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【書籍化】コンビニで夜勤バイトを始めまして。  作者: 天野 肇
第2話 勝手に開く自動ドア

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3/13

2

「ああ、あの話ねぇ、聞きたい?」

「一応。話の途中だったんで気になります」

「そうー、でも、言わない方がいいかしらね」

「ちょ、青山さん。もったいぶらないでくださいよ、俺も今日から深夜帯の一員ですよ」

「聞いたら怖くなるわよー」

「大丈夫ですよ、俺別に怖くないんで」

「んー、でも言わないわ、やっぱり。知らない方が良いこともあるのよ」


 おい。結局言わないんかい。


「もー、そんな顔しないのお」


 そう言って頬をつんと突かれ、首筋から背中にかけて鳥肌が立った。


 ああ、幽霊よりもっと恐ろしそうなのが目の前にいた……。


「そんなに知りたいんだったら、今度竹中くんに直接訊いたら?」

「竹中、さん……? 同じ深夜の……」

「そうよ。彼、無愛想だけどかなりのイケメンよ。あたし袴田くんみたいなチョイ悪系も嫌いじゃないけど、竹中くんは清楚なイケメンって感じで、乙女心がキュンキュンするのぉ」


 乙女心……。

 ははは。心の工事はもう済んでるってことですね、青山さん。


「年は袴田くんより一つ上ね。本当にあんまり喋らないんだけど、いい子よ」


 喋らないのかあ。人見知りしがちな俺と合うだろうか、少し心配になる。


「大丈夫よぉ、仲良くなればそれなりに喋れるようになるわ」

「だといいんですけど」


 無愛想って聞いちゃうと、ちょっと怖いな。


「うふふ、頑張ってね。応援してる」

「はい。あ、平井さんって人はどんな人ですか?」


 さっきも言ってたけど、ここの夜勤は青山さんと竹中さんと、平井さんを中心に回してるって言ってたよな。

 残る平井さんはどんな人なんだろう。この際だからついでに聞いておきたい。


「平井さんはー……そうね、一言で括ると〝不思議ちゃん〟ってところかしら」

「不思議ちゃん!?」

「うん、別にいい子なのよ、その子も。でも、どこで覚えたのか変な言葉を使って話すのよねぇ、あの子。ほんと、あたしは深く突っ込まないんだけど。おかしな言葉使うの」

「へー……」


 なんなんだろう。変な言葉って。宇宙と交信してるとかいう電波ちゃんなんだろうか……。まさかなあ


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