第63話 生存確認
コスモスの案内で、(前回来た時とはだいぶ様変わりした)図書館の中を歩いて行く。
立派で丈夫そうな本棚に本が詰まっているところは変わらないけど、ところどころ模様替えされてて、可愛らしくなっている。
棚の邪魔にならないところに、花とか写真とかが飾り付けてあった。
別のところ家具に刺繍のほどこされたハンカチが飾ってあったり、花瓶に花が挿しててあったり。
図書館めいた空間から出ると、長い廊下がずっと続いていて、左右にはいくつもの部屋が。ある
しかし、打って変わってこっちは無機的だ。以前アーシェの元を尋ねた時に入ったホテルのような感じがした。
かと思えば木造建築を基本にした温泉地のわふー建築みたいな場所につながる。
色々なもの無秩序につなぎ合わせたみたいな場所だな。
「主の仲間は相当な高所恐怖症のようじゃの。うわ言を繰り返しながらうなされておったから別の部屋に移動させておいたぞ」
「それはありがたい。後でクオンにどやされずにすみそうだ」
俺は別に何とも思わないけど、意識のない状態を異性に見られるのは嫌だってやつがいるしな。
仲間だからといってずけずけと他人の領域に入り込むのは違うし。
数分歩いて、向かったのはその奥にあった部屋だ。
木製の扉を開いて「おぬしが探しておる者はここじゃ」と通される。
足を踏み入れる独特のと青臭い空気が感じられた。
足元に敷かれてる青緑っぽい草の敷物のにおいだろう。
興味はある、がそれをコスモスに聞くのは後。
たどり着いたその部屋には、生きててほしいと願った顔があった。
布団の上に寝かされているのは、ここまで一緒に来たクオン。
そして……。
「オルタさん! お久しぶりです!」
「オルタ兄ちゃん。元気そうだな」
「スズネ! ユキタカ! 無事だったんだな」
スズネとユキタカだ。
二人の顔を見たとたん安堵で膝をつきそうになった。
スズネ達がいなくなってからまだわずかな時間しか過ぎてないのに、胸の中に広がった安心感は小さくない。この喜びは、できる事なら彼女と分かち合いたかった。
(ここにキャロがいたら、一緒に喜べたのにな)
ひとしきり言葉をかけあってから、コスモスに尋ねる。
「コスモス、フィー達も助けたんだよな」
「うむ、そうじゃが? それがどうかしたか」
「フィー達がどこに行ったか知らないか?」
「いや、知らぬの? 何をしようとしておるかは聞いたが」
「それだけでも教えてくれ」
居場所が分かれば自分で行って話を聞いてくるつもりだったのだ。
あいつらが何であんな事したのか、その理由をここで聞けるなら、それに越した事はない。




