第74話 二人の許し
俺は、二人に向かって頭を下げる。
「俺達は最初からお前たちを助けると決めて、あの場に行ったわけじゃなかったんだ。ごめん」
「オルタさん」
「オルタ兄ちゃん」
結果的に二人を助ける事にしたとはいえ、罪が消えるわけではない。
「オルタさんは大変な事はしなかったけど、するかもしれなかった自分が怖かったんですね」
「まあ、そういう事になるのかな。あと、言わないのは誠実じゃないだろ?」
「だったら、私から何かを言う事はありません。反省してる人をぺちぺち叩いても、私の気が晴れるわけじゃありませんからね」
ぺちぺちって。
ずいぶんかわいらしいお仕置きだな。
でも「気が晴れるわけじゃない」って事はショックを受けてはいるんだろうな。
「ユキタカ君はどうですか?」
「俺は、正直複雑だけど、でも兄ちゃんたちに感謝してる。それに、俺達の事探しにコスモスの図書館まで来てくれただろ。だからそれでチャラにしようかなって」
「だそうです!」
それで、俺の懺悔の時間はあっさりと終わってしまった。
本当に何の咎めもなくて良いのだろうか。
「そんな事、気にしてたら前に進んでなんていけませんよ。私はどんより暗くしてるより皆で仲良く明るくしてる方が好きですもん」
「そっか、ありがとな、二人共」
俺たちのほうが年齢は上なのに、スズネ達の方がよっぽど大人だよな。




