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竜人 vs 魔人

まずいっすね・・・こっちの攻撃が通用しないっす。


・・・地味にショックっす。


以前アニキと戦った時にもボクの攻撃はアニキには通用しなかったっす。


正確にはアニキに全然攻撃がかすりもせず一方的にやられたっすが・・・それでもなんとか攻撃さえ当たれば勝機があると、あの時は思ったっす。


でもこのベルバアルさんはこっちの攻撃を正面から受け止められた上で攻撃を返されたっす。


つまり、スピードやテクニックで負けたんじゃなく完全にパワー負けしてるってことっす!!


・・・でも、ここで焦っちゃ駄目っす!


確かに見た目ノーダメージっぽく振舞ってるっすが、必ずしもそうだとは限らないっす。


ベルバアルさん自身も自分がパワータイプだと言ってるっすが、それも本当か分かったもんじゃないっす。アニキにも相手の話は話し半分に聞いておけって言われてたっすからね。特に戦いの最中、得意げに自分のことを話してくる奴は怪しいから、罠を疑えと言われたっす。


「ほほう、圧倒的の力の差を見せ付けられてなお、諦めんとは大した根性だ」


いまだ諦めないボクを前にベルバアルさんが言い放ったっす。


・・・上から目線で言われて腹が立つっす!!


・・・落ち着くっす。相手の言う事なんか華麗に無視してベルバアルさんの弱点をさぐるっす。


「【魔闘技:拳火】!!」


「・・・ほほう」


通常攻撃が駄目なら属性攻撃に切り替えるっす!


ボクは両腕に炎のような赤いオーラをまとったっす。これで火属性の攻撃ができるようになったっす!ボクは【魔法】が得意じゃないっすから、ボクが出来る属性攻撃といったら【魔闘技】しかないっす!


でも・・・


「面白い・・・【魔闘技:拳火】」


なんとベルバアルさんもボクと同じように両腕に炎をまとったっす!


「な!? アンタも【魔闘技】を!?」


「ククク、別にお前の専売特許ではないだろう? まさか自分以外にも使えないなどとは思っておるまい?」


・・・グッ、確かにアニキにも、自分の考えてる事は相手も考えてる、自分ができる事は相手もできると思え、と言われてたっす。


ボク以外にも【魔闘技】が使える奴が他にいても確かにおかしくないっすが・・・よりにもよってベルバアルさんが使えるとは思っていなかったっす。


「むー・・・だったら今度は技比べといくっす!【竜撃乱舞】!!」


ボクはベルバアルさんに突撃して拳の連打をお見舞いするっす!


「その意気や良し!【ラッシュパンチ】!!」


対するベルバアルさんも拳の連打を放ってきたっす。


ドカドカドカドカドカッ!!


拳と拳のぶつかり合いっす!


・・・ジョ〇ョを再現してるみたいでテンション上がるっすが・・・これ、やってる方はすんごく大変っす! 相手からの攻撃を拳で受け止めつつ、隙を狙ってこっちも攻撃しようとするっすが、それを相手に阻まれ、逆にこっちの隙を狙って攻撃してくるっすから、こっちもそれに合わせて攻撃して・・・


それを繰り返してるっす!!


「でぇやああああ!!」


「ぬぅううううん!!」


そんな攻防を繰り返しつつもボクは次の手を考えているっす!


アニキの教えその6、思考を止めるな、考え続けろ、試し続けろっす!!


格上相手に受けに回っては負けが確定してしまうっす。常に考え、相手に通用する手を見出すっす!!


「他に気を取られている余裕があるのか!【ソニックキック】!!」


「あぐっ!?」


なんて考えていたらベルバアルさんから蹴りを食らってしまったっす。


・・・そういえばアニキとの模擬戦の時も似たようなことがあったっす。その時、考え続けろと言ったが悩み続けろとは言ってない、あと悩みを顔に出すな。とも言われたっす。


・・・考えるのは苦手なんすよねぇ。


・・・確かその後、アニキに何か言われたような気がするんすがなんでしたかっすね・・・


「【ソニックパンチ】!!」


「おっと!?」


目前に迫っていたベルバアルさんのパンチをなんとか避けたっす。


危ない危ない。試合の最中に考えてる場合じゃなかったっす。


・・・あ、思い出したっす。お前は一つの事に集中すると他がおろそかになるから悩むくらいなら何も考えず突っ込め、と言われたっす。


・・・暗にボクがバカだといわれたような気がするっすが、気にしないっす!!


「【魔闘技:脚風】!!」


両足に風のオーラを纏い、大ジャンプ!


「【竜星脚】!!」


そのままバルバアルさんに向かって蹴りをお見舞いするっす!!


「ふん! 先ほど同じ技・・・甘いわっ!!」


そう、これはさっきも破られた技っす。聖〇士よろしく、一度見られた技はきっと二度と通用しないと思うっす。


・・・だからこれはフェイントっす!


「ハッ!」


ボクは足の風属性を利用して蹴りの()()()()()()っす。


「なんとっ!?」


ライ〇ーキックの状態から体を空中で一回転!


()()()()に切り替えるっす!!


「【竜槌脚】!!」


ボクを迎撃しようとしたベルバアルさんの拳を正面からではなく、側面から()()()()()っす!


でもさすがベルバアルさんっす! わずかに体を逸らしてボクの攻撃の直撃をかわしたっす!


・・・でもそれも予測済みっすよ!!


「【竜昇脚】!!」


地面に足を着いたと同時にボクは思いっきり蹴り上げたっす!!


「ぐあっ!?」


ボクの攻撃は見事にベルバアルさんの顎に直撃したっす!!


===視点切替===>アルク


「・・・相変らず、アシュラちゃんはすごい動きをするわね」


「ですね。少なくとも私には真似できません」


観客席でアシュラの試合を観戦している俺たち。


確かにアシュラは接近戦において俺たち【アークガルド】のメンバーの中でもピカイチの戦力だ。特に格闘戦においては比類ない強さを持つ。まあ、【魔法】や【兵器】を使ってくる相手もいるから、それだけで戦いには勝てないんだけどな。


アシュラは・・・良く言えば天才肌、普通に言えば感覚派、悪く言えば考え無しだ。


だからか・・・アシュラに物を教えるというのは大変だった。戦い方は直ぐに覚えるアシュラだが・・・気構えというか理論的な部分に関しては苦手らしい。


俺からのアドバイスはむしろ逆効果かもしれないと思っていざという時は、考えるな感じろ!! と言っておいた。人に物を教えるって難しいなぁ。


まあ、考えなしで普通に戦ってもアシュラは強いんだが・・・相手は()()ベルバアルである。


・・・正直、ベルバアルをボッコボコにしてアシュラが勝って欲しいが・・・そう簡単にはいかないだろうな。


現にベルバアルは直ぐに立ち上がった。


しかも、顔が真剣と書いてマジだ。


気のせいか背後に鬼の・・・いや、魔人オーラを背負ってるような気がする。


・・・本番はこれからみたいだぜ、アシュラ。


あまり言い訳はしたくないですが・・・


私自身はコロナにかかったわけでは無いですが、環境に色々変化があったために執筆が不定期になってきています。


毎日投稿は可能な限り続けるつもりですが、いつも通りの時間に投稿できないかもしれません。


ご容赦下さい。

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