくお願い致しますわ」


妖艶に微笑みながら歩いてきたのはベルバアルの仲間のレシトリーだった。【吸血鬼】だからか優雅に日傘なんぞをさしている。・・・前回はそんなもんさしていなかった気がするが・・・気にしない。


『最強騎士団のリーダーにして最強の戦士! 立ちふさがる相手には一刀のもとに切り捨てる!! クラン【双星騎士団】のリーダー! ラーサー選手です!!』


「フフフ・・・」


ラーサーもまた自信満々、というか余裕しゃくしゃくで手を振りながら歩いてきた。うーん、やっぱり大人数クランのリーダーだけあって人前に出るのは慣れているのだろうか? 委縮している様子がまるでない。・・・それはそうとなぜ俺を見ながら笑っているのか?


『同じく最強騎士団の最強の魔法使い! 仲間たちと切磋琢磨して磨かれた【魔法】は誰にも負けない!! 【双星騎士団】の副リーダー! シャンテ選手です!!』


「あら~、どうも~」


朗らかに歩いてきたのはシャンテだった。穏やかな雰囲気にこっちまで和んでしまいそうだ。・・・こんな大舞台でそんな風にふるまえるのは自信の表れか、単なる人柄か。


『その正体は全く謎! その仮面の下の素顔を見た者は誰もいない!! 所属クラン不明の謎のプレイヤー! ボレアス選手です!!』


「・・・」


手も振らず、黙々と歩いてくるのは・・・鉄仮面に全身を黒ローブで覆い隠している、凄まじく怪しい奴だった。ボレアス・・・ねぇ? ラングも知らなかった全く無名のプレイヤーらしいが・・・何者かね? ・・・あとアイツも俺を見てる気がするんだが気のせいか?


『キュートな見た目とは裏腹に数々のモンスターを従える、まさに女王!! クラン【モンスターイズライフ】のリーダー! ミーシャ選手です!!』


「うぅ・・・女王じゃないです」


やってきたのは可愛らしい女の子だった。その様からはとても強者には見えなが、騙されてはいけない。恐縮している姿とは裏腹に彼女の【眷属】はなかなかに狂暴だ。彼女自身に戦闘力があるのかどうかは分からんが少なくとも彼女の【眷属】は要注意だ。


『便利グッズから戦闘【兵器】まで! ありとあらゆる物を作り出す狂気の科学者!! クラン【ヴァーミリオン】のリーダー! ヴァラット選手です!!』


「・・・フンッ!」


白衣を纏ったいかにも科学者風の男が鼻を鳴らしながら列に並ぶ。強気というか横柄というか・・・こいつも我が道を行くタイプか。見た目強そうに見えないが・・・こいつの使う【兵器】は強力だ。・・・なんかこいつも俺を見てる気がするが・・・俺はもう気にしない。


『多くの人を救い、多くの人が慕い、多くの人をまとめ上げる不屈のヒーロー! クラン【GGGヒーローズ】のリーダー! マックス選手です!!』


「応援ありがとう! 皆の声援に恥じぬ戦いをしようではないか!」


慣れた様子で堂々とこちらにやってくるヒーローコスの男・・・プロレスラーっぽいガタイをしているが実力は本物だ。しかもただ敵を倒すのではなく、相手を立てるように戦い、勝利する彼は大変人気なんだとか・・・さすがヒーロー。


『その美しさは異性のみならず同性すらも魅了する! 華麗で優雅に戦う彼女の姿はまさに戦姫!! クラン【アマゾネスプリンセス】のリーダー! エルザリート選手です!!』


「ごきげんよう、皆さん」


礼儀正しく、優雅にやってくる豪華なドレス姿の女性。その凛々しい姿は確かに多くの人を魅了するかもな。・・・それにしても彼女はなんでアテナとアルマを見ているのだろうか?・・・ライバル視しているとか?


『自分に厳しく他人に厳しく! 常に己を鍛え続ける皆のアニキ! クラン【クラッシュヘブン】のリーダー! ヘブン選手です!!』


「ハッハッハ! 良い試合をしよう!!」


・・・出た。ボディビルダーの様なデカマッチョの暑苦しい大男。こいつも相手を立てるような戦いをするが・・・大抵、暑苦しすぎて相手が逃げ出すという・・・ヒーローのマックスとの違いは何なんだろうな?


『誰が何と言おうと忍者命! 忍びの道に一片の悔いなし!! クラン【星影】のリーダー! カゲロウ選手です!!』


「・・・」


無言のまま現れたのは上から下まで漆黒の忍び装束を身にまとったまさにザ・忍者だった。体格から男だというのは分かるが・・・顔を隠しているので素顔は分からない


『裏社会に生きるハードボイルド! 仁義を貫き、己の信条は譲らない!! クラン【グランツシャッテン】のリーダー! フィリップ選手です!!』


「・・・」


瞑目しながら現れたのは舞台上に似つかわしくないスーツ姿の男だった。しかもその顔には大きな傷跡が見える。とてもじゃないがカタギには見えない。あとこいつも無言だ。ノリが悪い。


『最後はこの方! 圧倒的な力で対戦相手を次々と撃破!! 既にトーナメント最強との呼び声も高い白き死神!! クラン【カタストロフィ】のリーダー! カオス選手です!!』


「・・・」


最後に出てきたのはカオスか。アイツはガットをやりやがったからな。アイツとも俺の手でケリをつけたい所だ。


と、いう思いで睨みつけてやったら・・・


「・・・フン」


・・・鼻で笑いやがった。


ちくしょー、試合で当たったら絶対泣かせちゃる。


とにもかくにもこうしてトーナメント最終戦、ベスト16人が出揃ったというわけだ。


作者のやる気とテンションを上げる為に


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