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「ああ、あの話ねぇ、聞きたい?」
「一応。話の途中だったんで気になります」
「そうー、でも、言わない方がいいかしらね」
「ちょ、青山さん。もったいぶらないでくださいよ、俺も今日から深夜帯の一員ですよ」
「聞いたら怖くなるわよー」
「大丈夫ですよ、俺別に怖くないんで」
「んー、でも言わないわ、やっぱり。知らない方が良いこともあるのよ」
おい。結局言わないんかい。
「もー、そんな顔しないのお」
そう言って頬をつんと突かれ、首筋から背中にかけて鳥肌が立った。
ああ、幽霊よりもっと恐ろしそうなのが目の前にいた……。
「そんなに知りたいんだったら、今度竹中くんに直接訊いたら?」
「竹中、さん……? 同じ深夜の……」
「そうよ。彼、無愛想だけどかなりのイケメンよ。あたし袴田くんみたいなチョイ悪系も嫌いじゃないけど、竹中くんは清楚なイケメンって感じで、乙女心がキュンキュンするのぉ」
乙女心……。
ははは。心の工事はもう済んでるってことですね、青山さん。
「年は袴田くんより一つ上ね。本当にあんまり喋らないんだけど、いい子よ」
喋らないのかあ。人見知りしがちな俺と合うだろうか、少し心配になる。
「大丈夫よぉ、仲良くなればそれなりに喋れるようになるわ」
「だといいんですけど」
無愛想って聞いちゃうと、ちょっと怖いな。
「うふふ、頑張ってね。応援してる」
「はい。あ、平井さんって人はどんな人ですか?」
さっきも言ってたけど、ここの夜勤は青山さんと竹中さんと、平井さんを中心に回してるって言ってたよな。
残る平井さんはどんな人なんだろう。この際だからついでに聞いておきたい。
「平井さんはー……そうね、一言で括ると〝不思議ちゃん〟ってところかしら」
「不思議ちゃん!?」
「うん、別にいい子なのよ、その子も。でも、どこで覚えたのか変な言葉を使って話すのよねぇ、あの子。ほんと、あたしは深く突っ込まないんだけど。おかしな言葉使うの」
「へー……」
なんなんだろう。変な言葉って。宇宙と交信してるとかいう電波ちゃんなんだろうか……。まさかなあ




