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本選第三回戦

『さあ、本日の試合ももうすぐ大詰め! まもなく本選第三回戦が始まります!!』


『ここで勝ち残った上位16人が最終日に駒を進める事ができます』


『何万人って参加者の中から随分と絞り込まれましたね~』


『ある程度人数が絞り込まれた事で優勝者予想も大変盛り上がっております!!』


『既に負けた人に賭けていた人は阿鼻叫喚らしいですけどね~』


・・・俺たちは司会者たちが雑談?している中、会場へと戻っていった。


アーテルたちホーム待機組に渡したお土産は大変好評だった。


ジンギスカンやきりたんぽ、アンコウ鍋にサザエのつぼ焼き、ケンチン汁、馬刺し、バッテラ、イカ飯、讃岐うどん、ちゃんぽん、サーターアンダギーなどなど。


アーテルたちも大喜びだ。好き嫌いもなくて大変よろしい。


リアルだったら、食いすぎ太りすぎを気にするところだが、ゲームの中ならそんな悩み、モーマンタイである。


・・・その代わり、この二日で俺のゲームマネーがどんどんなくなっていってるが気にしてはいけない。


金なんてまた稼げば良いのだ。


・・・ちなみにイナゴの佃煮なんかも売られていたが・・・俺には手を出す勇気がなかった。


まあ、こんな感じでエロジジイのことなんざ、記憶の片隅からも削除して(酷い表現)、美味なる料理に舌鼓を打ちつつ、三回戦に向けて英気を養う。適度に緊張を緩めないと肝心な時に集中切れを起こすからな。切り替え、大事。


「いよいよ、二日目も次が最後か・・・」


「そうだね。僕たち【インフォガルド】としても収穫が大きいよ。・・・むしろトーナメントが終わった後の方が大変かもしれないね」


ラングたち【インフォガルド】としては、自分たちが知らない種族やスキル、【魔法】や【兵器】などなど、このトーナメントで知った初情報がたくさんあるため、トーナメントが終わったら早速情報収集を開始するらしい。


「それはワシらとしても同じじゃのう・・・ワシらも知らん装備が多々あったしのう」


「我もなのだ。トーナメントに出ている連中の【兵器】の発想はどれもこれも面白いのだ」


ガットたち【アイゼンガルド】やうちの【兵器】担当のアヴァンもこのトーナメントで初めて見聞きした物が多くあったそうだ。・・・創作意欲が刺激されたのか?


「戦いだけじゃないのです。【料理】も参考になるのが一杯あったのです」


「そうですね。僕の知らない作物なんかも売られてたりしましたし、情報交換の場としても有意義なイベントですよ」


アーニャやアスターもトーナメントを満喫しているらしい。正確には会場周辺の出店だが。【料理】担当のアーニャや【農業】担当のアスターはトーナメントでの戦いに直接関わるわけではないからこのイベントを満喫できるかどうか不安だったが杞憂のようだ。


「武器やスキルの使い方なんかも参考になるものが多いわよね」


「アイテムもですね。今後のボス戦やレイド戦でも使えそうなものばかりです」


「アニキ並みに強い奴が他にもいたのは驚きっす! 試合で当たるのが楽しみっす!!」


トーナメントに参加しているアテナ、アルマ、アシュラもこのトーナメントで得る物が大きいようだ。・・・アシュラだけちょっとずれているような気がするが。


皆、それぞれにこのイベントの感想を言い合ってるが・・・


「おいおい、まだトーナメントは終わってないぞ。丁度折り返し地点を過ぎたばかりで、むしろこれからが本番だろ? これまでの事を振り返るにはまだ早すぎだぞ」


なにせ、優勝候補と言っても過言ではないプレイヤーたちはほとんど勝ち残ってるんだからな。緊急クエストで上位だったクランのリーダーやエース級は全員勝ち残っていると言って良い。しかも、ほとんどが実力を隠したまま、だ。・・・今更ながら強い奴と弱い奴の差が激しすぎるな、このゲーム。


「・・・そうね。振り返るのはトーナメントが終わってからでも良いわ。今は前を・・・上を見ないとね」


「そうですね。トーナメントの組み合わせ次第では相当過酷な戦いになることも予想できますし、準備は入念に行わないといけないですね」


「ボクは過去は振り返らないで、前に全力全開まっしぐらだから大丈夫っすよ! アニキ!!」


・・・アシュラはもう少し過去を振り返って自重したほうが良い気がする。


『貴方が参加する試合は本選第三回戦 第一試合です。転送開始まで09:11・・・』


「お、アナウンスが来た」


話こんでると俺のところに何時ものアナウンスが来た。


「私もだわ。第二試合」


「私もですね。第三試合だそうです」


「ボクは・・・まだみたいっすね」


アテナ、アルマも同じく試合、アシュラはまだ後のようだ。


「んじゃあま、気負いすぎず、いつも通り行こうかね」


「君はいつも通り過ぎるから、もう少し緊張感を持った方が良いと思うけどね」


・・・失敬な奴だな、ラング。・・・なんで他のみんなもうんうん頷いているのか。


緊張しすぎるとベストパフォーマンスが出せなくなるから、いつも通り自然体で臨んだほうが良いんだよ。


それに俺だって緊張ぐらいするわ。


今だって、次はどんな相手なのかワクワクドキドキしてるんだからな!


「そんな、新しいアトラクションを前にした子供みたいな顔されてもねぇ」


・・・どうやら俺の考えは顔に出ているらしい。・・・確かに緊張感足りてないかも。


そんなこんな言ってる内に転送の光が俺を包み込んだ。


===転送===>本選第三回戦 第一試合会場


さて、やってまいりました、試合会場。


今回も【攻鎧アルドギア】を装備した状態で相手を迎えうつつもりだ。


さて、対戦相手はどんな奴かなっと。


「・・・」


「・・・」


二回戦と同じくぶつかり合う視線と視線。


・・・二回戦とは別の意味でコメントに困る。


まず相手は着物・・・いや、法衣を着ていて、そしてその手には錫杖と数珠を持ち、更に編み笠を被って目元から上を隠している。


うん、完璧にお坊さん、というか修行僧スタイルだな、これは。


あ、坊さんが編み笠を取った。


その下から見えた顔は・・・日本人らしい黒髪黒眼、俺より若干年上を思わせる短髪のイケメンだった。見た感じ・・・種族は【人間】のようだ。


「・・・お初にお目にかかる。拙僧はナユタと申す者」


そう言うと、坊さんは数珠を持った手を拝むように体の前面に持っていくと礼をした。・・・キャラのなりきりも完璧だ。


「これはどうも。俺はアルクだ。・・・正直、お坊さんは殴りにくいんだが、宜しくな」


なんかバチが当たりそうで正直乗り気ではないのだが、対戦相手ならば仕方が無い。


「拙僧は破戒僧ゆえに遠慮は無用」


・・・そうですか。破戒僧という割りには随分礼儀正しいですね。・・・いや、遠慮なく戦おうって言ってんだからそうでもないのか?


どちらにせよ、俺も負けるわけには行かないので遠慮なく行かせて貰うが。


『バトル開始まで・・・9・・・8・・・』


「お、そろそろ始まりか」


「そのようだ。ではいざ尋常に・・・」


『3・・・2・・・1・・・試合開始(バトルスタート)!!』


「「勝負!!」」


・・・相手に合わせて思わず叫んでしまった。


作者のやる気とテンションを上げる為に


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m(_ _)m

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